つむぎとつむぐ1

次話: つむぎとつむぐ2
著者: つむぎ ゆうき
ガールズバー。
出張で私の地元に来ていた彼と、そこで出会った。店員だった私に背を向けて私とは会話せずにいた。どれだけ話しかけてもイエスかノーでしか答えない彼に、私は接客を諦め、一緒に来ていた後輩君とだけ会話していた。私が違うお客にお酒を提供している時に違う女の子が話しかけると体を前に戻して楽しそうに談笑していた。

「あ、嫌われてんのか」第一印象はその程度。なんたってお客さん。好みもあるだろうしと特に気にも留めなかった。

日付も変わった頃、お会計を済ませ店を出ていこうとする彼から声をかけられた。「連絡してこい。」手には携帯電話の番号が書かれた紙。

「なんだこの人?」

そこから私とつむぐの日々が始まった。

出会って3日後、私達はお付き合いが始まっていた。
2週間後には結婚の話が出た。
3週間後、私達は夫婦になっていた。
そして半年後。別れた。
スピード結婚からのスピード離婚。
そもそも婚姻関係にあったのかさえ不明な時間だった。
それから3年後の今、私達はまだ一緒にいる。

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つむぎとつむぐ2