スイスへ嫁ぎ、遠くで思う父と母が教えてくれたこと
「ボクとケコンしてください」
(僕と結婚してください)
2009年、当時交際中だった日本語ペラペラのスイス出身・アルプスの乙女系男子からプロポーズを受け、「住めば都」と軽い気持ちでスイスに渡った私・ojo。
2012年に第一子となる女児・ペマコを、2015年には第二子となる男児・タマオをスイスで出産。
結婚生活やスイス生活は楽しいこともたくさんありますが、カルチャーショックやストレス、悩み、そして日本に残してきた両親や日本を恋しく思う事もしばしば。
そんな私を助けてくれるのはダンナ様と子供達ですが、それと同じぐらいの愛で私を包み、元気づけてくれるのは日本に住む私の父と母。
スイスで家族を作り、妻として母として異国で暮らしながら、改めて父と母の偉大さや愛を感じる日々。
普段、私の生活を語る時、スイス生活やダンナ様&子供たちとのエピソードがメインですが、ここでは異国の娘を案じながら暮らしている日本の父と母のエピソードについて、感謝を込めて綴っていこうと思います。
*私のスイス生活についてはこちらをどうぞ*
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【1.幼い頃は可愛かった私・親の愛】
昨夏、実家に帰った際、ペマコとタマオの七五三撮影もあったことで、家族で私の幼少期の話になりました。
両親曰く、子供の頃の私はとても可愛かったそう。
…親戚内限定ですが。
「ojo(私)は3歳ぐらいまで本当に可愛かったけれど、それからどんどん崩れて。。。」
と父。
「ojoたんは3歳がピークだったね。。。」
と母。
3歳過ぎても家では「可愛い」と言われてきたけれど、それは嘘だったの?!
しかし、自己ベストの顔面偏差値の年齢が『3歳』って。。。
どうせなら20代の"女子として華やかな時代"にピークが来てほしかったな。
第一子ということもあり、子供の頃は家庭内で「可愛い!可愛い!」と育てられた私。
幼い頃、すっかり自分は可愛い女の子なんだと思い込んでおりました。
しかし、幼稚園→小学校→中学校と外の世界に出ると、段々自分が家庭内で言われているほど可愛くない事に気付くワケです。
学年内でブスと認定されている(それもどうよ…だけど)女子から通りすがりに
「ブース」
と言われた時の衝撃。
「ojoちゃんは頬骨と鼻とetc.整形したら可愛くなると思う!」
と、顔面ほぼ整形を無邪気にクラスの友人からオススメされた時の「あれれ!そんなに?」という驚き。
幼い頃は自分は可愛いと思っていただけに、成長過程でガツンガツンやられてしまって、思春期にはすっかり顔面コンプレックスを抱いておりました。
なので、SNSなどで親御さんが我が子を愛するあまりに「(顔が)可愛い!可愛い!」的なことを発信しているのを見ると、その子達がそのまま可愛いく成長してくれるといいなと願うばかり。
…もちろん、顔ばかりではないですよ、人間は。
話は戻り。。。
実家にて私が可愛かったという話をしながら、両親と昔の古いアルバムを見ていると、
「ほら、今よくテレビに出てるあの人に似とるやん!」
と、3歳ピークの私の写真を指さして考え込む父。
芸能人?
誰?!
この場合、親といえども褒められた場合は
「そんなことないよ〜」
と謙遜の姿勢を見せないといけないのかしら?
…などと考えていると、
「ほら!カタカナの!」
え!
まさかのハーフ系「ローラ」とか?!
という私の思考を遮るように、
・
・
・
「思い出した!ブルゾン!!」
カタカナって。。。
ブルゾンって。。。
『ブルゾンちえみ』?!
…違った意味で「そんなことないよ~」発動です。
ここは一発、隣にいる母からのフォローを頂きたいところ。
そんな私の気持ちをくんだのか、母からのコメントは、
「太陽が眩しくて、そういう風な顔にちゃったんでしょ」
…肯定だ!
