自分らしくを大切にする人生 その8 ~ガラクタ整理で人生が好転。体調を崩し、JICAを辞め、将来の展望が持てない不安な時期から、一転、ガラクタ整理師となり、本を3冊出版することに。~
って問いかけてみると、
「いや、将来の自分の人生の不安や、これから自分がどんなことができるかわからないから、自己研鑽のためによんでおこう」
といったちょっと消極的な理由で持っているのがわかり、
悩みましたが、自己啓発系の本も全てさようなら。
残った本は、
地図帳・・・地図帳を見るのが大好き。
なぞなぞの本・・・小学校時代に購入し、「竹内きよ文」と自分で背表紙に書いていました。まだ「清」という感じがかけない頃のもの。なぞなぞは大好き。
料理の本・・・有機野菜をどうやって料理するかが分かりやすく説明されていて、料理好きだったので読んでいました。
の3冊。
自分がいい気持ちになるもの、大好きって思えるもの、
「読むべき」や「劣等感」ではないもの、
そう厳選していくとこの3冊だったのでした。
大学時代に読んだいろいろな参考文献も、修士論文を書くために読んだ本も、JICA時代に購入した国際協力関係の本も、
全部消えたのでした。
結局、当時の僕にとって自分の気持ちを大切に、つまり「自分らしくを大切に」した時に残ったのは、大学のものも、JICAで仕事をしていた時のものでもなかったのでした。
新しい自分になりたい。
もうこれまでの、「べき」や、社会の常識に縛られた、しんどい人生は辞めよう。もっと自分を大事にしよう。
そんな気持ちで整理し、部屋を全く新しい状態に変えていったのでした。
名刺もほとんど全て捨てました。スーツを着て無理して仕事をしていた時代に知り合った人とはもう連絡は取らないだろう。
会社で手に入れた資料も全部捨てました。もう国際協力の仕事をしたいとは思わなかったのです。
とにかく、僕が「~すべき」とがんばっていた頃を象徴するものを全部整理したのでした。
それは、北海道大学に通っていたことも、JICAで働いていたことも、まったくわからない部屋にしてみようという気持ちでもありました。
過去を手放し、完全に新しい自分になるぞ、
自分を大事にしていく人生を生きるぞ、
その象徴が僕の部屋になっていったのでした。
結局、9割以上のものがガラクタ整理され、JICAをやめる前に持っていたものは1割くらいしか残りませんでした。
本棚も空っぽになり、手放し、
ものをたくさんおいていた銀のラックも必要なくなり、手放し、
と、収納に必要なものもいらなくなりました。
整理が下手だと思って、いろんな収納が上手になるという雑誌を購入していたのですが、
そんな収納方法を改善することも必要なく、ただ自分にとって気持ちを下げるものや、使わないモノを手放していくとみるみる自分の部屋がきれいになったのでした。
そして、以前友だちを外で10分ぐらい待たせていたのが、
なんと、友だちが遊びに来ると、
「まだもうちょっと長居しようかな」
という、友だちがとても居心地がいいといってくれる部屋に変わったのでした。
これには僕も本当にビックリでした。
ガラクタを整理するとこんなに家って変わるんだ。
そして自分の気持ちも本当にすっきりしました。自分の気持ちを高めてくれるものだけ残して、自分の気持ちを下げるもの(スーツ、読まなきゃいけない本、資料、などなど)を全部手放すと、本当に気持ちがよかったのです。
と、このように整理してた僕は、
ある日知り合いの主婦の方に、自分の整理している体験談をお茶を飲みながらお話しました。
「カレンキングストンさんという人からガラクタ整理を勉強したんです。」
「スペースを作ると変化がやって来る。それは自然にやってくるので、新しくなりたい人は整理をするのがいいんです。」
「僕もスーツや本や、読まない資料や、どんどん使わないものや気持ちを下げるものを手放したんです。」
そんなことをお話していたら、
急にその方が、
「そのお話、とても面白いから、私が参加している主婦の人たちが集るミーティングで講演をしてみない?」
と言われたのです。
それには僕もビックリ。
「え?自分が? 講演?」
「とってもいいお話だから、ぜひ他のみなさんにも聞かせてあげたい。」
というその人のリクエストで、僕は人生で初めて講演をすることになりました。
その講演をしたところ、みなさんがとても喜んでくださって、
「またやって欲しい」
