在宅ワーカーの75%が悩む「オンオフの切り替え」。調香師が香りの力でその悩みを解決するまで
お香や線香、香木など香りにまつわる商品を製造販売する(株)菊谷生進堂。名古屋・銀座・上野桜木・ECサイトで、「香源」の屋号で店舗運営をおこなっています。「香源」のコンセプトは、“お香の世界を旅する人々のための案内人(コンシェルジュ)”であること。新商品の「家で働くひとのお香」は、在宅ワーク中のお客様の相談を案内人(コンシェルジュ)が受けたことから生まれました。その誕生までのストーリーを、(株)菊谷生進堂 代表取締役社長であり調香師でもある菊谷勝彦に聞きました。
◆休業明け、お客様からいただいた意外な言葉
新型コロナウィルスによる緊急事態宣言にともない、東京の銀座店・上野店は2020年4月から5月までの約40日間、臨時休業を行いました。当時の私は、「お香は嗜好品や仏事に用いるものだから生活必需品とはいえないだろう」という考えでした。ところが、休業明けの店舗にいらしたお客様から頂いた言葉は意外なものでした。
「毎朝、仏壇にたくお線香の香りのないことが心細かった」
「つねに不安感があり、早く心安らぐお香が欲しかった」など。
お香の良さは理解しているつもりでしたが、これほどコロナ禍の生活に求められているモノとは、正直想像していませんでした。
店舗スタッフである案内人(コンシェルジュ)が聞いた様々なお客様の声の中に、「仕事のメリハリをつけられない」という在宅ワークをされている方のお悩みがあったのです。
◆日常となった在宅ワーク、その75%が「オンオフの切り替え」を問題に
(出典:セイコーホールディングス(株)「時間白書2020」)」
セイコーホールディングスの調査によると、回答者のうち、リモートワーカーのうち約75%が「仕事とそれ以外のメリハリをつけにくい」と回答し、リモートワークをしない人(59.3%)より15ポイントも高くなっています。また、リモートワークをしている人のほうが「時間に追われていると感じる」割合も約73%とリモートワークをしていない人に比べて10ポイント以上高い結果になっています。
在宅ワーカーは会社での規律がない分、自己管理が求められており、自身の時間の使い方についても「改善の余地がある」と感じている結果が出ています。オンとオフの区切りが曖昧になりがちなことから、しっかりとしたオフタイムを得られることに価値が求められていることがわかります。しかし、飲酒やカラオケ、旅行やイベントなど、コロナ禍でリフレッシュの選択肢はどんどん狭まっています。
◆嗅覚は五感の中で唯一、直接脳へ働きかける
嗅覚は五感のなかで唯一脳に直接働きかけると認められており、お香の香り成分には心身の緊張・緩和などの効果が期待できるとされています。しかも、そのリフレッシュ方法も簡単。一本のお香をたくだけで、香りが空間にしばらく漂い続けます。まさに、家の中でオンとオフを切り替えて過ごさなければならない在宅ワーカーにピッタリのリフレッシュ方法です。さっそく、社内のメンバーと協議し、「香源」のオリジナルブランドとして商品化することにしました。
香りの感じ方は千差万別ですが、より多くの方から寄せられた声を基に調合し詰め合わせいたしました。たとえば、白檀の香りは集中力を高める効果があるので、仕事モードにスイッチオンするために。また、花の香りは仕事で緊張した脳をリラックスさせる効果があるので、プライベートタイムへの切り替えに。最終的に「家で働くひとのお香」は、「デスクワーク・会議用」「休憩・日常生活用」「朝におすすめ」「夜におすすめ」の4つのシチュエーションで展開することが決まりました。また、それぞれ同じ効果が期待できる3つの香りをアソートすることで、香りの変化も楽しんで頂けるように開発しました。
◆「家で働くひとのお香シリーズ」その香りについて
①デスクワーク・会議用の香り
香り系統:沈香・白檀・ローズの香り
本数:3種類 各6本ずつ 計18本 香立て付
長さ(約):13.5cm
燃焼時間(約):30分
②休憩・日常生活用の香り
香り系統:ラベンダー・ひのき・ゼラニウムの香り
本数:3種類 各6本ずつ 計18本 香立て付
長さ(約):13.5cm
燃焼時間(約):30分
③朝におすすめの香り
香り系統:レモングラス・グレープフルーツ・ペパーミントの香り
本数:3種類 各6本ずつ 計18本 香立て付
長さ(約):13.5cm
燃焼時間(約):30分
④夜におすすめの香り
香り系統:ベルガモット・カモミール・イランイランの香り
本数:3種類 各6本ずつ 計18本 香立て付
長さ(約):13.5cm
燃焼時間(約):30分
◆気持ちに寄り添う香りを届けたい
大きく変わってしまった私たちの日常。慣れない環境で日々がんばり続けていると、意識せず自分の気持ちに蓋をしてしまっていることがあります。まずは今の自分の気持ちを見つめて欲しいと思います。「ああ、自分は今不安な気持ちなんだ」と気持ちを意識できたら、次はリラックスしたり、リフレッシュしたりといった気分転換を考えてください。その気分転換のスイッチの一つにお香を活用いただきたいと思っています。長い歴史のあるお香には、変わらず私たちの心に寄り添ってくれる力があります。これからも、その時々に求められ香りの案内人(コンシェルジュ)として努めていきたいと思っています。
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