メンヘラーが教えてくれたもの(2)虚構

前話: メンヘラーが教えてくれたもの(1)まえがき
著者: Shishido Nobuakitty

 虚構は、人を苦しめる。虚の目標、虚の努力、虚のリアリティ、いずれも実態が伴っていなかったり、意味の感じられないものであれば病む。シャドウボクシングのようにやるのが一番良くない。

 そういう意味では、若いころが一番苦痛だった。「可能性無限大」との下、いろいろ意味不明や先がわからないようなむちゃぶりをさせられ続けた。「将来のために何かしら特になるから」そういうことで、何なのかよく訳のわからないこともとにかくこなされることを強いられた。

 虚構であるかぎり、その営みは精神を蝕むだけのことしかもたらさない。シャドウボクシングではなく、実際に効果が見えてくることに努力し、やる意味があると思えることを頑張り、そして、納得できる成果が出てくる。これが人間として健全な営みだ。

 多少ハードな環境に置かれても、それをなす意味がきちんとわかっていて、その結果、有意義な成果という形で返ってくる。それなら多少ハードでも簡単に壊れたりはしない。ただ、意味不明なことに半強制的に取り組まされると、あっという間に病む。

 もし、自分が戦中の日本や現在の北朝鮮に生まれていたらどうだろうか?おそらくすぐ精神疾患で自死していたのではないかと思う。

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