貴裕はどうやって拓人になったか
1 / 8 ページ
>初めまして。
自分はゲイです。
ゲイ名で拓人(たくと)という者です(・∀・)
本名は貴裕(たかひろ)ですが、もう12、3年拓人と名乗ってます。
なので、みんな拓人って呼んでくれます。
本名を知ってる友達も拓人と呼んでくれます。
かつてmixi全盛期に、ゲイ専用のSNSが幾つかありました。
その中で活動をしていて10,000hitsした時の記念に、10,000字ぴったりで書いたものを最近見つけました。
2006年10月8日とあるので、今から約10年前のものです。
そこに書いたのは、自分が自分はゲイであると自覚をしていく話。
ゲイとして人生を生きていくと決めて、それからほんの少し経つまでの話です。
いろいろこっ恥ずかしいし、表現もちょっと過激なものから分からない人には一切分からないような超婉曲なものまであります。
でも敢えて原文のまま載せてみます。
ゲイの人生ってこんななんだなぁって、一人でも「へぇ」と思ってもらえたら嬉しいです笑
では、10,000字という超長編ですが、最後までお付き合いください。
2015.7.19 對馬貴裕 a.k.a. 宮城拓人
・―・―・―・―・―・―・
きっかけというのは無い。
いつの間にか「見たい」と思っていた。
事有る毎にちょっかいをかけたりはしていたけれど、昔から奥手というか、型を破れないコだったから手は出せずだった。
そう、女の子ではなくて男の子に対して湧く興味の方が大きかった。
波乱万丈な幼稚園時代を経て小学校に入学。
すぐに同じクラスのコ2人が気になり始めた。
かなり気になっていて、でも気付かれたくなくて、ちょっかいがある種いじめみたいになってしまっていた。
でも先生の前ではイイコだったから、周りのコからしたら厄介なコだったと思う。
クラスが変わる度に可愛いコを見つけては追い回す、ようにはならなかったけれど。
でも必ずマークはしていた。
スイミングスクールに通い出してからは、タイプど真ん中のコに目をつけて執拗に追い回した。
プールの中ではかなり大胆で、隙有らば触ったり…。
おかげでそのコには思いっ切り嫌われた。
けど、中学に入ってからそのコが同じ部に入部してきて…気まずい2年間を過ごした、と。
話は戻って。
初めては小4 。
それまで穿いたことのなかったトランクスを穿いて寝て、夢の中で。
その時は普通に漏らして、トランクスの糊でべとべとになったのかと思った。
それを無邪気に母ちゃんに報告したオレ。
でもそういう話の授業を受けた後に、図書館で読んだ本でその“お漏らし”の正体を知って「言っちゃった…」と後悔した。
当時は本当に何も知らなかった。
親とも友達ともそういう話をしたことがなく、知識はほぼゼロだったからだ。
しかしそんなワケで、生えるのも周りのコから比べたらかなり早かった。
声もさっさと変わった。
多感な年齢のオレにとって、泊まりがけの行事は一大事だった。
周りはまず生えてないから一人だけ浮いてしまうのだ。
焦って思いついた方法は…。
それで何とかその場は凌げるけど、やはり興味の的になるのは当然のこと。
興味を惹き過ぎて、嫌な目に遭うことがよくあった。
だからそういう話をするのにはずっと抵抗があった。
ただし、その分誰にも聞けなかったから自分で色々と情報は集めていた。
その頃から妄想癖があったということになるのかと思う。
中学に入ってからもクラスのコをチェックするのは変わらなかった。
そこは3つの小学校が集まってくる所で、今まで見たことないような可愛いコがたくさんいた。
仲良くなりたいと思うけれど、それは今で言うSっ気にまで昇華され発揮されて、結局仲が悪くなることがほとんどだった。
仲が悪くなるというか、怖がられると言った方が正確か。
勿体無い!
でも、その時目を付けたコと2回目の初めてを経験する。
触れ合っただけだけれど。
ほとんど事故で、周りに大勢クラスメイトがいたのにも拘わらず誰にも見られなかった。
本人達はというとお互いにびっくりしたように時間が止まっていた。
著者の對馬 貴裕さんに人生相談を申込む