ただの音楽家が成田空港で爆弾魔と間違われる話。

著者: 八桁 圭佑
僕はウクレレ歌手をしています。



お呼びいただければ日本の、いや、世界のどこだって行きます。



相手と自分の交通費の負担を減らすために、普段の移動はヒッチハイクで行きます。


ただ、今回の依頼先は沖縄です。




     そう、飛行機に乗らなければいけません。





マイクとアンプとウクレレをいつも持ち運びます。




先週はそのセットを持って北海道へ行きました。






時間に余裕をもってのチェックイン。




これから始まる沖縄の旅にドキドキが隠せません。






さぁ、荷物を預けて飛行機に飛び乗るぞ!  







荷物検査員「すいません、荷物検査よろしいですか?」






たった一言からこの物語は始まります。





僕「もちろんいいですよ!」  





荷物を開けると、いつも使っている音楽用アンプ。





そう。怪しいものなど、一つもないのです。  





このアンプは今までに何回も飛行機に乗り北に東にと、一緒に旅をしてきました。





ただこの日だけは自分もアンプも、違う認識の仕方をされたようです。





そうです。

まさかの爆弾と爆弾魔の可能性です。






荷物検査員「アンプの中に危険物が入っているかもしれないので調べましょう。」



僕「えっ!?つい一週間前も同じ会社の飛行機乗りましたよ」



荷物検査員「中身を変えている恐れがありますので。。。。。。。。。」




そう言って検査がスタートしました。
やたら、正義感が強い警備員は必死にアンプと、にらめっこしています。
 

何故かドライバー1本持ってくるのに30分かかります。



 周りのスタッフが少しづつ焦り始めます。  




沖縄行きのお客様アナウンスが、  響き渡ります。




その間、もちろん飛行機搭乗時刻が迫りまくります。




トランシーバーは鳴りっぱなしです。 、、、、、、、、、、、、。







そして飛行機は沖縄へ飛び立ってしまいました。  





爆弾と爆弾魔の疑いだけ残して。。






うぉぉおおおぉーーー。





ドライバーでアンプを開けて中身を確認。





いつのまにか二人掛かりの検査に。




なにやら、バッテリーが気になるみたいだ。





 電話したり、いろいろメモを取ったりしてる。




そして、、、。




そして、、、。





 「問題ないみたいですね。笑」




 。。。。。





ちーん。

     



こんなことってあるんですか?





いや、怒らない。憎まない。。





キング牧師に比べたら、自分はなんだ。  




飛行機に乗れないくらいで。




ただ爆弾魔に間違われたくらいで。





 落ち着いて、次の便に振り替えてもらおう。  






「飛行機を振り替えますので、再度お金をお支払いください。」






なにぃぃいいーー!!!





いや、怒っちゃダメだ。




マザーテレサに比べたら、こんな事なんだ!





 交通費が少し増えただけだ!




わしとアンプがあと1時間早く到着してたら良かったんだ!




しっかり現実を受けとめて前に進もう!  




「今日のフライトは、もう終わりましたので明日ですね!笑」





くぅぅーーー!!!!





やるぜ。



やるぜJ☆T☆ー!(航空会社)




「ちなみに明日の朝一の飛行機しかありませんので、朝5時までにお越しください!」







だぁぁぁーーー!!!  





助けてガンジー!!




もう、グゥの音しか出ません。





この日の交通費&宿泊費はもちろん実費です。





怒りを通り越し、30間後には笑い話に転換し、
そして今こうしてSTORYSに書いているわけです。



みなさんも荷物預ける際はお気を付けをーーーーー!!!


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