【名言?迷言? 心に響いた一言】「あなたの人生は…」

著者: 山口 寛之

偉人・著名人から仲間・友達・家族まで。誰かと何らかの形で接した時に、その人が発する言葉に心打たれたり、腹がよじれるほど笑い転げたり、自然と涙がこぼれてきたり…皆様々な経験をされていることと思います。

私も当然そういう言葉に出会っていますし、もしかしたら誰かの心に届く言葉を残しているかもしれません。そんな心に響いた、響かせた一言を書き記していきたいなと考えております。

其の一ということで、だれもが知っているような偉人の言葉を持ちだしてみようと考えておりましたが、たまたま見ていたテレビであるものまね芸人が語った一言が妙に心に染み入りましたので、今回はその言葉をお伝えします。

その番組をご覧になっていた方も多いかとは思いますが、松村邦洋さんの言葉です。

「あなたの人生はあなたのもの あなたの命はあなたを大切だと思っている人のもの」

マラソンで心肺停止の危機に陥った松村さんが肌で感じた思いをこの言葉にしたためました。

人生は自分の思うがままに生きればよい。でも、その命は決して自分ひとりだけのものではない。自分を影から支えてくれる家族、友人、仲間にとっての共有財産であると。

いつもならば「松ちゃんいいこと言うねぇ」で済ませてしまうところですが、この言葉は自分にとってかなり重く響いてきました。おかげで夜はほとんど眠れず…

というのも、うつの影響もあって「生きているのが面倒だなぁ」とか「本気ではないけれど死にたいとふと思うことはあるよ」とか、そんな言葉を妻にこぼしていたことが度々あったことを思い出していたのです。

うつということを差し引いても、自分の命のことを自分のものとしか考えていなかった。周りの人がそういう発言を聞いてどう感じるのかを全く意識していなかった。そのことに気づかされたのです。

何気なく発したネガティブな言葉が、自分以外の人を知らないうちに苦しめている。こんな悲しい連鎖はありません。これからはできるだけ気をつけていかなければいけないと。言霊もありますから。

このままこの話を終わらせれば「いい話」で締めくくれるのでしょうが、最後に一つだけ。妻が私を「大切だと思っている人」と考えているかどうかは、怖くて聞けません…


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