おかしな告白の仕方で今の旦那と付き合うことになった話【コール編】

著者: 古地 優菜



初めてこの機能使うので、何をどう書いていいのかわからないのですが…使い方間違ってたら教えて下さい。

なんか恋愛系の話が多いみたいなので、私が実際に体験した恋愛話を。


というか、表題の通りでして。

旦那と付き合うきっかけになったのは実はくじ引きで、しかもそのことを知ったのは付き合ってからかなり経った後だったというお話です。


事の発端は学生によくありがちな、私の淡い片思いからでした。

大学時代、私は生物研究会という一見怪しい(今なら漫画の題材にでもなりそうな)サークルに所属していました。

その時、1年上の先輩に恋をしました。

理由は忘れました、もう10年位前の話なので。

取り立てて特別な理由はなかったような気がします。一緒にいてほしいと思う相手だったと思ったから恋をしたんだと。そんな簡単な理由だったような気もします。当時は特別だと思っていたかもしれないけど。


出会って半年、その間に起こった(今となってはおかしい)色々なエピソードが積み重なり、私はこの思いを告白しようと思い立ちます。

そんなとき、高校時代所属していた生徒会のメンバーと久しぶりに再会する機会がありました。

その席には昔とてもお世話になって先輩も同席されていました。

酒の力もあったのか、私はなぜかその方に恋愛相談を持ちかけました。


先輩の答えはこうでした。

「今電話してみて、つながったなら何か縁があるんちゃうかな?」


確かに。そうかも。

でもその時すでに時刻は深夜2時。

携帯が既に普及していた時代とはいえ、常識的に考えて電話をかけるのはアウトな時間帯。

かなり悩みましたが、これまた酒の力(と私の若さ)もあり、思い切って電話をかけてみることにしました。


今考えればびっくりするくらい非常識な話ですが、なぜかそれがいいと思ったんでしょう、当時は。

もうひとつ言い訳をさせていただくと、恋心を抱く彼とはそれまで、深夜遅くまで電話で話す間柄ではありました(さすがに2時にコールしたことはなかったですが)。


3コールで出なければ、切ろうと思っていました。深夜ですし。

1コール、2コール、3コー「もしもし」


出た。出てしまった。

かなり慌てました。こっちから電話しているのに失礼な話です。

ですが、正直既に寝ていて電話には出ないと高をくくっていたので、この時は本当に慌てました。

慌てすぎてやってしまいました。


「あ、あの、すいません、こんな時間に」

「いいよ、友達と遊んでたから。それよりどうしたん、またなんかあったんか」

(以前から色々相談していました)

「いや、あの、あれです、あの…」

「え、ごめん、ゲーセンにいるから聞こえにくい」

「あ!え、あ、あの、好きです付き合ってください!(大声)」

ブチっ。


焦りすぎた挙句、言うこと言って、自分で切ったんです。

終わったと思いました。色々。


先輩からなぐさめられ、とはいえ終電もなく、わたしは猿沢の池のほとりで朝5時位までしょんぼりしていました。

その辺の記憶は正直覚えていません。

当時、深夜になると猿沢池周辺には走り屋?がたくさん走っていて、何回も同じ白い車が回ってくるので、何回走るんだろうと数えていたと思います。


すると5時頃、告白した彼から電話が。

「もしもし!すいません、なんかほんとすみません…」

「いいよ、なんかよくわからんかったけど面白かったから」

え、おもしろ。

実は後で発覚したことですが、彼がゲーセンにいたこと、そして私が大声かつ早口で告白したことで音が割れて、内容がよく聞き取れなかったそうです。


弁明については後日、おつかれー

その日の電話はそれで終了しました。

とにかく嫌がられてなかったという安心感だけで満足してしまった私。

このことがきっかけで、私は正式に告白せざるを得ない状況を、自分で作ってしまいました。

そこから付き合うまでの間に、くじ引きがはさまったりするのですが、それはまた後日。


お読みいただきまして、誠にありがとうございました。






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