怪しい電話営業やってた側が教える! 迷惑な勧誘の断り方


かつて私は電話営業の仕事をしていたことがあります。

といっても1日だけでしたが、もう二度としたくはありません。
この仕事を始めたきっかけは「障害者」として施設で仕事をしても最低賃金で末端職員のような仕事をさせられるのだから割に合いませんが、他に仕事がなかったからです。

求人内容は「事務」で、面接では「事務作業の他に電話応対があって当社の製品に興味のある方に電話をかける業務です」
言われたのですが実際出社してみると、リスト(入手先は教えてもらえなかった)にある電話番号に無作為に電話していくといういわゆるテレアポの仕事でした。

そのリストというのは本当に無作為にかけているので各市町村の電話帳か何かのデータだと思います。
台本を読み上げていってこちらがほぼ一方的に話すといった感じです。
「ご苦労さん。うちはいらないよ。ごめんね」と親切な方も多かったのですが、「高圧的」とクレームが数件ありました。
確かに高圧的なんですよね。
「こちらが主導権を持ちましょう。相手のペースに流されないこと」と責任者から言われますが、知らない番号の知らない会社から一方的にマシンガントークの電話がきたらそりゃ私だって怒りますよ(苦笑)
詳しくは書けませんが住宅関連の設備なので高額ですし、私だったらこんな会社から絶対買いませんよ。

確か、法律だと21時まで電話営業ができると決まっているようですが、20時過ぎに電話をすると「非常識だ」と言われるのはよくありましたし私もそうだと思います。
だからこの仕事をやめたというのが大きな理由です。
「職業に貴賎なし」と言いますが、少なくても電話営業ってのは大迷惑で誰も必要としていないと思いました。

ちなみに私は150件電話して契約は0。
150件中20件契約を取るのが平均値のようですが、公的機関や大手企業の関連会社と名乗って相手を信頼させて数を取っていたようです。
でもこれって詐欺スレスレの気もしたので私はあまりノリませんでした。
ノルマはありましたが、そこまでしてノルマクリアするのも嫌でした。
もうこの仕事はしたくありません。

「あなたは真面目すぎる」
「お人よしすぎる」
と言われましたが、そんなこと言われたのは初めてで衝撃でした。


愚痴になってしまったので最後に、こういう電話の断り方について書いてみます。まずはNGワードから。


同業だから、お金がない→資料を送るだけですのでとDM送付の話になる
高齢でわからないから、忙しいから→「すぐ終わる簡単な確認ですので」と話を引き延ばされる
留守番のものだから、検討します、いりません、いきなり切る、子供のふり、→いったん切られても後日改めてかけることになるので効果なし
ブチギレるor全く違う話をする→話を遮ってマシンガントークをするのでさほど意味はありません
もうかけてくるなという→一応責任者に報告はしますがあまり意味はありません。1年後くらいに電話します。
留守電にしておく→メッセージは残さず切った後、後日改めて電話します

ちなみにブチ切れた人は通話時間が長くなっていますので「反応あり」ってことでまた電話対象になってたりもするのであまりお勧めできません。
私が働いていたところだと個人情報の管理は厳しかったのでいくら暴言吐いてもイタ電したりなんてのは絶対ありませんでしたが、この仕事って結構訳ありな人が多いので何をされるかわからないという気持ちは持っておいたほうがいいと思います。

ほぼ確実に断れる方法を最後に紹介します。

これをいうと「絶対ダメリスト」に登録されますよ。(住宅設備の会社なのでその例を出しますが応用はできると思います)
逆にこれ以外だと難しいかも。
●工事済み(嘘でもいいから言ってみる)
●借家やマンションや仮設住宅に住んでる(嘘でもいいから言ってみる)
●耳が遠くて聞こえないふりをする(意外と効果的)
●「この電話は現在使われておりません」(着信拒否で流れるアナウンスですね。)


フルタイム勤務といっても1時間電話しまくるごとに10分休憩が入る&昼に1時間休憩があるので実質6時間半くらいですが、連続で電話しまくると声が潰れます。

小学校の入学祝いで買ってもらった大山のぶ代さんのドラえもんの目覚まし時計(壊れてるせいで変な声ですが平成12年から現役でまだ使ってます)そっくりな声になってしまいました。
その時計は本来なら、のぶ代さんのドラえもんの声で「朝です朝ですおきましょう」っていう可愛いものなのですが、その日の朝は「ばかですばかですおきましょう」って聞こえたから不思議です。


で、壊れたドラえもんみたいな声で「声が枯れてしまったのでやめます。申し訳ありません」と電話しました。
「み、宮城さんですか?」
責任者の方はかなり驚いた声になっていました。

食べ物は痛くて飲み込めなかったので急遽コンビニにいってゼリー状の栄養剤を買って飲んでみましたがそれもしみました。

っていうか家から道路渡ってすぐの場所にあるコンビニで買い物するのも一苦労。
「Tカードお持ちですか? 雑誌と食品分けますか?」
「ヴグロイッショデ、イイデズ」苦しい声を一生懸命出します。
朝の7時だというのに、お金と一緒にドラえもん柄のTカードを出す変なドラえもんが来店するというシュールな光景。
しかも服装は青のスエットワンピースに白いサンダル。120キロこそありませんがドラえもんっぽい体系です。

にしても、のど飴を舐めたり薬買ったりしてみましたが、3日たっても声が治らないので怖くなって病院に行ってみたら
「過剰なストレスが原因です」
とのことでした。

確かに私はカラオケが好きで1人で5時間くらい歌えるんですが、その時は全く平気なんですよね。
なんでこの仕事で声が枯れたのか不思議だったのですが、ストレスが声にまで影響するなんて知らなかったので体には気をつけようと思いました。
ちなみに、完全に元の声になるまで1ヶ月くらいかかりましたし、後で給与が入りましたが病院代や食費(ゼリー状の栄養剤)に消えたので赤字です。

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