母を自宅で看取り天涯孤独になった瞬間の話。⑤

2 / 2 ページ

前話: 母を自宅で看取り天涯孤独になった瞬間の話。④
次話: 母を自宅で看取り天涯孤独になった瞬間の話。⑥
それでも吐き気が強く、終いには胃液や胆汁しか出ない。
見ているほうが苦しくなる。
痛々しい。
けど、どうにもならない。
見守ってるしかない。
それが今の俺にできる最大の務めなんだとは思うけど・・・
苦しい。

2003年8月23日 last 18 day



今日は体調が悪かったようだ。
日中寝てることが多かった。
下肢の浮腫をマッサージしてたら少し目が覚めたというが、それでも時間としては短い。

祖母が自宅で休養してる分俺が母を看てるわけだが、やはり一人では疲れる。
ずっと緊張してるせいもある。
母が苦しむ姿を見るのは辛い。
確実に弱ってきている。
母の姿から目を背けたい。
今までの自分だったら現実逃避してただろう、間違いなく。
母の体調お構いなしに夏のフェスにも行っただろう。
でも、もうそれは許されない。
そんなに多くの時間はもう残されてはいない。
一日一日どうなっていくかわからない。
正直恐い。
でも、死んだ後自分はどうやって行動していいのかは何度も頭でイメージしている。
何をして、どう行動すればよいか。

免れない運命に対して。


母と一緒だ、そこは。
でも、少しでも体調のよい時間が増えればと思い、俺は今できることをやることに集中しよう。

続きのストーリーはこちら!

母を自宅で看取り天涯孤独になった瞬間の話。⑥

著者のTakai Reiさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。