時代のニーズに合わせ変化し続ける東通メディアの軌跡
4月で設立36周年を迎えた株式会社東通メディア。折込広告を扱う会社としてスタートしたこの会社も、今では通販業界において特殊な存在として位置されている。その変化の軌跡とそこに根付く事業への想いを紐解く。
通販基幹システム、コールセンター、BPO/RPA、広告、クリエイティブの
5つの事業柱で通販企業を支援
株式会社東通メディアは、化粧品や健康食品といったリピート通販業界においては知名度も高く、さまざまな形で通販企業を支援している会社だ。それが自社開発の通販基幹システム「通販マーケッター」を主軸とした5つの事業である。これらをすべて自社のリソースで行っているところが他の企業と大きく異なる特徴だ。
現在クライアントには大手リピート通販企業も多く、年商規模はスタートアップから約200億円までと幅広い。今では取引先の約7割が通販企業であるこの会社も、実は創業した当時は折込広告を中心とした広告代理店だった。それがなぜ今のような多角的な事業に変化していったのか、赤池社長に、さらにこれからどこを目指して進んでいくのかを伺った。
折込広告の煩雑な作業を削減するために発注システムを開発
設立した80年代から90年代はバブル景気の影響で、日本経済に活気があった頃でした。当時はまだ新聞の購読率も高く、折込広告も日々多くの企業が出稿していた時代。その頃の主要クライアントは拡大を始めていた通販企業様で、折込発注業務はかなり煩雑で人と時間を要するものでした。
全国配布の折込プランニングは媒体別、エリア別、クリエイティブ別に管理し、反響データも含めて細かく精査して最適なプランニングをしなければなりません。日々多くの人員が遅くまでこの作業に追われ、深夜までかかることもしばしばでした。
通販企業では、広告効果に対する考え方がとてもシビアで、レスポンスの結果を元に分析し、次回の施策を決めるのが当たり前です。しかし、レスポンス結果を登録し、次の折込プランに反映するのに1か月以上の作業がかかってしまい、その間、2か月~3か月は検証結果が出ないままの折込プランニングになっていました。
この煩雑な作業を減らし、業務削減と同時にレスポンス結果をリアルタイムに分析するためにはシステム化することが必要だと考えたのです。そこで、エンジニアを雇い、一から折込発注システムの開発を行いました。
クライアントの相談から「通販マーケッター」の開発へ
折込発注をシステム化したことで施策の分析に時間をかけることができ、次の施策のプランの精度が上がっていきました。それによって通販企業の販促効率が上り売上も拡大。売り上げが拡大すれば毎月の受注件数や出荷の業務量も増大していきます。
当時は弊社エンジニアが通販企業様との打ち合わせに同行することも多かったのですが、その打ち合わせ時に受注出荷業務の最適化をしたいとの相談を受け、「通販基幹システム」を開発することになったのです。弊社にとって通販システムは初めての開発だったため、クライアントと何度も打ち合わせを行い、実際に作業をされている現場の声を生かしながら開発を進めていきました。そうして2008年リピート通販に特化した広告連動型通販システム「通販マーケッター」が誕生しました。
「通販企業様とともに悩み、考えた」ことで事業が拡大
この通販システムを導入したことで、システムに蓄積されたデータを通販企業様と共有することができ、さまざまな課題が見えてきたのです。折込広告でレスポンスを上げるためにはプランニングばかりではなく、クリエイティブも大切ですし、受注の窓口となるコールセンターも大切です。特に健康食品や化粧品の主なターゲットであるシニア層には、きめの細かい受注対応が必要です。そこで自社でコールセンターを立上げ、さらに煩雑な作業の多い通販会社様の業務を効率化させるためにBPO/RPAサービスをスタートさせて行ったのです。
「通販企業様とともに悩み、考えた」結果、課題を解決し、共に業績拡大することに成功しました。
お客様の話に丁寧に耳を傾けるカスタマーセンター
