女性ならではの目線で宿をプロデュース・写経やカラーセラピーも 6/18開業ノスタルジックな大人旅館【ゆがわら風雅】
6/18リブランドオープンする大人のための温泉旅館<ゆがわら風雅>
この宿の前身は、かつて【カサブランカの宿】といわれ多くの人に親しまれた宿でした。
その想いをつむぎ、新しさでつなぎたい
そんな思いでリブランドが始まりました。
-関わったのは全て女性スタッフ―
リブランドを手掛けたのは女性スタッフ。
▲株式会社ワールドリゾートオペレーション
営業推進ユニット 営業推進グループ
ゆがわら風雅開業プロジェクト集客担当 村田彩花
なぜなら、この宿の元経営者である初代女将の叔母にあたる【青山みつ(後にクーデンホーフ=カレルギー光子】
彼女こそ、日本女性で初めて国際結婚を成し遂げた女性であり、ゲランの【Mitsuko】と名付けられた香水のモデルとも言われるその人ゆかりの宿だからです。
-ミツコ、その誇り高き生き様-
ミツコが国際結婚をしたのは明治時代の1893年、周囲が反対する中、当時のオーストリア=ハンガリー帝国の駐日代理大使【ハインリヒ】と結婚し、両親からも勘当され夫の祖国であるハンガリー帝国へ渡りました。そこでは、奇異の目で見られ、日本語使用を禁止されるなど、異国での生活には苦労しながらも、7人の子供に恵まれ、幸せに暮らしていました。ところが10年後、ハインリッヒの急死により、彼女の人生にまたも転機がやってきました。
夫の死を嘆いている暇もなく、それからは困難の連続。
その後、第一次大戦開戦に伴い、ハンガリー帝国と日本は敵国として戦うことになり、光子への差別はさらに強まったと言います。そんな中、大事な息子の一人、19歳のリヒャルトが30代の子持ちでバツイチのイダと駆け落ち同然に結婚してしまいます。このリヒャルトとイダが名作【カサブランカ】のラズロとイルザのモデルとなったそうです。
結局、第二次大戦の火の手がヨーロッパを覆う中、光子は息を引き取り、ついに日本に帰ることは叶いませんでした・・・。
▲ミツコの歴史に触れるギャラリーも
-その昔、遠い異国の地で、誇り高く生きた一人の日本人女性がいたー
日本の女性は強い、私達も日本女性として誇らしくなりました。
そして女性だけの【ゆがわら風雅】再生チームが結成されることになったのです。
▲株式会社ワールドリゾートオペレーション ゆがわら風雅開業プロジェクトチーム
左から石川(副支配人)・村田(集客担当)・永井(企画広報担当)・井田(支配人)
メンバーは、接客スタッフ、広報担当、集客担当など社内の各部署から選出された、または手をあげた女性で構成。
集客担当である村田が中心となり、宿のリブランドを手掛けていきます。
-歴史と想いをつないで―
休業を余儀なくされ、人の気配が無くなってしまった宿に訪れると、必ずと言っていいほど湿気を帯びて汚れた空気が漂います。
この宿もしばらく閉じていましたが、私達が内覧で訪れた時には、丁寧に手入れされた家屋からは澄んだ穏やかな空気が漂っていました。素晴らしい日本庭園にはたくさんの鯉が泳ぎまわり、随所に置かれた調度品や芸術品は色あせることもなく、堂々とした風格を帯び、この宿の長く続く歴史の素晴らしさを余すことなく伝えようとしているように感じました。
古(いにしえ)の日本女性の強さとしなやかさ、優しさをそこかしこに感じるこの宿の【想い】をつむぎながら、新しい世代へとつなげる宿にできないか?チーム全員での挑戦の始まりです。
-生まれ変わる宿-
どこをリノベーションするか?どこを残そうか?この宿の素晴らしさを残し、伝えていくためのコンテンツやコンセプトを全員で作り上げなくてはいけません。
もちろん、予算ありきのリノベーションです。しかも、インテリアデザイナーも居ません。
どんな建物もお金をかければ、新築に近い素晴らしい建物になると思います。
限られた予算と人手の中で、女性が憧れる宿を作り上げてこそ、私達の腕の見せ所!
女性ならではの感性と“もったいない”精神でリノベーションのデザインも、全員で意見を出し合い形にしていきました。
壁紙や天井の色は? ロビーやお部屋、レストランの椅子やテーブルは?張地は何色?
ゴミ箱からアメニティ、浴衣に帯の選択まで、色や素材、形など、予算内で購入できるものをお店やネット内を探し回って、一つ一つ丁寧に決めていきました。
ここに何を配置して、この部屋にはベッドを置こう!
ここは景色の良い部屋だから、広縁をつぶしてそこに露天風呂を作ったら?
ここはちょっと景色が悪いけど、カップルでおこもりにはとても素敵なお部屋だから、大きなベッドを置きましょうか?
テレビは全部廃棄しましょう!
デジタルデトックスがここで出来たら素敵!だって、光子の時代にはテレビなんかなかったでしょ?!
でも、デジタルになれた現代人は、どうやって過ごせばいいか分からないのでは?
この宿での過ごし方の提案をお客様にできる宿にしたい。
テレビがなくても退屈しない宿、テレビがないからこそ想い出深い滞在のできる宿だったら素敵!まさに古の想いが紡げるのでは?そしてそのためのコンテンツがまさに新しい時代へと繋いでくれるのでは?
●漫画和室
●写経室
●大人の塗り絵
●屋上には貸切露天風呂
●女性が一人でも愉しめるようにレストランにはカウンターを
●カサブランカの宿にちなんでカサブランカの映画を上映
●カラーセラピーによる滞在の提案をしてみては?
●ゆっくりと滞在していただけるように大人専用の宿にしよう
様々な意見が飛び交う中、少しずつこの宿の形ができていきます。
しかし、現場スタッフだからわかるオペレーションの難しさもあり、アイディアだけでは作り上げられない難しさも身に染みた私達でした。
意見の対立もありましたが作り上げる厳しさを愉しみながら、少しずつコンテンツが絞られ、チーム全員で宿の全景がイメージできるように・・・チームが団結してきた結果です。
・お料理にもこだわりを
滞在の一番の楽しみでもあるお料理は、見た目にも華やかで美味しくなくてはいけません。
私達は、何度も試食を重ね、勇気を出して料理長に提案を重ね、器にまでこだわり、チーム全員が納得できるメニューの開発も手がけさせてもらいました。
その名も“ゆがわらcuisine”
見た目も美しく繊細なお料理が完成しました。
-宿を作り上げる喜び、そしてこれから―
いろいろな部署から駆り出された私達です。もちろん、仕事はこれだけではありません。通常の仕事が山ほどありながら、何度もオンラインで打合せし、現場に足を運び、通常業務以外の時間がたくさん必要でした。
しかし、今回のリブランドでの経験は、古き良き想いを紡ぎ、私達が伝えられる【新しさ】を求めて、チーム一丸となって作り上げる喜びを知ることができました。
それは通常業務では経験し得なかった喜びかもしれません。
6月18日開業の【ゆがわら風雅】
その名の如く、誇り高く、雅やかなたたずまいの中で、優しい大人の時間を過ごしていただけますように・・・・
そして私達のゴールはここではありません。
実際にお客様にご宿泊いただき、お客様の声を聴き、現場スタッフの声を聴きながら、もっともっと素晴らしい宿になるように改善を重ねていかなくてはいけません。
~お客様の笑顔のために~
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