ー 455年続く西川が大切にすること ー 業界初の厚生労働省認定「西川寝具社内検定」を立ち上げ、寝具販売のスペシャリストを育成
西川株式会社(本社:東京都中央区日本橋富沢町代表取締役:西川八一行)は、厚生労働省より認定を受けた「西川寝具社内検定」の第一回検定試験を3月に実施し、5月24日に合格発表を行いました。審査の結果、2級9名、1級7名の第一回合格者が誕生しました。
「西川寝具社内検定」実技試験(左から)まくらの高さ測定、体型にあった敷き寝具の提案、睡眠環境に合った掛け寝具の提案
「西川寝具社内検定」は、寝具業界初の厚生労働省認定の社内検定です。睡眠への関心が高まっている昨今、店頭でお客様のご要望にお応えする販売員は、寝具や睡眠に関する幅広い知識を持ち、快適な睡眠環境を提案する技能が求められます。寝具は、身体に合わないものを使用すると睡眠の質の低下に繋がる可能性があり、季節や使用環境、使用者の特徴などによって適切な素材やボリュームも異なります。また、快適に寝具を使用いただくには適切なお手入れも必要です。「西川寝具社内検定」は、当社の販売員を対象に、1級(勤続年数3年以上)と2級(勤続年数1年以上)の2段階のレベルを設定。寝具の理論、素材や商品の知識、品質管理などの知識を要する学科試験と、まくらやマットレスのフィッティングや、使用者の環境に合わせた掛け寝具の提案など、接客ロールプレイの実技試験を行い、2つの試験の総合採点で合格者を決定しました。
今回、創業455周年を迎えた西川の新たなチャレンジとして、「西川寝具社内検定」の構築から実施までを担った、人事総務部教育・社内情報共有担当課長中村晴恵と、同部署の小切山仁恵にこのプロジェクトについて話を聞きました。
西川株式会社 東京オフィス 人事総務部教育・社内情報共有担当
課長 中村 晴恵(左)、小切山 仁恵(右)
西川の社内教育資格制度について
中村: 西川では、1999年から社内教育資格制度を設け、ピローアドバイザー、スリープアドバイザー、スリープマスターとピラミッド型の基幹教育を行っています。特にスリープマスター養成講座では、当社の研究機関である日本睡眠科学研究所の理論を元に、睡眠環境・生体リズム・人間工学の見地から快眠のための知識を習得した眠りのプロフェッショナルを育成し、現在まで1,200名以上が資格を取得しています。眠りのメカニズムや寝具についての幅広い知識を活かして、西川のスリープマスターは快適な睡眠環境作りのアドバイスを行います。また、生活者に向け快眠セミナーを開催するなど、幅広く活躍しています。
なぜ、新たに厚生労働省認定の社内検定を導入したのですか?
中村: 業界「初」となる厚生労働省認定の社内検定を行うことで、業界内での地位向上と、差異化を図ることができると考えました。また、検定に合格した販売員たちがお客様に自信を持って接客することにも繋がるため、ぜひ構築したいと思いました。
スリープマスターをはじめとする当社の既存社内資格制度には「睡眠」についての知識研修が含まれており、これは外すことができません。しかし、厚生労働省認定の社内検定では「睡眠」の知識を含めた検定は許可されていません。そのため、睡眠知識を含む既存教育制度と、西川の寝具の知識とコンサルティング販売技術に特化した実技技能を客観的に図る「西川寝具社内検定」を組み合わせ、持続的な人材育成の仕組み作りを目的に構築
していきました。
この背景には、早期退職者によってベテランと新人スタッフの二極化が進む人材問題があります。西川の基幹教育と国のお墨付きを得た社内検定を組み合わせることにより、販売員全体のレベルアップやモチベーションアップ、キャリアパスに繋げたいと考えています。
また、既存の社内資格制度に加えて「西川寝具社内検定」を導入することで当社のスタンダードを明確化し、販売技術を標準化することは、お客様の安心感にも繋がります。
厚生労働省の認定まで約5年の年月がかかりました。その道のりは?
