サービスの節目に何を伝えるか。「PR TIMES 5万社プロジェクト」の裏側
プレスリリース配信サービス「PR TIMES」は2021年2月15日に、利用企業数が5万社を突破いたしました。
周年やユーザー数の突破、経営計画の達成など、企業・サービスには様々な節目が存在します。その節目に何を行い、どんなメッセージを伝えるのかは、企業にとって企業の現在地や在り方を広く示す機会にもなり得ます。「PR TIMES」の利用企業数が50000社に到達するタイミングを意識し始めた2020年11月、この節目の機会にお客様へ、そして社会へ何を伝えるべきか、真剣に向き合うべく、5万社プロジェクトが立ち上がりました。本ストーリーでは、企画が決まるまでの過程を、プロジェクト担当者の想いとともにお伝えします。
(画像左から)5万社プロジェクトチーム 平野 貴嗣、小暮 桃子、吉田 優
プロジェクト発足のきっかけ
私たちはこれまでも、「PR TIMES」の利用企業社数が節目の数を突破した際に、何を伝えるべきか企画を考え、プレスリリースを発信しています。
2015年の1万社突破時には、お客様への感謝とともに、その当時の“PR TIMESのいま”を伝える特設サイトを公開しました。
▼1万社突破時のプレスリリース(2015年8月5日発表)
また、2019年の3万社感謝プロジェクトでは、プレスリリースに対する共感・賛同などのポジティブな感情を広報担当者に体感いただけるガジェットの制作を進めていました。しかし、「3万社感謝プロジェクトを企画進行中」とプレスリリースで発表したものの、開発過程で実現を断念することとなり、実際にお届けすることができませんでした。
▼3万社突破時のプレスリリース(2019年5月21日発表)
小暮:3万社感謝プロジェクトの時、当時の担当者も試行錯誤していたものの、結果的にお客様に対して何も残せなかった。そのことがどこか引っかかっていたんです。「PR TIMES」にとって利用企業数とは、行動者である皆様の伝えたいという願いの蓄積です。「商品・サービスをたくさんの人に知ってもらえるように」「魅力がしっかり伝わるように」「誰かの課題が解消されるように」プレスリリースを配信するという行為には、そんなたくさんの願いが込められていると考えています。だからこそ、5万社突破という機会を通じて、感謝だけで終わらせず、たくさんの願いを次に繋いでいくようなきっかけにしたい、ご利用いただいているお客様と真摯に向き合う機会にしたいと思い、プロジェクト担当として立候補しました。
最大限の感謝をあらわす方法を模索する日々
企業の周年企画や、サービス利用者数が○○人突破した時などの節目には、期間限定のキャンペーンやイベントが企画されるケースが多く、プレスリリースでもよく見受けられます。一方で、広報・PR活動には長期的かつ継続的な活動により社会との関係を育むという視点があり、その中で私たちはプレスリリース配信サービスを提供するだけではなく、広報・PR活動そのものをサポートしていきたいという考えをもっています。その想いに立ち返った時、5万社突破の時だけに感謝を届けるのではなく、今後の行動と成果でお返しすることが、お客様に最大限の感謝をお伝えするアクションなのではないかと考えました。
そこで「PR TIMES」をより良いサービスにするために、私たちからお客様への『5つの約束』を発表することを企画し、進行してきました。
しかし、ここで代表の山口から指摘がありました。
「その約束は本当にお客様が望んでいることなのだろうか。約束と言いながら、一方的なものになってはいないだろうか。」
ありがたいことに、お客様より日々様々なご要望をいただいています。しかし、日々の業務の中で知れたことだけが全てではなく、まだ伺えていないお悩みやご要望、本当は言いたいけど遠慮して言えなかったこと、もう「PR TIMES」を使っていないお客様の声など、知れていない部分がまだまだあります。そして何より、知るための行動を起こせていないことに気が付きました。お客様に向き合うことは何よりも大切なことではありますが、今の私たち自身に向き合うことも同じように大事であると感じました。
お客様に対して誠実でいるためには、私たちが出来ていない部分を開示し、正直に伝えるべきではないだろうか。突破予想日まで1カ月を切る中、企画を一転しました。ありのままの私たちの姿として、お客様への感謝とお詫びを真摯に伝えようと決め、2つのメッセージが完成しました。
大切なのは、お客様と今の自分たちに向き合うこと
5万社の突破は2016年に掲げた中期経営計画の事業目標達成も意味しており、当社にとっては、特別な節目となるものでした。しかし、利用者数や周年はその企業にとっての節目であるものの、多くの場合ご利用いただくお客様には関係がないことです。