「この人も竹内さんに講演をして欲しいって言っている」
など、リピートを求めてくださる方がいて、次第に講演会数が増えていったのでした。
「これは、もしかして、仕事に出来るんじゃない?」
と思うようになりました。
ある人が、
「じゃあそれは、「ガラクタ整理師」だね。」
と名付けてくださり、
それで僕は「ガラクタ整理師」と名乗って講演活動をどんどんするようになりました。
当時は沖縄に住んでいて、沖縄のいろんな集まりや、また自分で主催もして、講演をするようになった僕。
そうすると、今度は東京に住んでいる友人が、
「東京でも講演をして欲しい」
と依頼してくれて、東京でも人生初めて、講演をすることになったのでした。
その方のおかげで、その講演会も大盛況。
とてもいい講演会だったのですが、それで終わらず、
その数日後、あるメールが僕の元に届いたのでした。
「講演会に参加したものです。あなたの講演を聞きましたが、あの内容であれば本に出来ると思います。ぜひ本を書いてみませんか?」
というメールだったのです。
差出人は、PHP研究所の若林さん。
その一通のメールがきっかけで、僕は本を書くことになったのでした。
とてもおもしろいのですが、
僕は本を劣等感で購入して、結局僕は本を読みたいって思っていないとわかり、
もう本は僕の人生には必要ないな、と思って、500冊を3冊にしたら、
今度は本を書くお仕事を依頼される。
劣等感でただ本を持っていた時には、本が嫌だったのに、
手放すとまさか本を書くことになるなんて。
カレンキングストンさんが、「スペース(空き)を作れば、必ず変化がやってきます。」と言っていたのは本当だったのです。
スペースを作ると、講演をするよう依頼され、
講演をすると盛況で、どんどん輪が広がり、
そして東京で講演をすることになり、
その講演がきっかけで、本を書くことになるなんて!
JICAでスーツを着て、自分の本音を抑えてがんばっていた頃には想像もでできない自分でした。
その間たったの2年くらいなのです。
自分を大切に、
ガラクタを整理して、本当に好きなものだけ残して、
ということをやっていたことでやってきたチャンス。
新しい流れ。
ガラクタ整理がまさしく、僕の人生を変えてくれたのでした。
そしてできたのが、こちらの本。
『8割捨てればうまくくいく!人生を変えるガラクタ整理法』
2009年の年末に出版。
自分自身が人生で本当に行き詰まって、ものがいっぱいになって、
でもそれを手放すことで人生が変わった。
その経験を元に書き上げた本でした。
若林さんのご協力で、PHPさん社内で講演をさせて頂いたり、
東京にも僕の本がたくさん平積みされていました。
出版記念講演会もさせて頂いて。
この『8割捨てればうまくいく!』はお蔭様で、5刷になり、13500部。
PHPの方も、
「無名の新人で、このご時勢に、5刷は快挙ですよ。」
と褒めてくださいましたが、自分でも本当にびっくりの出来事でした。
その後2冊目の『手放せばうまくいく!』も出版され、
2012年には、初の書き下ろし文庫『ガラクタを捨てれば人生はすべてうまくいく!』も出ました。
そしてその最新刊も昨年11月に増刷。初版から3年越しの2刷に、出版してくださったPHPさんもとても驚かれて、「なかなか3年越しの2刷りはないですよ。着実に売れていたんですね。」と言ってくださいました。
このような人生にどんどん流れが生まれ始めたきっかけ。
それが体調を崩して学んだ、「自分を大切にする」こと。
そしてガラクタ整理。
お金も安定もあったJICAを手放し、
自分を大切に生きて、本当に自分がやりたいことを見つけたいと決意した僕。
すぐにはその仕事は見つからず、不安になった時期もあったのですが、
不思議なご縁で、ガラクタ整理の講演をするようになり、それがどんどん広がって、ガラクタ整理師に。そして本を書くことに。
僕がガラクタ整理師になるなんて、JICAをやめる時にはまったく想像もつきませんでした。
スーツを着て仕事をしていた僕が、フリーランスになって、こうして本まで書くなんて。
計画もしていなかったのに、こうして今その仕事を続けられています。
こんな大きな変化をもたらしてくれたのが、自分を大切にすることと、ガラクタ整理だったのです。
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