大槌復興刺し子プロジェクト 「東京チーム」ヒストリー ①

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「やらせてほしい。できることはなんでもやる」。

そして、主にインターネットを使って久保の後方支援をすることに。



こうして、久保が約1ヵ月の長期休暇を取り、

岩手でボランティア活動をしたことが、すべての始まりでした。



4月4日。久保、岩手入り。

まず、真っ先に故郷の岩泉町へ向かいました。

岩泉町も三陸沿岸部に面していて、面積は少ないながらも津波の被害を受けたエリアです。

「やれることはいくらでもあるぞ」

地元の友人からそう聞いて向かったものの、

実際に岩泉のボランティアセンターを訪れてみると、

がれき清掃作業はおおかた終了していました。

まだ、一週間どころか一日単位で状況がめまぐるしく変化していた頃の話です。




それならば…と隣接する宮古市に入る久保。

しかし宮古では、ボランティアの受け入れは宮古市民のみ、という状況でした。

そのため、宮古から沿岸部に沿って南下していきました。

宮古市の南側に隣接する山田町も同様の状況であることを確認し、さらにその下の大槌町へ。


岩泉~田老~宮古~山田…と沿岸を回ってきた久保が言葉を失うほど、

大槌の状況はひどいものでした。

見渡す限りの焼け焦げた瓦礫。すべての建物が倒壊。

広く報道されたように、町の機能が海岸部に集中していたため、

町役場をはじめほとんどの施設が壊滅的な被害を受けていました。




「とにかく、この場所をなんとかしなければ」。



そうして、活動の拠点を大槌町に定め、

久保の実家のある岩手県紫波町から片道2時間半の距離を、車で通う日々が始まったのです。




[ 大槌での支援物資マッチング、ほしいものリスト作成。 ]


まずとりかかったのが、支援物資のマッチングです。

当時は、避難所ごとの物資の偏りや、急激な気温上昇に伴う需要の変化など、

支援物資に関して「やるべきこと」が山積みでした。



手始めに、避難所を片っ端からヒアリング。

久保が、避難所の状況(代表者/人数/物資の状況など)を次々に聞いて回りました。

途中、インターネットを通じて活動を知り、twitterで久保にコンタクトを取る人物が現れました。

新潟在住の建築士・金子勉さんです。



金子さんは、避難所のお母ちゃんたちが熱望していた、

サンダルと洗濯機を軽トラックに積んで大槌に合流。


そのまま避難所の調査を手伝ってくれることになり、効率は倍にアップしたのでした。


地図通りではなくなっていた大槌の町を走り回り、

1つの避難所を訪ねては、その情報をメール・口頭で私へ連絡。

私が避難所ごとに所在地/代表者/収容人数などの情報を入力し、

マップを作成していきます。



途中、震度5強の地震と停電に見舞われ作業が中断するなど、


順調にいかないこともあったものの、

久保と金子さんの獅子奮迅の活躍により、

1週間足らずで大槌の避難所・全55ヶ所をすべてまわり、


googleマップに避難所マップが完成しました。



<当時作成した大槌町の避難所マップ>


その後、震災後に活動していた「ふんばろう東日本支援プロジェクト」との連携もあり、

それぞれの避難所情報に連動したAmazon「ほしいものリスト」を作成。



必要な物資を、避難所ごとにAmazonの特設ページに掲載し、

支援したい人が購入すると、直接その避難所へ届くという仕組みが完成。

避難所によって異なるニーズにダイレクトに応えることができ、

「遠方から何かしたい」と思っていた人にも

より具体的に支援先が見えるという画期的なこの仕組みは、大いに活用されることに。



保存食、調味料、虫除け、基礎化粧品、女性が着替えるための簡易テント。

山積した瓦礫を少しずつでも処理するためのチェーンソー。

リクエストは本当に多岐にわたりましたが、そのほとんどが1日とたたずに

購入され、次々と避難所へ届けられていきました。



さらに、金子さんがITを専門とする協力者・西井美佐子さんに協力を求め、

各避難所の代表者が携帯電話から直接ほしい物資を登録できるシステムも構築。

西井さんが仕事でつながりのあった、アンケート用ソフトを提供している

インディーロムさんに相談した結果、

ソフトと運用サーバーを無償提供していただくことができ、

支援物資の配給は、格段にスピーティ―で的を射たものになりました。



そして、このような一連の支援活動の様子を全国に発信することが、

その後の仲間たちとの出会いにつながっていったのでした。




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