つむぎとつむぐ2

前話: つむぎとつむぐ1
著者: つむぎ ゆうき
結婚し、そして離婚した話をすると、「どうして結婚なんかしたの?」とか「結婚に焦っていたの?」とかいった質問をよくされる。特に女性から。
けれどまともな回答は出来たためしがない。恋人がいなかった時期もなければ、その恋人たち全員からは毎回結婚しようと話をもらっていた。別に焦らなくても結婚は出来た。でも、その誰もと結婚したいと思えなかった。言い換えるなら、つむぐとは「結婚したいと思ったから」であって、それ以上でも以下でもなかった。ただそれだけだ。

たとえ、その後の婚姻生活や離婚後の関係がとんでもない日々であっても、結婚を決めた理由に嘘もなければ語弊もないほどストレートな回答だけれども、質問してきた人たちは必ずと言っていいほど首をかしげて、理解が出来ないとでも言いたいのか不満げな顔で私を見るのであった。

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