化粧品や健康食品などのリピート通販では、顧客の中心はシニア層です。弊社のカスタマーセンターでは、まずは丁寧にお客様の状況や要望を聞き出し、一人ひとりに寄り添った提案を行っています。ときには商品と関係のない話や、家族の愚痴になることもありますが、お客様の「悩みを聞いてほしい」という気持ちに応えコミュニケーションをとるようにオペレーター教育を行っています。
カスタマーセンターでは、お客様に商品のファンになってもらい、購入を継続していただくことが大切です。シニア対応の場合、きちんとお話をすることで、たとえクレームでも最後にはご納得いただけたり、最初は解約希望でも継続してもらえたりする傾向があります。そのために、常に誠実できめ細やかな対応と寄り添いをモットーに、心を込めて日々対応しているのです。
また、新型コロナウイルスの影響もあり、コールセンターのデジタル化にも注目が集まっています。弊社でもLINEやチャットボットなどを活用したコミュニケーションのデジタル化を進めており、ソフト面とハード面の両方から更なる顧客満足度アップに取り組んでいます。
通販フルフィルメント代行サービス「F-Base(エフベース)」の立ち上げ
弊社では通販システムの自社開発、コールセンター、BPO/RPAを運営しておりますが、そのリソースと通販業務の知見を活かし、受注、システム、BPO、倉庫、配送、決済まで通販事業のフルフィルメントをすべて代行するサービスを立ち上げました。以前から新規で通販を立ち上げる企業様や、始めたものの想定していたように事業拡大ができていないといったご相談を受けることもありました。
このF-Baseを活用していただければ、例えばスタートアップ企業や売上が伸びてきて人手不足になっている企業など、業務の一部やすべてをアウトソーシングすることで、本来時間をかけるべき新規顧客獲得やCRMの施策に注力することができます。特にBPOでは、単に通販企業がそれまで行っていた業務をアウトソーシングするだけでなく、業務コンサルタントが業務フローの見直しを行い、業務効率アップも実現しております。
紙、電波、WEB…。あらゆる広告施策で売上拡大を支援
もともと紙広告が強かった弊社ですが、現在ではTVインフォマーシャルやWEB広告にも注力し、通販企業様の新規顧客獲得に貢献しております。レスポンス広告で培った「勝ちパターン」の見つけ方を応用しながら、テストを繰り返し効率よく拡大させています。
例えば「LPCM」というサービスでは、WEBで新規獲得に使用しているLPの要素を活用し、TVインフォマーシャルを制作するというもので、CMの制作費と媒体費を合わせて100万円でできるパッケージにしています。これにより、これまでTVCMに参入できなかった企業でも、少ないコストでTVインフォマーシャルのテストマーケティングが可能になります。
また既存顧客へのCRMにおいても、紙のDMの代わりにSMS(ショートメッセージサービス)を活用した費用対効果の高い施策も提供するなど、通販企業様に最適な提案を心がけています。
特に変化の激しいWEB広告では、常に新しい情報や技術をキャッチアップするように心がけ、さまざまな企業と業務提携を行いながら、通販企業様に提案を行っています。
未来を見据えてさらに変化し続ける
時代の変化と共にさまざまなツールやサービスが開発され、新規参入障壁が以前より低くなっています。それにより市場競争が激化し新規顧客の獲得が難しくなっています。また人材不足も大きな問題となっており、EC・通販業界の課題はさまざまです。そのうえ売上規模やフェーズによってその課題は変化していきます。そこで弊社では、長年通販企業様を支援してきた知見やノウハウを生かし、さまざまな悩みに対応できるプラットフォームとなることを目指しています。
これまで常に時代の変化に対応するため、未来を見据え変化してきた弊社ですが、現在では企業としてのSDGsの重要性に着目し、新たな取り組みを始めております。特にリユースの観点から買取業界への参入を進めています。
これからも社員自らが考え発想を広げながら、さまざまな企業様の課題に寄り添い共感し、三方良しの価値を創造する企業でありたいと思っています。
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