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「おべんとう県」を目指して -お弁当の新しいカタチと美味しさを追求-

著者: 自笑亭 株式会社

江戸時代の末、安政時代から約170年間つづくお弁当の老舗「自笑亭」(浜松市)と、米穀卸会社の「遠州米穀」(磐田市)などは、お弁当の新しいスタイルの提案を通して、特産品などの消費拡大と地産地消、お米の消費喚起を目的に、地域を巻き込んだ「ご当地お弁当プロジェクト」を計画している。


 プロジェクトのアンバサダーを務める浜松市出身で俳優の田中道子さん(中央左)を迎えて、お弁当の魅力と可能性、開発の工夫について座談会を行った。進行は同じく浜松市出身のフリーアナウンサー内山絵里加さん(左)。 

  ◇自笑亭株式会社 代表取締役 伊藤篤さん(中央右)

  ◇株式会社遠州米穀 炊飯部長 竹内一幸さん(右)


田中道子さん ご当地の食材が一度に食べられるお弁当は嬉しい気持ちになる-


内山 

 伊藤さんは、お弁当の魅力って、どんなところだと思われていますか?


伊藤

 元来お弁当は、戦や長旅などで空いたお腹を満たすために、携帯できるようにした食事のことです。近代になって鉄道が整備されると列車での旅行が盛んになり、お弁当は「駅弁」として、その地域の名物を手軽に食べられるアイテムとして大変な人気となりました。けれど、近ごろは、鉄道の高速化とコンビニエンスストアなどの展開も進んで「駅弁」の消費も右肩下がりとなっています。


 わたしは、お弁当の大きな魅力の一つは、やはり地域の名物、特産品が手軽に食べられることだと思っています。ですから、しっかりと地域の食材に目を向けて、ご当地の特産品を活用したお弁当を開発することで、お弁当の魅力、楽しさ、美味しさを多くの方に味わってもらいたいと思っています。このことが、地産地消にも繋がっていきますしね。


田中

 わたしは、一度にたくさんは食べられないので、たとえばこのお弁当(写真)ですと、ひとつのお弁当の中に「三ヶ日牛」と「シラス」が入っていて、お弁当ひとつで、地域を代表する食材が手軽に味わえますから嬉しいですよね。




伊藤

 この「浜松三ヶ日牛&遠州しらす弁当」のご飯は、三ヶ日みかんのピューレを入れて炊き上げていて、ほんのりとオレンジ色のご飯で、ほのかに柑橘系の香りもして、さっぱりと食べられるように工夫しています。


伊藤篤さん もっと手軽に食べられるお弁当の新しいカタチ「おに弁」の開発-


内山

 伊藤さんは、より手軽にお弁当を食べてもらえるように、新しいカタチのお弁当「おに弁」の開発をされたそうですね。どんなコンセプトのお弁当なんですか?


伊藤

 「おに弁」は、おにぎり以上、お弁当未満という少し小ぶりなお弁当で、特徴は美味しく炊き上げたご飯そのものがお弁当の容器になっています。その上に、うなぎだったり、三ヶ日牛やシラスだったり、多彩なおかずが詰めてあって、手軽に片手でも食べられるように工夫されています。

 お米の消費量って、減ってきているんですよね。でも、ご飯って美味しいじゃないですか。そのことを再認識してもらって、もっと皆さんにご飯を食べてもらうにはどうしたら良いかって考えたときに、新しい食べ方のスタイル、食べやすさを提案することだなって思ったんです。


おに弁は、現在12種類。JR浜松駅や掛川駅などで販売している-


田中

 わたしにとっては、すごく嬉しいサイズで、色々な種類があることが楽しいし嬉しいです。乗っているおかずも、しっかりと味付けされていて美味しいですし、何よりお米、ごはんが美味しくってびっくりしました。これはどうしてなんですか?


伊藤

 美味しいという感覚は、好みもありますし、人それぞれの部分が多いですけれど、「おに弁」はたくさんの種類がありますから目で楽しむ美味しさ、それから、やっぱり食材の良さや、調理方法を工夫している部分が大きいと思います。お弁当は冷めたままで食べることが多いですし、多くの人がいるところで食べることもありますから、冷めていても美味しい独自の調理法や、匂いが強くなりすぎないことにも工夫を重ねています。特に、冷たくても、ふっくらとした美味しいご飯には自信を持っています。 


内山

 竹内さんは、ご飯ソムリエの資格をお持ちだそうですが、どのような資格なんですか?


竹内

 ご飯ソムリエは、日本炊飯協会が認定する資格で、栄養や衛生などお米に関する全般の知識、炊飯の技術、管理などの知識を持っていて、美味しいごはんを見分けたり、炊き上げたりする専門的な資格です。


竹内一幸さん 「美味しいご飯」の研究を重ねる-


内山

美味しいお米やご飯のことって、どうやって学んでいくんですか?

