【おしゃべりな胎児⑩ 〜胎児の声を聞こえないふりしたら〜】子宮と胎児が教えてくれたちょっぴり不思議でおもしろい妊娠と出産のおはなし
◆第十話◆ 〜胎児の声を聞こえないふりしたら~
全部赤ちゃんが教えてくれるから。
そうアドバイスしてくれたのは、私のお腹にやってくる前のペルたんとのコミュニケーションのきっかけをくれたまさこさん。
そして本当に、胎児の言う通りにしたら妊娠して、つわりもなくなり、旦那さんともさらに仲良くなり、仕事の流れも良くなっていったのです。
では、もし胎児の言うことを聞かなかったとしたらどうなるのでしょうか?
お腹の赤ちゃんが伝えてくること。
もし、それを聞かなかったとしたら・・・
もし、聞いているのに「聞こえないふり」をしたら・・・
もちろんわざとそんなことを実験してみたわけではありません。
妊娠7ヶ月頃だったでしょうか。
ついつい目の前のことや、やらなきゃいけないことにかまけてペルたんを感じることが前よりも少なくなっていた時期がありました。
その頃はいつ頃から産休に入ろうかと悩んでいた頃です。
身体を使う整体施術のお仕事。
初めての妊娠だったこともあり、正直いつまでできるものなのか分からなかったということもあります。
お腹が大きくなり、だんだんと身体がしんどくなってきても「せっかく私の施術を受けたいとご予約いただいたのだから」と、少し無理をしてしまっていました。
見守ってくれてるはず!
と、その時のペルたんの声は聞かずに、自分の都合の良いように解釈していました。
きっと「いま」のペルたんの声を聞いたら止められるとどこかで分かっていたのでしょう。
それでも私から話しかけなくとも、ペルたんやカラダからのサインを感じることは何度もあったのです。
妊娠するとホルモンの影響で緩んでくる骨盤を支えるベルト。
仕事前に「今日は巻いておきたい」とちらりと浮かんだ声を無視しました。
延長大丈夫ですよ〜。
カラダからのサインや、ペルたんの声は聞こえていたのに、聞こえないふりをして後回しにしたのです。
その直後から、それまでは私が仕事をしている最中はおとなしく協力してくれていたペルたんがお腹の中でドンドン!と動き始めました。
それはただ動いているというよりも「暴れている」という表現が当てはまる感覚でした。
私もすごく嫌な感じがしていました。
それなのに・・・それなのに!
私はそれでもペルたんの声を聞くのを後回しにしたんです。
自分の身体から感じる感覚よりもなんとか理由付けをして自分を納得させようとしました。
その日の夜・・・
グキッッッ!!!!!
なんと、軽いギックリ腰を起こしてしまったのです。
その数日後には今までなかったお腹の張りが気になるようになり
検診では子宮頚管が短くなって胎児が下がってきていることが判明し
とにかく安静にしてくださいね!
強・制・終・了。
あぁ・・・ペルたんごめんなさい。
ペルたんは見守ってくれてるじゃないよ!
私はペルたんとお話してるからなんて言って、ちゃんとペルたんの言うこと聞いてなかったじゃん!
ようやくその時の「いま」のペルたんを感じてみました。
いやだったのに!!!!!!
何かしながらとかじゃなく、ちゃんとペルたんだけを感じてほしいの。
もっとペルたんと触れ合う時間を作るからね。
ペルたんに意識を向けるととにかく「もっと構って!」とこれまでの余裕はどこへやら。
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