捨てられた男娼の気分って、わかる?

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何が楽しいんだアイツら。バカか?


黒板消しでサッカーをやる同級生を冷めた目で見ている。


メンズノンノの創刊号を、机に脚を乗せながら独り読んでる中学2年生。


若き日の阿部寛



14歳の僕だ。


時は今から約30年前にさかのぼる。


1980年代前半、日本はまさに、これからバブルに突入していく時代だった。


この物語は、人の愛し方が解らず、愛されても気が付かなかった少年の物語。


宇野 成人(マサト)

現在は43歳、既婚、一児の父。

はっきり言って幸せだ。


しかし、自分以外の人間を愛せる様になったのは、

実は、つい最近の事だ。



学校で良い成績を取ることが、僕に課せられた仕事。


10歳の頃、そう悟った。


教育熱心だったのは父親の方だった。

「今日テストがあっただろ?答案用紙持ってこい」

「はい、89点だったよ。頑張ったけどね、もうちょっと…」

「そんなん、どうでもええ。100点取ったやつは何人や?」


「いや、誰もいなかった」


「じゃあ、お前よりええ点取った奴は何人や?」


気が付いたら、テストの答案を父に見せるのが恐怖になっていた。


この質疑応答は夕食時に行われる。

みんなの読んで良かった!