集客効果1.7倍!再開発が進む自由が丘を舞台に、老舗商店街とSHOPCOUNTERが仕掛けたポップアップ企画とは?
2024年5月のゴールデンウィーク中に、自由が丘の老舗商店街・ひかり街にて「Independent Lights(インデペンデント ライツ)」というポップアップイベントが行われました。イベントの背景や効果、今後の可能性について、自由ヶ丘ひかり街協同組合・専務理事の仙波剛さんと、株式会社カウンターワークスのプラットフォーム事業部・中原祐一郎さんに伺いました。
コロナ禍で空きスペースが埋まらず、集客も落ち込む
自由が丘駅正面出口の改札口を出るとすぐ目の前に、現在工事中である2026年完成予定の再開発予定地が見えます。そこを左に見ながら徒歩1分のところにあるのが昔ながらの雰囲気を漂わせる「自由ヶ丘ひかり街」です。
「自由ヶ丘ひかり街」は、戦後間もなくできた闇市がルーツだそうです。「闇」に対するワードとして「ひかり街」と名付けられ、戦後75年以上たっても地域の人々に愛されています。今も総菜屋、ブティック、化粧品、文具、和菓子屋など様々な店が並び、常連客との会話も活発です。しかし、昭和の香りを残す商店街として、問題がないわけではありません。
「ひとつには、駅前の再開発で客足が遠のくのではないかという不安です。もうひとつは、コロナ禍を境に、空きスペースが埋まらなくなったことです。以前から空きスペースはあったものの、ひとつ空けばひとつ埋まるという具合に常時1~2の空きスペースで済んでいたものが、コロナをきっかけにしてスペースは埋まらないばかりか徐々に増え、なおかつ高齢者の客足が遠のいてしまいました。」こう語るのは8年前からひかり街協同組合で専務理事をつとめている仙波剛さんです。コロナ禍で46店舗中空きスペースは10店舗にもなり、看過できない状態となってきました。そこで検討したのが株式会社COUNTERWORKS(東京都港区、以下カウンターワークス)が提供する「SHOPCOUNTER」というポップアップストアの出店支援サービスです。
ひかり街を知らない事業者からすぐに出店申し込みが来た
SHOPCOUNTERは、様々なタイプの商業スペースをポップアップストアや催事目的で簡単に利用できるオンラインプラットフォームです。
ひかり街の担当であるカウンターワークスの中原さんは、当初からひかり街の魅力について「駅から徒歩5分以内であること。23区内でも城南地区にあり、所得の高い層も多い。土日祝日はカフェ巡りを目的としたZ世代、Y世代の来訪もあり、スペース、立地ともに申し分ない」と感じていたと言います。
まず1区画の募集から始めたところすぐに応募があり、その反応の良さに驚いた理事会は2023年に短期スペースレンタルを新規事業として採択することを決めました。
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出店事例のひとつとして、2023年8月にPOPEYE Web編集部がSHOPCOUNTERを通じて、ひかり街のスペースを2日間契約し、スタッフ私物をバザー形式で販売したイベントが挙げられます。
「商品レイアウトの展開もうまく、このイベント用にオリジナルの周辺MAPも作成していました。集客も多く大変反響があり、やり方次第でこんなにもできるんだなと実感した」という仙波さん。
2023年8月に開催されたPOPEYE Web編集部のバザー企画
一方、中原さんも手ごたえを感じていました。
「確かにひかり街は古い商店街ですが、今は『昭和』がZ世代を中心にレトロポップのファッションアイコンとして扱われている。そのファッションシーンに対しての親和性は高いのではないかと思っていました。
POPEYE Web編集部主催イベントの成功も目の当たりにし、ひかり街を知らない方に対して、『自由が丘のこの立地でポップアップができます』、『レトロポップな商店街でZ世代向けのコンテンツをやりませんか』という2軸で訴求すれば、ある程度の成果が出るのではないかなと感じました」。
ひかり輝くヒト・モノ・コトを集める自主企画イベント「インデペンデント ライツ」
SHOPCOUNTERの本格導入から2年ほど経ち、安定して月間50~100万円ほどの賃料売上実績を上げるようになりました。
さらに稼働率を高めていくためには「ひかり街でポップアップイベントができるという認知をあげていくこと」、「若年層を最重視し、ひかり街への来館者を増やすこと」、さらに、「食物販系の新規テナントの誘致を促すこと」、この3つが必要だと中原さんは考えました。
「我々でイベントを企画して実行のお手伝いをすること。それが一石三鳥だと思い、“スイーツフェスタ”という自由が丘エリアの大きな恒例イベントに絡めて準備をしていこうと思ったのが、『インデペンデンツライツ』開催のきっかけで2024年の年始あたりから準備を進めていきました」(中原さん)
こうして2024年5月4日(土)~6日(月・祝)の3日間、スイーツとコーヒーで期間限定のカフェストリート空間を商店街内に作り出すポップアップイベント「インデペンデント ライツ」が開催されたのです。
