アメリカの大学を辞め、20歳の青年がたった4万円で東京にやって来て、どん底から這い上がっていく話④
手術を終え、数日が経った。
母は持ち前の回復力で、日に日に元気になっていった。
みんな少し安心している。
手術室から出てきた時は、お腹を切ってるわけだから、麻酔が切れると信じられないくらいの激痛。
まともに話せる状態ではなかった。
俺もちょっとずつ元気になっていく母を見て、少しホッとした。
それとは裏腹にあの言葉だけが、頭の中でこだまする。


。。。
実感がわかない。
こんなに日に日に元気になっていっているのに?
本当に現実なの?
それとも、あれは夢だったの?
未だ現実を受け入れられないでいた。
ただ、1つ感覚として分かったのは
心の窮屈感だ。
まるで、心が握られているようだった。
まるで、自分がドラマや映画の世界にでも入りこんだようだ。
そんな珍しい病気が、なぜ?
よりによって自分の母に?
色んな思考がグルグルぐるぐる頭の中を巡る。
まあでも、まだわからない。
けど、
アメリカへの出発の時間はドンドン近づいていた。
東京での出逢い。
その頃、ネット上で話題になっていて、どうしても一度会ってみたかった人物がいる。
それは、長倉顕太という人物だ。
始まりはこれ。
けど、これは1つの前兆だったのかもしれない。
そしたら、すぐに連絡が返ってきた。

マジか!!!
フライトは3月3日。
タイミング最高!!
ということで、夜行バスで東京へ。
ワクワクする。
いつも動画の中でしか、この人を見たことがない。
湧き出てくる高揚感を胸に、
ウトウトと、俺は眠りについた。
翌日、
東京に無事到着!
待ち合わせは表参道!!
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