三十路島遊記 其の八
マチカドからやってきた緑一色のバスに、
遊者は勢いよく乗り込んだ。
乗車の際、簡単な手続きを済ませると、
運転手が片言の日本語で、
「ヨロシクオネガします。」と、話しかけてくれた。
彼の名はマイケル。
ワインレッドの帽子と、
目の覚めるようなグリーンのパーカーのコントラストが、
印象的な、イカした兄ちゃんだ。
「コチラこそヨロシク!」
マイケルと硬い握手を交わし、
遊者は座席へと向かった。
(続く)
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