教育の次はヘルスケアで連続起業。脈絡がないと言われるが「自己投資」という私の人生のテーマがある
人と会うたびになぜ起業したのかを聞かれる
起業してからそれほど時間が経っておらず、サービスも立ち上がっていないシード期ですと、社長がなぜその会社を起業したか?と問われることが多いように思う。
まだ会社にもサービスにも信用が付いていないからこそ、What?(何をしているか)ではなくWhy?(なぜそれをしているか)がないと、消費者や取引先が安心ができないということなのかもしれない。
10年前、初めての起業を思い出す
私が初めての会社を起業したのは、2011年、30歳の時でした。当時自分の一番の関心ごとであった英語の勉強をオンラインで最高の形で届ける方法を発見したため、教育×テクノロジーをテーマに起業しました。
今思えば、仕事が終わってから自分の意思で英語を勉強するようなビジネスパーソンが顧客でしたので、とても民度が高く、自分が好きになれる人をお客さんにできていて幸せな時間でした。
今をときめく上場企業の社長さんや、金融・コンサルで活躍されている有名人も我々のサービスを利用していただき、大きく羽ばたくサポートができたのは大切な思い出です。
自分と勉強の深い関係
私は2005年に大学を卒業した後、2年半会計士受験勉強だけの生活をしました。古くからの友人からは、大学受験の勉強だけでもきつかったのに、また勉強するとは考えられん、と言われました。
ただ私は、ビジネスで必ず一旗あげたい、そのためにはビジネスで最高の資格を取ろうと決めていたので、特に辛くはなかったですし、この投資は必ず後で何倍にもなって返ってくると思っていました。
コロナという転機
そして2016年に教育の会社を売却し、投資活動や趣味の音楽活動などをしてふらふらしていたのですが、2020年にコロナがきて目が覚めました。これは世界の転換期だ、と思いました。
ちょうど40歳に差し掛かっており、自分の健康や長寿について真剣に考えたいなと思っていたため、ヘルスケアをテーマに仲間と一緒に起業しました。
健康というのは本当に不思議で、失って初めて重要性に気づく、でもほとんどの方は病気にならないと何か対処しようとはしない、という性質があります。
シックケアとヘルスケア
日本でヘルスケアを名乗るほとんどのスタートアップは、実はヘルスケアではありません。遠隔医療、AI問診、AI画像診断、デジタル医療機器など、シックケア(病気になったら対処します)の会社です。
なぜそんなことが起こるのか?それは、結局のところ生活者にニーズやペインが生じるのが、病気になった時だからです。緊急性が高く、価値を感じてもらえるのがシックケアなので、普通は生活者に合わせてシックケアで起業します。
ヘルスケアで起業しても、運動は面倒だし、食事は好きなものを気分で食べたいし、睡眠前にお酒を飲むのをやめたりスマホを見るのをやめたりはしたくない、というのが普通の考えですので、ユーザーに喜んでもらえるサービスを提供するのがとても難しいです。
よって小手先の体重だけを減らすダイエットか、雰囲気商売の美容くらいしか大きくなるヘルスケアのサービスはないのです。
セルフケアテクノロジーズを起業した理由
それはとてもつまらないし、そういう構造的な矛盾に長期的目線をもって取り組みたいなと思って、今の会社を起業しました。
ヘルスケアは緊急性が低く、医療よりも下に見られていて、価値を感じてもらいづらい。その前提を十二分に理解した上で、どうやったら健康に気を遣いたい方にとってmust haveになるサービスを作れるのか。
その大きなテーマに取り組んで開発を進めてきたのが、デジタルヘルス×フードテックの「セルフバンク」です。
iPhoneアプリダウンロードURL:https://apps.apple.com/jp/app/id1552624804
正式リリースは5月を予定しているため、まだ全貌は話せませんが、ないと思っていた予防領域ではこうやってサービスを提供すればいいんだ!と思わせる力のあるプロダクトができると思います。
自分は誰が好きなのか?誰と一緒にいたいのかが重要だった
そして、国民皆保険・フリーアクセスがあり、恵まれた環境の中にいても自分を律してセルフケアをしたいと思う方が私は好きですし、そんな人をサポートしたいと考えています。
仕事が終わってから英語を勉強する人。毎日自分の健康に気を遣ってセルフケアする人。私にとっては同じように共感できる方々ですし、そういう自己投資こそが人生における最高の幸せだと考えています。
だから私は、自己投資こそが一番大切な産業だと考え、教育の次にヘルスケアで起業をしました。
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