ブルゾンちえみさんは素敵だと思う。
けれども、ブルゾンちえみ顔の3歳女児って。。。
結局、私は本当に両親の目にも可愛く映っていたのか疑問が残る一家団欒のひとときでした。
********************
『どんな子でも自分の子供はすごく可愛いんよ』
私が子供を持つ前から両親がよく言っていたこの言葉は、考え方の浅い私にとって「?」でした。
でも、自分にも子供ができた時、初めてこの両親の言葉を理解したのです。
顔や見た目じゃない。
我が子はその存在自体が『ものすごく可愛い』のです。
そんな思いで、私にたっぷりの愛情を注いでくれた父と母のように、ペマコとタマオにもたくさんの愛情を注いで育てていきたい。
父と母に感謝の気持ちを改めて感じた私なのでした。
【2.私が離婚されないように心配する母】
みなさんは、カップに入ったヨーグルトのフタは舐める派ですか?
それとも舐めない派ですか?
もち!私は「舐める派」!
なぜかって?
それは、
「そこにヨーグルトがついてるから」(登山家風に)
なのです。
スイスに嫁ぐことが決まって渡航まで残りわずかな日々を実家で過ごしていた私。
ヨーグルトを食べようとフタを開け、そのフタをペロペロ舐めてた私を見た母から、
「ojo!!ヨーロッパは特にマナーに厳しいんだから、そんなもの舐めたらダメ!!離婚されるから止めなさい!!」
と注意勧告が。
ただでさえ嫁き遅れの私が返還されないようにと心配でならないようです。
そんな母の思いをしかと受け止めた私。
「フタ舐め」を封印しました。
そして、スイスに渡航後のある日。
朝食にカップに入ったヨーグルトをダンナ様と食べることになりました。
フタを開けて舐めずに置く私。
ダンナ様に話しかけようと顔を上げると。。。
ダンナ様、めっちゃベロ出してフタ舐めてる!!
こんなにフタを美味しそうに舐める人は初めて見ました。
私の視線に気づいたのか、ダンナ様、
「ん?」
と言いながらペロペロ。
私がおずおずと、
「私もフタ舐めていい?」
と言うと、
「いいよ」
とのお返事。
ここからまた、私のフタ舐めが復活したのです!
お母様ごめんなさい。
私はスイスでフタ舐めしてます。。。
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「ヨーグルトのフタ舐め」はダンナ様から受け入れられた私。
しかし、スイスの金属チューブ入りのマヨネーズを使う時に、チューブの真ん中から絞る私にショックを受けたらしく、(ダンナ様はチューブのおしりから少しずつ押す)会社の同僚に相談したのだとか。
「国の文化の違い」ではなく「家庭の文化の違い」にも注意を払わなければならないことを、母の「フタ舐め封印」は教えてくれたのでした。
【3.恥ずかしがらないことを教えてくれた父】
私がスイスのドイツ語圏に御輿入れしてから間もない頃、ドイツ語会話を勉強し始めたらしい父。
一時帰国中に実家のリビングでくつろぐ私に、突然、
「グーテンターク!」
(訳:「こんにちは!」)
と叫んでみたり、
「ヤパッシュ・・・」
(訳:「??」)
↑おそらく「日本語」を意味する「ヤパーニッシュ」と言いたかったんだと思う。
と、ハニカんで言ってみたり。
・・・思春期の延長線上にいる私は思いっきり無視。(あんたいくつだよ!)
そんな父と「NHKドイツ語講座」をTVで見ていた時のこと。
番組の最後に、
「チュース!!」
(訳:「さよなら!!」)
と別れの挨拶を言う出演者たち。
それを見て、
「春日やん!春日!春日!ねっ!」
と、「ワシ、知っとるで!」モードで私にいいトコを見せようとする父。
・・・いやいや!それを言うなら、
「トゥース!」(by オードリーの春日)
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