初めてでも母乳育児が最高にうまくいく方法

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窓から見えるお隣さんの庭。

沢山譲ってもらった赤ちゃんグッズ。

小さくて、可愛くて可愛くてたまらない、少し前までお腹にいた我が子。

視界に入るものが好きなものばかり。


授乳がうまく出来ている時は、赤ちゃんの姿勢もお母さんにも無理がないのが理想ですよ、とよく指導していましたが、自分でやってみて初めてその意味がわかりました。


自分の楽なように抱いて、乳首を娘の口に当てると、娘は勝手に口を開けて飲みました。夜は自分が眠いので、添い乳にしましたがどの体勢でも娘は上手に飲みました。


沢山飲み、よく寝る娘。おっぱいをあげることは、思っていたよりもずっと楽しく、私は娘が満足して寝てしまうとがっかりして、早くまた起きておっぱい飲まないかなあと思っていました。


お腹がいっぱいで、私の胸にすべてを預けて眠る娘の寝顔。その頼りなくもあたたかい、愛しい重さ。


家のどこにいても、子猫のように膝に抱いたり、寝転んで胸に乗せたりして常に一緒にいました。


娘から漂う「おっぱいくささ」が大好きで、娘があくびをするとすかさず娘の口をクンクン嗅ぎました。


どの瞬間も幸せでいっぱいで張り裂けそう。こんなに幸せでいいのかな。


時間が本当に止まればいいのに。


眠る娘を抱き6月のよく晴れた空を見ながら、何度もそう思って涙ぐみました。




そして、

母乳育児って頑張ってやらなきゃいけないことじゃなくて、こんなにも楽しくて、幸せで、豊かなものだったんだ。

と、しみじみと思いました。





どうしたら、初めてでも母乳育児がうまくいくのか




私の授乳生活は、長女は9か月(次女を妊娠して出なくなってしまった)、次女は6か月(病気で入院し強制終了)とあまり長い期間ではありませんでしたが、とっても楽しく過ごせました。


娘たちはミルクに切り替えても問題なく飲んでくれたし、健康に大きくなっています。



私は、この自分の幸せだった授乳体験から、「どうしたら初めてでもストレスなく、幸せな母乳育児ができるんだろう」とよく考えていました。


私が最初から全く苦労なく母乳育児ができたのは、助産師で知識があったから?


確かに、人の授乳介助を何百人と見てきて、初めての人よりもコツを知っていたせいもあるのかもしれない。


勉強熱心なお母さんは母乳について、妊娠中から調べていたりするし、Youtubeで痛みのない授乳姿勢についての動画があったりします。


母乳に熱心な病院であれば、よく「おっぱいクラス」みたいなものが開催され、母乳の出る仕組みについてなどを産前に指導していたりしますが、私個人はそのクラスの効果はほとんど感じられないと思っていました。




ということは、必要なのは「知識」ではない・・・


つい最近、ようやくこの答えにたどり着き、そして確信を持っています。




初めてでも母乳育児がうまくいくのに必要なものは、

「赤ちゃんにおっぱいをあげてみたい」という純粋な好奇心。

これだけ。



私は助産師であるということを抜きにして、妊娠中赤ちゃんにおっぱいをあげるのをとてもとても楽しみにしていました。


何人もの妊婦さん、産婦さんを見ながら、ずーっとずーっと自分もしてみたくて、やっと叶った「妊娠」。


そして人の授乳介助をしながらも、「私も自分の赤ちゃんにおっぱいあげてみたいな」「みんな痛がるけど、赤ちゃんにおっぱいあげるのってどんな感じなんだろう」とずっと思っていました。



あまりに楽しみで、「生まれてきたら、ここを上手に吸うんだよ」と念じながら、妊娠中まだ早い週数からせっせとおっぱいマッサージをしました。

あまり早い週数からすることは禁忌だと言われていることもありますが、自分の身体で実験してみたかったのです。


結果、そんなにお腹が張ることもなかったし(張ったらやめればいいのです)、出産前には我ながらほれぼれするほど伸展の良い授乳しやすそうな乳首になりました。

おかげで、娘がわざとふざけて飲むとき以外授乳で痛みを感じたことはありません。





自分の母親が母乳が出なかったから、私も出なかったらどうしよう。

もしくは、母親は母乳で育ててくれたのに、私は出なかったらどうしよう。

母乳で育てないと、母親失格だと思われる。

母乳で育てたほうが、「意識の高い母親」っぽい。

本当はミルクだけで育てたいけど、なんで母乳じゃないのかって周りにうるさく言われるから仕方なく・・・



などなど、母乳育児の裏には本人でさえ気づいていないような色々な不安や思いが隠れているものです。


ごちゃごちゃと頭で考えなくても、赤ちゃんを育てるのにお母さんが選んだ方法なら、それで全く問題ないと思います。


母乳だろうがミルクだろうが赤ちゃんはちゃんと大きくなりますし、外見から母乳かミルクかなんて見分けはつきません。


その上でもし、これから生まれてくる赤ちゃんに母乳をあげたいお母さんがいたなら、どうぞ楽しみにその日を待っていてくださいね。


お母さんのおっぱいは赤ちゃんのためにあるし、赤ちゃんは最初から飲み方を知っています。

おっぱいをあげたいという欲求は、乳房や子宮を持つ女性のとても自然な欲求だし、それにただ従えばいことだと思うのです。


赤ちゃんにおっぱいをあげるのって本当に幸せだし楽しいよ!!




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