出張整体師はみた! グラビアアイドルのお客様3

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著者: 足利 忠
そんなM様が舞台公演に出演される数週間、数日おきに呼んで
下さる事がございました。

その日も小生の休日の深夜の特別予約でございます。

いつものように施術を終えて、帰りの荷まとめをしていると、
M様がキッチンからワインと缶ビールとグラスを持っていらっしゃいました。

「もらったビールがあまったのでよかったら・・・」

小生がお酒の中ではビールが好きでワインは飲まないというのを
最近の雑談でお話ししたのを覚えていて下さったようです。

しかし、小生は申しますと予想外の展開にどう反応したら
いいのか分からずに固まってしまいました。
すると、

「今が嫌だったら、持って帰ってから飲んでもいいけど・・・」

なぜか大慌てで施術をしていたリビングのソファーに
座らせていただき、プルトップを開けて、グラスに注ぎました。

それからすぐに、ワインを注いだグラスを持って、
小生のすぐ横にM様が座られました。

乾杯の後に会話をさせていただいておりますが、
何を話しているのか思い出せない程に動揺しておりました。

そして、気が付いたら、M様との距離が近付いており、
小生にわずかにもたれ掛かっているような気がします。
よく考えたらすごい状況でございます。
心臓はもう口から飛び出そうです。

(つづく)

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