竹内

遠州米穀に入社して、最初にお米の味をいろいろと勉強するんですけれど、その時に何を「美味しさの基準」として勉強するかっていうと、新潟のコシヒカリなんです。新潟コシヒカリの滑らかさですとか、粘りですとか、食感や味の特徴を身体に叩き込むように覚えていくんです。そうして、覚えた基準をもとに、このお米はどうとか、あのお米はこうとか、評価するんです。

内山

 静岡のお米はどんな特徴なんですか?


竹内

 一言でいうと、味も食感もしっかりとしたお米という印象です。一般的にランクで言えば新潟のコシヒカリが頂点ということなんですけれど、静岡のコシヒカリが新潟のコシヒカリよりも美味しくないのかといえば、一概にそういうことでも無いんです。言葉でいうのは難しい部分があるんですけれどね、食べる人の好みによりますから。実際、静岡で一番売れているお米は静岡のコシヒカリなんです。


 身土不二(しんどふじ)という言葉をご存じですか? もともとは、人間の身体と土地は切り離せない関係にあるという意味で、近年では地元で旬の食材を食べることが一番健康的で美味しく感じる、地産地消という意味あいで使われることが多いのですけれど、やっぱり静岡の人には、静岡のお米が一番美味しく感じて、人気が高いんじゃないでしょうか。


田中

 ご飯を炊くときのお水にも、美味しさの要因があるんですか?


竹内

 それはそうだと思います。全国各地のお米を仕入れて食べるんですけれど、やっぱり現地で食べるお米、ご飯は、なぜかより美味しく感じますね。ですから、お米が育った地元のお水で炊き上げることが、美味しさの秘訣だとも感じています。


田中

 お弁当のおかずもそうですよね。やっぱり、静岡、浜松の地元でとれた食材を、その地元で愛情をこめて調理されたものが、一番美味しく感じます。健康にも美容にも良さそうですしね。


 「おに弁」のことに戻るんですが、わたしは東京で一人暮らしで、自炊もするんですけれど、仕事で遅くなって帰ってきて、ちょっとご飯を食べたいときに丁度いい大きさだと思っているんです。種類も豊富で見た目も楽しいですし、色々な具材も一緒に入っていて、わたしの中ではすごくヒットでした。冷凍のものは無いんですか?


伊藤

 今後、冷凍の「おに弁」を展開していくことも考えています。急速冷凍という技術を使うと、ご飯や具材の品質を保つことができて、レンジで解凍したり温めたりすると、ほとんど炊き立て、作り立てとかわらない状態で提供できます。


竹内

 わたしたちは、もう一歩進めて、冷凍されたご飯を「自然解凍」しても美味しく食べられる技術を研究しています。これは、あともう少しというところですね。この自然解凍ができるようになると、レンジで温めなくて良い分、生の具材にも対応できるようになりますから、お弁当の可能性がぐんと広がります。


内山絵里加さん 静岡を「おべんとう県」に-


内山

 静岡県は東西に長くって東海道線や新幹線の駅もたくさんありますし、海も山もあって食材も豊富ですから「おべんとう県」といっても良いぐらいにできそうですね。


伊藤

 そうですね、地元の食材をふんだんに使った「ご当地お弁当」として、今後の展開を検討していきたいですし、地域の生産者や企業ともコラボレーションをしていきたいと思います。


田中

 わたしも地元のことが大好きですし、静岡・浜松は全国に自慢できるものがたくさんある地域ですから、ご当地お弁当もそうですが、一緒に考えたり、行動したりする機会を増やしていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。


(株)遠州米穀 代表取締役の青木孝さん(中央左)、米穀課長の鈴木美穂さんを交えて


田中道子さん

1989年 8月24日生まれ。静岡県浜松市出身。O型。一級建築士。

2013年、『ミス・ワールド2013』の日本代表に選出され、世界大会(インドネシア)でベスト30に選ばれる。その後はファッションイベントの『GirlsAward』、『TOKYO RUNWAY』、『神戸コレクション』などに出演。

2016年、テレビ朝日系『ドクターX ~外科医・大門未知子~』でドラマデビュー。その後はテレビ朝日系「六本木クラス」、日本テレビ系「霊媒探偵城塚翡翠」「invert城塚翡翠倒叙集」などに出演している。

MBS系「プレバト!」では、水彩画・色鉛筆などで多彩な才能を発揮している。


協力/オスカープロモーション 

ヘアメイク/杉山美幸

対談写真/杉本信二

プロデュース/CPS放送制作


関連リンク

・自笑亭株式会社

・株式会社遠州米穀










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