福祉アナリストになったけっかけSTORY。介護、悩み、現場の本当の物語。感じられる人だけに読んで欲しい。~行方不明高齢者の家族は大変~

著者: 藤井 円

最近、認知症高齢者の行方不明の報道が多いですね。かくゆう私も行方不明者の探索は何度となくしております。認知症高齢者さんは見た目は普通の高齢者です。歩けますし、ニコニコされている方も多いですし、服も普段着を着てらっしゃいます。




 今までの行方不明高齢者は、私が施設勤務時はほぼ、警察に見つけてもらっています。誰かが通報してくださって、派出所にお迎えのパターンが多いです。


 私の祖母は骨折してから認知症を発症し、平日は母宅、週末は自宅というスケジュールで過ごしていました。平日は独居になるため、鍋を焦がす事が多くなり、食事を取らないことも多々増えてきたからです。


ある日、祖母はそろそろかえるわ


を繰り返しては靴を履いて母宅を出ようとしていました。その日は朝からずっとです。自分の思い通りにならなかったり、キツイ言い方をされるときっまってこう言います。


こうなると、片時も目を離せません。しかし、狭い家でも目を離してしまうこともあります。昼寝をしていると思ったらもぬけの殻でした。


そこから、大捜索です。近くに住む兄弟三人が車を出し、母は自転車。もしものために弟の嫁は自宅待機。駅までの道のりやJR、阪急の駅に通報。祖母の自宅周辺も探しました。


探し続けて、5時間後に発見しました。


そして、祖母が最初に言った言葉は「便所どこやー」でした。足は腫上り、喉はカラカラだったようで、唇も乾ききってました。



祖母の財布を見るとタクシーにも乗っており、どうやら、迷った挙句、最寄駅までタクシーに乗り、しかし引越し前の最寄駅だっため、辿りつけず、また違う駅に行ってしまい、商店街を歩いてそのはずれで発見されたようでした。


ケアマネにも連絡しましたが行きつけのスーパーを探してくれたくらい。

駅員さんも分かりましたましたとは言ってくれましたが、その後連絡もなく。


世の中って冷たい!!って思いました。


でも、そんな世の中は自分で変えないとかわりませんよね。行方不明になり、遺体で発見されることも少なくありません。安心して暮らせる町を作る。それは自分たちでつくるしかないのです。





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