その前提を見失い、「企画としても話題になりたい」「PR活動としてきれいな形にしたい」という間違った目的が先行し、本当に大切にするべきことを見誤った時期があったと振り返ります。自分たちに向き合うということは、出来ていないこと、不足している部分にも向き合うということで、勇気がいることでした。実際に私たちは、何を伝えたらいいのか路頭に迷ってしまっていたと思います。
プロジェクトを通して、向き合うべきはご利用いただくお客様と、今の自分たちであることを実感しました。シンプルなことですが、想いを持って取り組むうちに、この軸からずれてしまうことが起きやすく、立ち返ることが肝要なのだと考えています。
「PR TIMES」利用企業5万社すべての社名をA1サイズの用紙に記載
結果的にこのメッセージでは、お客様と今の私たちに向き合った言葉を紡ぐことができたと考えています。しかし、やりきれなかった部分、もう少し配慮できた点がたくさんあったことを反省しています。実際にこのメッセージをどう届けるかについては検討が足りなかったと振り返っています。また、これまで当社からコミュニケーションを取ることが出来なかったばかりに、ご連絡ができずにいるお客様もいます。「メッセージなんていらない」と思われる方がいるのも当然で、もっとお客様に寄り添える施策があったのではないかとも思っています。
そして、今回実現できなかった企画も複数ありました。例えば、”PR TIMESに所属する全社員が、お客様へのメッセージを公開する”ことを構想していました。しかし、今の私たちでは、全社員が同じ想いをもってお客様へ言葉を届けることができないのではと断念しています。いつか、改めてお客様と今の私たちと向き合い、このような企画をかたちにできるようになっていきたいと考えています。
今、徐々にご利用企業の皆様のお手元にメッセージが届いていると思います。
このストーリーを通してご興味をいただけた方も、プレスリリースよりメッセージをご覧いただけます。
少しお時間をいただき、今のPR TIMESの姿と想いを知っていただけると幸いです。
郵送時の封筒には、今よりももっと皆様に寄り添っていけるよう、未来への決意を込めて、当社が所在する南青山の朝焼けをデザインしています。(早起きしました)
郵送時には、利用企業すべての社名をA1サイズの用紙に記載した一覧も同封しています。自社の名前がどこに記載されているか知りたい、という方は、お問い合わせフォームからお知らせください。こっそりお伝えします。
【スタッフリスト】
クリエイティブディレクター・コピーライター
武藤雄一(武藤事務所)
コピーライター(アシスタント)
石黒早恵実(武藤事務所)
アートディレクター・グラフィックデザイナー
井上隆行(GRACABI)
グラフィックデザイナー
杉山ゆう(GRACABI)
フォトグラファー
井手康郎(GRACABI)
<印刷・発送協力>キンコーズ・ジャパン株式会社
【株式会社PR TIMES 会社概要】
ミッション: 行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ
会社名 : 株式会社PR TIMES (東証一部 証券コード:3922)
所在地 : 東京都港区南青山2-27-25ヒューリック南青山ビル3F
設立 : 2005年12月
代表取締役: 山口 拓己
事業内容 :
- プレスリリース配信サービス「PR TIMES」(https://prtimes.jp/)の運営
- ストーリー配信サービス「PR TIMES STORY」(https://prtimes.jp/story/)の運営
- 広報・PRの効果測定サービス「Webクリッピング」(https://webclipping.jp/)の運営
- クライアントとメディアのパートナーとして広報・PR支援の実施
- 動画PRサービス「PR TIMES TV」「PR TIMES LIVE」(https://prtimes.jp/tv)の運営
- カスタマーサポートツール「Tayori」(https://tayori.com/)の運営
- タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」(https://www.jooto.com/)の運営
- スタートアップメディア「BRIDGE」(https://thebridge.jp/)の運営、等
URL : https://prtimes.co.jp/
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