元ひきこもりの猫人間が芸人目指して慶應大学に入った話
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高校の頃、僕は人生の岐路に立たされていました。
なんとなく、東京に行きたいとはずっと思っていたものの勉強は全くできず、すべての教科が学年最下位だった僕は、そもそも大学に行けるのかどうかすら疑問でした。
ちなみに僕の通っていた高校はビリギャルのような超進学校の私立高校でもなく、本当に平凡な片田舎の公立高校でした。一応地元の国立大学に合格者は出すものの、東京のましてや早慶に受かる人間は数年に一回とかその程度でした。慶應大学には何十年も合格者がいなかったような気がします。
その高校でほとんどの科目が学年の平均以下だった僕に、東京の大学に行きたいなどは言える雰囲気ではなく、進路希望書には北海道大学と書いた気がします。
北海道大学みたいな旧帝大を志望するなんて、そもそもレベルが高いとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、北海道の進学校では北大とそれ以外の大学しか存在しないと思っている教師もいるほどの強烈な地元志向があり、北大を目指さんば人にあらず的な雰囲気があったのです。なので全く行く気がありませんでしたが、進路届には第一希望北海道大学と書いていました。
ただ、僕はとにかく、猛烈に、東京に行きたかった。
地元には自分の思い描く夢はないと思い込んでいました。
著者のねこ たさんに人生相談を申込む