ネガティブ君がポジティブ君に変われた話

著者: 春明 力

頻繁に傷ついていた時期がありました。

人に噛みついていた時期がありました。


それは意気込んで起業して、まもない頃のことでした。


馬鹿みたいに上手くいかなくて、

それを自分のせいにするのが耐えられなくて…

周りのせいにしていた時期。


友達から「がんばってね」と言われたら、

「がんばってるけど、どうにもならない」って傷ついて…。


経営者の先輩から「いつでも相談のるよ」と言われたら、

「相談したからって、何か変わるわけじゃないでしょ?」って噛みついて…。


SNSで、楽しそうに仕事している人達をみるたびに、

「何か裏でやってんじゃないの」って妬んで…。


そして、いつもいつもお客さんに対して、不安な気持ちを抱えていました。


「これは、本当にお客さんのためになっているのかな?」

「あれは、お客さんに良い結果をもたらせたかな?」

「もしかしたら、意味がなかったなんて思われてないかな?」


いつも不安に苛まれていました。





そんなある日、あるお客さんとメールのやり取りをしていました。



素晴らしいお客さんだったのですが、

集客に対して思い通りの結果が出ていないのが気になっていました。


「こうしてみるのは、どうですか?」というようなメールを送ったところ、

すぐに返信がありました。


お礼の言葉と近況報告の文章の後に、ある一文が書いてありました。


“追伸:昨日、○○さんとちょうど春明さんの噂話していました。”


その一文が私の胸のモヤモヤをつくり出しました。


「もしかして、文句かな?」

と思ってしまっていたからです。



さらに、私のネガティブ思考は加速していきました。



「あれがダメだったかな?」「あれが良くなかったかな?」

「こうなったら、どうしよう。」「他の人にもこう言われたらどうしよう」

と色々なことを考え始めました。


ひとりで考え続けていると、

胸のモヤモヤがますます濃くなっていきました。


しかし、誰かに相談しようにも「噂話されていた」なんて言ったら、

引かれそうでできません…。


その時に、私は手帳を開きました。





私が使っている手帳は、スケジュール欄とは

別に1日1日の項目でスペースが十分にとられているもの。



そのページに「ストレス」という文字を書きました。

そして、そのストレスを感じた出来事を書きました。



“ストレス:○○さんからのメールに「噂話していました。」と書かれていた。”


そうして書き出してみて、はじめて私が気付いたことがありました。



「噂話をしていた」ただ、それだけのことだったのです。


手帳に書かれたその一文の中に、

私が苦しむ理由なんてひとつもありませんでした。



その一文には、「文句を言っていた。」「良くないことを言っていた。」

なんてことはひとつも書かれていませんでした。


ただただ、

「自分が勝手に被害妄想に駆り立てられて、ストレスを感じていただけ」

と感じることができたのです。



手帳によって、そのことに気が付いた時に

僕は色んな幸せを逃してきたことに気が付きました。



友達からもらった葉。

経営者の先輩からもらった言葉。

お客さんからもらった言葉。



その言葉ひとつひとつを、

素直に受け取ることができていなかったことに。




そして、大きな大きな事実に気が付きました。







『誰も、僕のことをみっともないなんて思っていない。

自分のことをみっともないと思っているのは、

自分自身だってことに。』


僕は、それから

自分のことを責めることをやめました。

人のことを責めることもやめました。


手帳にひたすら事実だけを書いて、

幸せになるための行動だけを考え続けました。



「主観」で出来事を見るのではなく、

「幸せになるために」出来事を見るようになったのです。



その結果、大好きな人達と大好きな時間を、

好きなだけ過ごせるようになりました。





そして、その方法を伝える講座には

3000人以上の経営者の方達が参加してくれました。


そして…



本を出す」という学生の頃からの夢まで叶いました。



それは、「やりたい!」「ほしい!」をしっかり持って、

そのために、ワクワクしながら進んでいったからです。



自分のことを責めたり、人のことを責めたりする時間はいりません。

幸せのための時間の量だけ、幸せになる可能性は高まっていくのです。




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