僕と家族とひきこもり。悲しみの底で見つけたカウンセラーという生き方を目指した2190日。 その3 カウンセラーへの道

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前話: 僕と家族とひきこもり。悲しみの底で見つけたカウンセラーという生き方を目指した2190日。 その2

・再び歩き始めた道と初めてのカウンセリング


ひきこもりを脱出して、働き始めた僕は、イベント会社でいろいろな経験を積み、お金を貯めて、


当初の予定より少し長い1年と4カ月で、その会社を退職し、


ケーブルテレビの顧客サポートのお仕事に転職をし、


そこで、今まで貯めたお金でセミナーに行き、ずっと学びたかったカウンセリングやコーチングなど、色々なことを沢山学びました。


休みの日は、ほぼセミナーにでたり、交流会にいったりと、

ひきこもっていたのが、嘘のように行動していたのを今でも覚えています。


NLP、コーチング、フォーカシング、ゲシュタルト療法、再決断療法、グループエンカウンター、
個人がやっているカウンセラー養成講座などなど。


必死に学びましたと書きたいですが、必死ではなくて、日々が楽しくて輝いていました。


ついちょっと前には引きこもっていたのに、なんだか不思議なものです。


ただ、学べど学べど、実際にやる勇気がなくて、ただ学ぶだけの日々が続き、気づいたらもう転職してから2年が経とうとしていました。


自信のなさから、なかなかカウンセリングを始められない日々。

そんな中で、友人や知り合いにお願いをして、初めてカウンセリングをさせてもらう機会がありました。


ひきこもりを脱出してから、4年がたったころのことです。


その初めてのクライアントは女性の方でした。


とあるセミナーでお知り合いになって、僕ならと信用して頂いて、カウンセリングを受けて頂くことになりました。


時間は90分だっと記憶しています。そして、初めてお金をもらってカウンセリングをしました。
その方は真剣に、僕に自分の悩みを話してくれました。


今振り返れば、もうさんざんたる内容のカウンセリングでした。
それでも、当然ですが一生懸命にカウンセリングをしました。


一生懸命に聞いて、その方が課題を乗り越えられるように、そう思って、取り組んでいましたが、結局何もできなかった・・・。


それが、僕の感想でした・・・。


自分の無力さに、聞く事の難しさ、寄り添う事のむずかしさ、人の人生にかかわる事の難しさを痛感した一日となりました。


勿論、はなからうまくいくことなんてないと、そう頭ではわかっていましたが、ここまでできないと、もう本当に、落ち込みました。でも、気の毒だったのはクライアントの方です。

そんなカウンセリングに付き合ってくれたんですから。初めてお金を頂いてのカウンセリングを終えたあとは、もうどっと疲れて一日寝込んでいました(汗


その後、何人かにカウンセリングをさせてもらいましたが、どれもとてもじゃないけれど、うまくいった!なんて言えない状態が続き、このままじゃダメだと、そう思った僕は、カウンセリングをそれまで以上に学ぶことにしました。

自信のなさや、技術の不足を補おうと、色々なセミナーに出て、自分もカウンセリングを受けてみたりと、湯水のようにお金を使って学びました。


結局どれを学んでも、その不安や自信のなさは拭えなかったんですが、セミナーにでていると、なんだか落ち着いて、学んだ気になって、意識だけ高くなって、これを学んだら!この最新の技術を学べば、自分にもいいカウンセリングできる!とそう思って、沢山のセミナーに出ました。


それこそ、新車を買えるくらいお金を掛けたけれど、、、現実はあまりかわりませんでした。

昔の自分に声を掛けるなら、そんなのにお金使うならちょうだい!と声を掛けると思います(汗


ようするに、やるかやらないかだけだったんだと振り返った今は思えますが、当時の僕は焦っていたし、不安で仕方がなかったんです。


そんな焦りや不安の日々の中、ある疑問が湧き上がり、なかなか消えることはありませんでした。


「理論・技術を人に当てはめて教えてくれる人は沢山いるけど、人の心はそんなに単純なものなのか?理論で、人が見えなくなってないか?」


「それって、人のこころを大切にしているのか?」


という疑問でした。


いろんなセミナーに出て、色々な技術や理論を学びました。


でも、どこにいってもその理論に使われている気がしていて、違和感が消えませんでした。

とあるセミナーに行けば、腕を組んで考えていたら、腕を組むのをやめてください。

それは、抵抗しているからですと言われ。


ある臨床経験の長いカウンセラーの下でカウンセリグを受けたら、言っている事が全然伝わってない気がして、最後に素直に「全然わかってもらえなかったです」と伝えると、「40分は時間が短いからね。」と言われました。


果たしてそうなのかな?時間の問題なのかな?


なんてことを思ったのを今でも覚えています。


それからもいろいろな所にいきましたが、


こういう仕組みでこうするんすよ。って教えてくれる人はいても


「野川さん、カウンセリングは開始2分の間がとっても大切なんですよ。その間に、クライアントの
 メッセージは出ているんです。だから、最初は、しっかりと、人を見て下さい。」


と最初に出会った先生のように教えてくれる人はいなかった。


理論で人を理解することを教えてくれる人はいても


目の前の人の”今”の気持ちを理解する術を教えてくれる人は他にはいなかった。


「今のクライアントの表情に気づきましたか?」


と、話を中断して、教えてくれる人は他にはいなかった。


人の温もりを感じるようなコミュニケーションを教えてくれる人は他にはいなかった。


あの人はこういう人だから、このタイプだからという人はいても


「あの人の今の手の動きを見て、何を感じますか?どれほど柔らかくて、大事なものを表現しているかわかりますか?」


と、あの人の今を教えてくれる人は他にいなかった。


「この問題はこう解決するんですよ」と教えてくれる人はいても、


「目の前の人は問題ではありません。人です。問題を乗り越えようとしている人です。」と教えてくる人はいませんでした…。


それでも、自信がなくて他の世界も見たくて、講座に参加して、


目の前で繰り広げられる公開カウンセリングを見て、


なんだか気持ち悪くなって途中で抜けて外に出たこともありました。


外に出て、「なんか違う・・・」そう思いながらも学んだこともありました。


そこで、ようやく気づきました。


これ以上探しても無駄だってことに・・・。


というのも、一番最初に出会った方が、僕が学びたかったことをすべて教えてくれたからです。


それからというもの、その方が毎月開く勉強会に参加して、


その方から幸せなことに、その後も何年も学ぶことができました。


「野川さん、今の相手の表情気づきましたか?」


「野川さん、どんな意図で今の質問をしましたか?」


「質問は相手に負担をかけるのです。だからケアをもしてください。」


「Aさんの声は、今どう聞こえましたか?」


などなど、時にビデオをとって振り返りながら、いろいろなことを教えてもらいました。


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