2度目に通った声優養成所/新世界編(最終話:前編)「 そして現場へ . . . 」

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そう。

とことん自分の得意分野しか入れなかったのです。

「もしかしたらこれがイケるかも...?」なんていう実験的なものはナシ。


しかし、これはあくまで私の場合です。(あまり参考になさらぬよう)

他のみんなは、ナレーションもセリフもバランス良く取り入れていたように記憶しています。

やはり、色々できます!というアピールをしておきたいという思いは

誰しもありますよね。

(※ 中には私とは正反対の、ナレーション重視の人もいましたよ)


私も、もう少し持ち時間があったとしたら、

もう一つくらいナレーションを入れたかったところですが、

残念ながら時間オーバーはNG。

それに、自分で言うのもアレなのですが、色々できるという自信はありました。

というか、自分の用意した内容で十分それは伝わるだろうと踏んだのです。

なにより、とにかく「芝居がやりたい!芝居が好きだ!芝居をやらせてくれ!」

というアピールを最優先にしたかった。

だって、そのためにここまで駒を進めてきたのだから!


とにかく後悔したくなかった。

自分のやりたいこと(※ あくまで商品として成り立つレベルのこと)を

やりたいように120%やりきる。

審査員の評価なんてもうどうでもいい。

そんな心持ちで挑んだ、この最終審査。

自分の出番が終わった後の爽快感といったらもう!(笑)

この時の爽快感、今でもはっきりと覚えています。


レベルはどうあれ、持てる力は全て出しきった!
やりたいこともやった!
これでもう、私にできることは何もない!!(パァァッ...!/爽)



この、なりふり構わずの特攻姿勢のおかげで、

「これで落ちても悔いはない」と、すんなり思えるようになりましたね。

あ。

ちなみにこの最終審査は、事務所ではなくボイスアクターズの稽古場で行われました。

なにせ人数が多かったですからね。

そして当日観に来ていたのは、マネージャーさんが数人と、

俳協の先輩方が何人かちらほら。

この日、ギャラリーは意外と少なかったように記憶しています。

あとは、はっきりとは覚えていません。

ただ、寒かったことだけは強く記憶に残っています(笑)

今後の人生を左右する日だったというのに、

覚えていることがこれだけなんて。

記憶とは、時間とともに確実に薄れていくものなのですね...(´・ω・)




さぁ。

審査が終わったら、

次は結果発表を残すのみ。



結果は後日、郵送で知らされるとのことでした。

郵送されてくるまでの期間はどれくらいだったかなぁ??

これまたよく覚えていません。


というかですね、


私のところにはですね、


送られてこなかったんですよね!(;゚Д゚)



ざわ. . .ざわ. . .



ちょ、待っ、一体どういうことなんだっ!?(焦)

もしや忘れてんのかっ!?(怒)

そんなに存在感なかった...!?(哀)

てゆーかやっぱり落ちたのかっ!!?(泣)

(↑ もう悔いはないとか言っておきながら結局このザマ)




色んな可能性が頭をよぎりました。

で、とりあえず強敵(とも)たちに連絡して聞いてみたわけですよ。

結果は来てる?って。そしたら

「来てる」って言うじゃないですか!?((;゚Д゚))


えーーーーー!!

なんで私だけ来ない!?


ざわ.... ざわ.... ざわ〜〜.....




ヒグチ:「おかしい....」(←カイジ風


Na:「 お か し い !!」立木さんNa


ヒグチ:「おかしいっ...」


Na「 お か し い !!」


ヒグチ「おかしいっっ...!!」


Na「おかしい!!だが!!どうしようもない!!!」






....それはもう、悶々としておりました。

他のみんなは続々と結果が来てるのに、自分だけがまだ分からない。

ぐるぐるぐるぐる、たくさんの嫌な予感がめぐりました。

元来、私はネガティブな人間。

「あぁ、やっぱり私は華がなかったんだ...」とか、

「プロとしては認められない器...だったら、もう芝居なんかやめよう!」

「つーかそもそも挑戦したこと自体が間違いだったんだ...!」

そして最後は


「もう...いいや... 新しい仕事でも探そう....

バイトじゃなくて、正社員に...」


と、魂が半分抜けたような状態で求人雑誌をぬるりと手にした


Na「 そ の 時 !!」


「 ヒグチの携帯電話が!!」


「 鳴 る !」

「 鳴 る!!」

「 鳴  る !  !  ! 」


ヒグチ「......?知らない番号....?」



〜続く〜



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2度目に通った声優養成所/新世界編(最終話:後編)「そして現場へ. . .」

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