自己嫌悪の女には悪い男しか近寄らない。
と、私は頭をぐしゃぐしゃかきむしった。
…そう、はっきりいってそれが問題なのだ。
そもそも、自己嫌悪ってどうして起こるのか。
最初から振り返ることにした。
悪い男が言った、私の自己嫌悪の感情を埋める言葉をもう一度思い起こした。
ここにヒントが隠されているはずだ。
もっと、フォーカスしてみよう。私はどこに一番心を動かされたのか。
・・・わかった。この言葉だ。
つまり、私は優しい人になりたいし、優しい人だと思われたいという強い願望が自己嫌悪の中に含まれていたのだ。
「優しい人」というゴールにたどり着きたいと思っていた。
けれども、離婚によって、
と私は考えたことに気がついた。
だから、「たまたま離婚しただけで」という言葉がさらに私の心に響いたのだ。たまたまだから、夫を見捨てたわけじゃない。交通事故みたいに離婚になっただけって思いたかったのだ。
ガーンとハンマーを後頭部に打ち付けられたような衝撃が走った。
日記帳に今の現状を書いてみることにした。
私は基本的には優しくない。愛情も自分の中からすごく湧いてくるのでもないかもしれない。人に愛されたい認められたいという気持ちにいま飢えている。だから愛されたい認められたい私の気持ちをキャッチした悪い男の甘い言葉に引っかかりまくっている。
書き終わった後、私は一つの決断をした。それは、今のボロボロの自分を受容することである。
「こんなはずではなかった!」ではなくて、
「こんな私も私なのだ」と認め、諦めて受け入れることだった。
非常にかっこ悪くて弱い自分を受け入れることが出来れば、自分と和解できる。嫌いであることをやめられれば、心の空洞はおさまっていく。
しかし、頭ではわかっていても、なかなか心の整理がつかない。そこで、一日一回自分を認める時間を私は作った。日々やらかしていることについても、私はだめなやつだということを受け入れた。
具体的にはやらかした事実をまず日記に書いていった。
何に対して自己嫌悪したのかという対象をはっきりさせるためだ。
などなど、事実を書いていく。
次に、その事実のどこに自己嫌悪したのかを考える。
書いていくとだいたい、自分のパターンが見えてくる。
「私は、注意力散漫だったり、利己的な自分を見つけると嫌悪してしまうのか。」
こうやって発見が出来ると、問題は8割以上解決する。
「時々注意力散漫だったり、利己的な自分も許してあげよう。」と受け入れるのだ。病気を治そうとするのではなく、持病と共存していく感覚だ。
そして、注意力散漫になりそうな瞬間、利己的になりそうな瞬間を事実から探していく。
「何か考え事を一人でしている時に、自己嫌悪が起こる」ことに私の場合は気づいた。
最後にやる作業は、「考え事をしている自分のいいところ」を探すことだ。集中力があるからこそ周りが見えなくなる。そして周りの音や臭いも気にしないでいられるおおらかさも良い所だと。
自己嫌悪の部分から長所をこうして見出すことが出来ると、自分を受容できるようになる。
こうやって、自分を開き直るのではなく、受け入れていくことが大切なのだ。
ぜひ、私と同じように悪い男にばっかり泣かされる体験をしている女性は自分を受け入れることにトライして欲しい。悪い男とのめぐり合わせは格段に減るので、お試しあれっ!
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