小切山: 2016年から始動し、2020年12月に認定をいただきました。
この5年間には、2019年2月に西川産業、西川リビング、京都西川の3社が経営統合、2020年に新型コロナウイルス感染症の発生など、大きな変化が起こりました。
苦労した点は、検定の難易度の設定が難しく、トライアル試験で思うように合格者が出ずに大変苦戦しました。最終プレゼンとも言われていた2020年8月厚生労働省での意見聴取会では、1級試験の合格者が正当に輩出できるか再検証の指導を受け、販売員たちの協力を得ながら対応にあたりました。
また、途中段階で3社統合があり、西川としての販売技術のスタンダード化を図るため、試験内容の見直しが必要となり、商品部門、研究開発室などへの多くの確認作業を費やしました。しかし、社内の関係各所と知識や技術レベルの考察を行うことで、販売業務のプロセスが明確化でき、「西川寝具社内検定」の価値をさらに見つめなおす良い機会になったと思います。
「西川寝具社内検定」1級合格証書
「西川寝具社内検定」に対する販売員をはじめ社内の反応は?
中村: 半期に一度開催する西川FA決起大会では「西川寝具社内検定」の進捗状況を必ず報告し、2021年2月の同大会では、オンラインで参加した約300名の販売員に向け、無事に認定がおりて第一回検定を実施することを報告できました。寝具業界初の認定を受けたことで、「その技能評価に対しての権威付け」を社内でしっかり共有でき、社員間のモチベーションアップにもつながったと感じています。
第一回検定試験について
小切山: 第一回検定試験はコロナ禍での実施となりましたが、2級の受験者9名は全員合格し、1級は受験者10名のうち7名が合格しました。合格者には厚生労働省認定ロゴが入った認定証書と認定バッジを授与し、認定ロゴは名刺にも使用できます。また、一時金の支給と、当社のFAステージ制度の昇格要件のひとつとなります。
「西川寝具社内検定」認定バッチ
掛け・敷きふとんとまくらを描いた、こだわりのデザイン
受検した販売員からは、「日頃の接客方法を改めて見直す良い機会になった」、「実技試験では、いつもの店舗とは違う環境で戸惑いもあったが、お客様にわかりやすく、適切に伝えることを心掛けた」、「厚生労働省認定の名に恥じないよう、資格取得後も販売技術をブラッシュアップしていきたい」「お客様により信頼いただけるよう、資格をアピールしていきたい。」などの声が得られました。
「西川寝具社内検定」によって明確化した、西川の接客の心得とは?
中村: 店頭での正しい寝具のコンサルティングを通じて、お客様の健康に貢献することです。
当社は日本睡眠科学研究所の知見に基づいた製品開発によって、様々な睡眠のお悩みに適した商品を販売しています。しかし、多くの商品の中から、自分に合った寝具を選び出すことは難しいと思われるお客様も多くいらっしゃいます。私たちは、お客様のお悩みをお伺いし、お一人おひとりに合った理想的な寝具をご提案させていただきます。寝具にお悩みの方は、ぜひ店頭で、「西川寝具社内検定」資格を持つ販売員に安心してご相談いただきたいと思います。
「西川寝具社内検定」1級合格者が勤務する東急百貨店吉祥寺ネムリウム
西川の社内教育資格制度の今後の展望
小切山: スリープマスターを頂点とするピラミッド型の社内資格制度と、新たに導入した「西川寝具社内検定」の組み合わせによって、お客様お一人おひとりに合った眠りと寝具をコンサルティングセールスができる人材の持続的な育成により一層励んでまいります。
「西川寝具社内検定」については、年間受検者数は約30名(1級10名、2級20名)の計画で、資格保持者を年々増やしていく予定です。社内検定の内容は第一回の結果を踏まえ、適宜改善を加えながらさらに磨き上げていきます。今年、西川は455周年を迎えましたが、「西川寝具社内検定」が他の社内資格制度と合わせて後世に残る販売員教育の基幹になっていくことを願っています。
西川株式会社
西川株式会社 PR TIMES 企業ページ
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/10201
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