我儘になる勇気

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私はちゃんとした人生を歩まなきゃいけない!

そんなあなたは、もっと我儘(わがまま)になるべき。


自分勝手とわがままの違いを理解し、自分に嘘をつかないという意味の「わがまま」を実践すれば、あなたのやりたい事は全て周りから理解され、わがままでいられる環境を手に入れる事が出来るのです。




そうです。あれのパクリです。


このストーリーは、わがままに生きる達人と、その生き方に憧れた青年の話。

青年は彼の生き様に共感し、わがままに生きることを実践した。

生活の為、生きる為だけに勤めていた会社を辞める決心をしたのだ。

これからは自分にわがままに生きる。

生きる為に生きるのではなく、何のために生きていくのかを自分に問う為に。



ところが・・・


青年「冗談じゃない!」



達人「どうしたのですか?」



青年「あなたがわがままに生きろというから、私はわがままになったんだ。自分に嘘を付かず、気の向くままにやりたい事をやった。その結果どえらい目に会いましたよ!」



達人「ほう。と言いますと?」



青年「先ずは会社を辞めました。素直に辞めたかったからね。辞める理由もわがままですよ。その仕事が前からつまらないと思ってた。だから辞めた。周りからは考え方が甘いと言われ、両親にも呆れられました。でもね、自分に嘘を付かずキッパリ辞めたんです!」



達人「それはおめでとう。それの何が大変なんですか?」



青年「大変ですよ!てか、どえらい目に会いましたって言ってるでしょーよ!先ずは世間の目です。いい歳して無職なんて恥ずかしくて言えない。常に肩身の狭い思いをしてきました。収入は今までの貯蓄と退職金でやりくりしなきゃいけない。毎日節約、節約でストレスです。そして何より…」



達人「何より?」



青年「何より、結局わがままに自分のやりたい仕事なんて出来ない現実です!ぼくは芸能界に興味があってTV局で働きたいと思ってるけど、そんなもん無理に決まってるし。かと言って他に何が出来るかなんて考えても、何も出来ないんですよ私なんか!わがままに生きるとは、自己嫌悪との戦いしか有りませんでしたよ!」



達人「なるほど」



青年「なるほどじゃねーし。ナニ嫌われる勇気の哲学者みたいな事言ってんですか。あなたが言うわがままに生きるって、全くもって現実的じゃないんです。認めて下さい!」



達人「いや、認めない」



青年「なん…だと?人の人生めちゃめちゃにしといて、認めねーとはどういう了見だ!」



達人「だって、あなたの人生なんてぼくの知ったこっちゃ無いんでね」



青年「なん…だと?パート2!!私はあなたの「我儘に生きる勇気」ってのを読んでめっちゃ憧れたんですよ!なのに実践したらこうですよ。どーしてくれるんですか!」



達人「まず、あなたが何を選ぶかはあなたの自由で、ぼくが決める事では無い。わがままな生き方も、きっかけはぼくかも知れませんが選んだのはあなたです



青年「ははーん。逃げですね。それは逃げですよ!逃げちゃダメだって碇シンジ君も言ってるでしょう!ただの責任逃れじゃないですか!?」



達人「いいえ。ぼくは今までずっとわがままに生きて来ましたが、それを後悔したことは一度も有りません。つまりわがままに生きれば後悔しない人生を送れると信じて疑いません。だからみんなもそうすればいいのに。と、本気で思ってます」



青年「例えそうだとしても、私は後悔してますよ」



達人「それは、あなたがわがままを勘違いしてるからですよ」



青年「勘違い?勘違いって何んですか。わがままに勘違いも何もないでしょう?」



達人「あなたが選んできたことは、わがままでは無く身勝手な行動と他人軸の考え方です。つまり、全然わがままに生きてないって事ですよ」



青年「なん…だと!!!パートすりいぃぃー!自分に嘘を付かず、きっちりわがままに選んだって言ってるじゃないですかぁ!そうやってはぐらかすつもりでしょ?理論的な話と、ああ言えばこう言うみたいのは違いますよ!」



達人「では質問です。あなたは何故、会社を辞める事にわがままというものを当てはめたのですか?」



青年「は?仕事が嫌で会社を辞めたんですよ?わがまま以外の何物でも無いでしょう?」



達人「では、仕事が嫌なら何故今まで辞めなかったのですか?私のわがままに生きろという話を聞いて、その瞬間に仕事が嫌になったわけでは無いでしょう?」



青年「辞めたら生活が出来なくなるからですよ。それにもうこの歳で他の仕事なんて選べませんしね。だからこそあなたの言う、わがままになれば何とかなると思ったんです!ぼくも幸せになりたいですからね!」



達人「という事は、あなたは仕事を辞める理由をわがままにすり替えただけって事です。あなたが会社を辞めた理由はひとつです。辞めたくて辞めた。それだけです。つまりわがままだから辞めた訳じゃ無いんです」



青年「それはやはり屁理屈ですよ!辞めたくて辞めるのはわがままじゃないですか」



達人「では、質問を変えましょう」



青年「ちょっと待った!辞めたくて辞めるのはわがままじゃないんですか?ちゃんと答えて下さい!」



達人「あなたは今、わがままが悪い事として、つまり前提が〈わがまま=悪〉として話されてますよね?ぼくは〈わがまま=善〉として話を進めなければなりません。そこをフラットにする必要があるんです」



青年「なるほど。もちろんぼくはわがまま=悪だと認識したからこそ、ここに来たんですから」



達人「ありがとうございます。では質問です」

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