そのコンセプトは歴史の重みを感じるレトロチックな空気が流れる自由ヶ丘ひかり街を舞台にひかり輝くヒト・モノ・コトを集めること。チェーン店の隆盛により、街のキャラクターが均一化しつつある中、メインストリームとは一線を画す個性際立つオーナーやユニークな商品が集結しました。
“ライト”というキーワードは、この商店街の存在が輝きを放ち、その輝きが共鳴し合う空間を作り出すことで、自由が丘の街に新たな光(ライト)をともすだけではなく関わる全ての人たちの心を満たすことに起因しています。
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来場者数が1.7倍となり、認知UPにも貢献
5月4日から始まったイベントでは、人気のトップバリスタをゲスト招聘したことで「あの人が出るのなら」という出店者への呼び水となったことや「スイーツフェスタ」に合わせてスイーツとカフェにテーマを絞った募集であったにも関わらず、募集枠に対して7倍近い出店応募があったということです。「それはカウンターワークスさんの企画が良かったと思います」と仙波さんが言えば、中原さんも「テーマの選定、販促の準備・タイミングを策定することで出店希望者はまだまだ潜在的にいると思いますよ」と答えます。
イベント前後での来場者数を比較すると1.7倍という数字になり、これまではご高齢の女性比率が高かったところ、それよりも若い男女のカップルが来場されたりと一定の効果が見られました。
「商店街の雰囲気が全く変わってくるね」「若い人たちが店舗展開をしてくれるので刺激になった」という既存テナント側での良い反応もあったといい、再開発により変わりゆく自由が丘において、それとは違う個性的で活発なひかり街のイメージを出す効果が見られました。
ひかり街から全国へ。可能性の広がるポップアップイベント
レトロな商店街に付加価値を付け、他にはない個性的な街づくりを進めていきたいと考えている仙波さん。そこにはカウンターワークスの仕組みを使うことが欠かせないと言います。
「SHOPCOUNTERのデータを見ていると、どこの区画が人気があるかなどが一目でわかり、価格の適正化も見えてきます。様々な見える化で次の一手が進めやすくなりました。ひかり街のリブランディングに向けて、これからも少しずつ進めていけるかなと期待をもっています。また、当初は空きスペースを埋めるために業種その他を問わなかったのですが、応募が増えてきたことで、例えば多数の集客を見込めるような出店者様には、条件を下げて出店を可能とするといった選択も可能になります。空きスペースを利用した『インディペンデント ライツ』のようなイベントは今後も増やしていき、収益が上がっているのでそれを回転させて投資していくことも視野に入れたいですね」と意欲的に語ってくれました。
中原さんも「今後もひかり街を通して、自由が丘全体をより活性化させていきたいです。また、他エリアの商店街も抱えている課題の構造は同じですから、商店街同士のつながりでお互いのコンテンツを扱ったり、ポップアップストアという形式を通して、人を呼べるコンテンツができるんじゃないかなと思っています」 。
たとえば、ひかり街を知らない地方の商店街とつながり、特産品を交換し合うポップアップストアがあってもいい。SHOPCOUNTERという、検索、予約、支払いが簡便なシステムがあればそれが可能になり、個性的な商店街の活性化につながる。「インディペンデント ライツ」の開催は、今後のひかり街のみならず、日本全国の商店街の活動に様々な可能性をもたらす第一歩となったようです。
【自由ヶ丘ひかり街について】
自由ヶ丘ひかり街( https://www.hikarigai.com/ )は、ジュエリー、ファッションから和菓子や惣菜まで、個性あふれる専門店が30店以上連なるショッピング・アーケード型の商店街です。戦後すぐに創業した老舗からトレンドに沿った個性溢れる様々な店舗でショッピングを楽しんでいただけます。
[公式HP]
[公式SNS]
Instagram:https://www.instagram.com/jiyugaoka_hikarigai/
Facebook:https://www.facebook.com/hikarigaijiyugaoka
【SHOPCOUNTER (ショップカウンター)について】
「SHOPCOUNTER」は、ポップアップストア・催事・展示会などの出店/出展場所の予約がオンライン上でできるプラットフォームです。ショッピングモール、スーパーマーケット、百貨店、商店街、駅ナカ、オフィスビル、撮影スタジオ、展示会場など様々な商業スペースの検索・予約が可能です。2024年3月末時点で6万近くのテナントにご利用いただき、その業種の幅はアパレル、雑貨、食、生活サービスなど多岐にわたります。
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