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コロナ禍の来日留学生に真摯に向き合う日本語学校生活協同センタースタッフ奮闘記

著者: 行知学園株式会社

■コロナ禍でも来日留学生を安心安全に出迎えたい

行知学園株式会社(本社:東京都新宿区 代表取締役社長:楊舸)では、日本語学校の運営や進学入試指導だけではなく、学生の住居の手配から生活サポートまで、日頃から様々なサービスを行っています。

昨年2020年10月からようやく入国制限が一部緩和された際、当社生活協同センターのスタッフが行知学園日本語学校の新入生延べ300名以上の出迎え、14日間の自主隔離、隔離後に生活拠点への送迎を行いました。今回は、その陣頭指揮を執った行知学園株式会社生活協同センター担当の崔さんに、出迎え自主隔離サービスを行った際のエピソードや今後の取り組み展望についてお話を聞きました。



写真)行知学園株式会社 生活協同センター担当 崔文彬



―実際にどういったことをされましたか?

コロナ禍のなか、一時的に入国制限が緩和となった2020年10月から1月にかけて当学園の4月入学予定だった学生約300名が入国することになりました。入国時には検査を実施の上、自宅やホテル等で14日間待機し、国内において公共交通機関を使用しないことが外務省より要請されていたため、行知学園日本語学校では、生活協同センターのスタッフが全面的に出迎え自主隔離サービスを行うことにいたしました。学生の出迎え、検温と体調管理、自主隔離中の学生の買い物代行、隔離後の生活拠点となる都内へのバスへの送迎まで、全て生活協同センタースタッフが24時間、成田での泊まり込みでの対応でした。学生らはバラバラで日本に到着するため、空港からホテルを毎日何往復もする必要があり、入国手続きに時間を要し、空港出迎えが深夜になるなど、スタッフの疲労も想像を超えるものでした。10月当初は20数名程度の入国だったので、スタッフ2名体制で行っていましたが、11月になると130名近くに学生も増えてきてとてもフォローしきれなくなり、4名体制にまで強化して対応しました。



写真)空港にて学生たちを出迎える崔



―そもそも出迎え自主隔離サービスを社内の生活協同センターで行うことになったきっかけは?

当学園の学生は母国中国で厳格な隔離や制限のなか生活を送ってきたため、親御さんを含め学生達には中国での生活様式やコロナ対策における制限ルールと日本での制度の違いを説明する必要がありました。2020年10月に日本の入国制限が緩和され、入国した学生は20年4月に入国予定だった学生達であり、このような予想だにしなかった状況下での入国は、例年の学生以上に不安だったと思います。そういった学生の入国に関しての不安を少しでも解消すべく、入国時の待機、隔離場所の確保と提供、隔離中の健康状況報告などを当学園生活協同センターで自社内サービスとして対応することが、学生達にとって一番安心できるだろうと思いました。通常の日本語学校は、ホテル、移動バスの手配までを行い、自分達で移動するケースが殆どですが、我々は最初に来た学生に母国語で対面での話をしてあげることがいちばんだと考えました。


写真)ホテルに到着し各部屋へ向かう学生たち



―崔さんが印象に残っている学生はいますか?

2020年10月から入国緩和が始まり、11月には最大で130名ほどの入国から自主隔離のフォローを1月頃まで行いました。当学園の学生は基本的に非常にまじめな学生が多く、ルールを順守できる学生ばかりであったため、悪い意味で印象に残っている学生はいませんが、日本に入国後、ずっと泣いていて、部屋にこもりっきりになった女子学生が印象に残っています。よく話を聞いてみると自主隔離中に20歳の誕生日を迎えることになり、家族や友達にも会えず、ホームシックになっていたことが判りました。スタッフが急遽コンビニで小さなケーキを買って、学生に渡しました。隔離が終わったあと、その学生はやっと安心したのかスタッフに御礼を言ってきてくれたことを覚えています。



―今回の取り組みを通して思う崔さんにとっての“行知学園の留学サービス”とはなんでしょうか?

今多くの日本語教育を行う機関は、コロナ禍での入国制限の影響を受け、入学希望者自体も激減し、学校存続の岐路に立たされていると聞きます。当学園も2020年10月の一時的な入国緩和以降、学生自体が入国できていないことは事実ですが、日本の有名大学進学意欲の高い学生が多く、また中国国内での知名度もあるおかげで、厳しい環境下のなかでも日本の難関校合格を目指して勉強している学生が多数在籍しています。勉強の面では日本語学校の先生、塾の講師がサポートし、我々生活協同センターのスタッフは生活面のサポートをするなど会社一丸となり、学生をサポートしていることが行知学園の留学サービスの魅力であり価値だと思います。


写真)14日間の隔離が終わり生活拠点へ向かう学生たち



―今後の生活協同センターで行っていきたいことはなんですか?

私は塾で勉強を教えることはできませんが、その代わり学生達が日本で安心して勉強に集中できるような環境づくり、サービス提供を行っていきたいと思っています。コロナ禍のこの時期は、特に不安を抱える学生達も多くいますので、こころのケアもサポートしていきたいですね。生活協同センターとして、留学生たちに本当に役立つ日本の生活情報をもっと提供していきたいです。近い将来、セミナーやイベントなども実施して、実際に目で見て触れて体験できる機会を増やしていきたいと思っています。




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