あそんでまもろう、地球環境。業界初のレジャー×SDGs事業「植林ぱちんこ」リリースまでの裏側
株式会社リタ・マークスは、「利他の精神」を尊び「レジャーと社会の共存共栄」を目指して大阪府を拠点にアミューズメント事業と飲食業を運営しています。2020年12月よりレジャーとSDGs一体型の取り組みとして「植林ぱちんこ」事業を開始し、これまでに約9,000本の植林を実施。(2023年12月現在)
パチンコファンが地球環境に貢献できる取り組み「植林ぱちんこ」
パチンコを遊技することによって増える回転数と実際に植える木の本数を連動させ、店舗とパチンコファンとが一体となって地球環境に貢献する取り組みです。植林団体に本数分の寄付を行うことで植林を実施しています。
今回は、リタ・マークス代表取締役であり、事業の立ち上げを行った大原泰裕さんに、「植林ぱちんこ」事業開始の背景や事業にかける想いについて話を聞きました。
コロナ禍におけるレジャー業界へのバッシングがきっかけ。事業の持続可能性を見つめる機会に
2020年4月、日本は初の緊急事態宣言を経験しました。この時、レジャー業界は特に厳しい試練に直面しました。パチンコ店をはじめ、ライブハウスや飲食店など多くの施設が休業や時短営業を余儀なくされ、業界全体の社会的価値についての疑問が高まりました。医療や一次産業と比べれば、レジャー事業の緊急性や必要性は低いとされがちです。この状況が、業界にとっての持続可能性を考えるきっかけとなりました。そこで思いついたのが、「お客様の楽しみが環境保護へと繋がる新しい価値創造」のアイデアです。従来の「勝つ喜び」とは異なる、パチンコ遊技を通じての「勝ち負けにとらわれない新しい価値」を提供したいという想いが、植林ぱちんこ事業の基盤になったと思います。
地球環境への共通意識が、異業種パートナーとの繋がりを実現し、事業立ち上げのカギに。
事業立ち上げにあたって、一番最初に取り組んだのが、パートナーとなる植林実施団体様を探すことでした。当時のリタ・マークスの事業内容はレジャーと飲食業。「パチンコと植林を結びつける発想は、簡単には理解してもらいにくいのではないか」とやや不安だったことを憶えています。しかし結果としては、公益財団法人のオイスカ様に快く受け入れていただくことができました。この段階で行き詰まっていたら今の植林ぱちんこ事業は無いので、非常にラッキーだったと思います。
植林活動の様子(左:フィリピン ルソン島 右:タイ ラノーン県)
また、導入店舗で設置しているサイネージの開発も、事業における大きな転換ポイントになりました。当初は手作業で集計、現場のスタッフが手作りで植林本数の掲示物を制作してくれていたんです。集計作業を自動化し、リアルタイムで集計本数を掲示できるサイネージを作ろうということでご協力をいただいたのが、株式会社日惠製作所様です。取締役副社長であった恩田さんにご相談をしたところ、事業への賛同をいただき、開発に着手いただけることになりました。
地球温暖化や気候変動への危機意識、そしてそれに対するアクションの必要性。これらが私たちと異業種のパートナーの皆様との繋がりを生み、事業リリースに大きな役割を果たしてくれたと思います。
(現在のサイネージと設置イメージ)
実店舗があったからこそ実現できたー リリースまでの道のり
システムを実際に稼働させ、事業としてリリースに至るまでは、自社で運営しているパチンコホールQ-Bang!での実証実験をひたすら行っていました。前述した植林本数の掲示や取り組みをお客様に認知してもらうための制作物等は、全て店舗スタッフの手作り。店舗運営の視点から全体設計や細部に至るまでの仮説立てと検証を行うことができたのは、リリースまでの過程において大きな強みとなりました。実店舗があったからこそ直接的なフィードバックを得られ、事業開発をリアルタイムで調整し、改善することができたと思います。
(当時の植林本数の掲示)
お客様からのフィードバックで実感ー リリース後の反響
導入店舗での取り組みとして、定期的にお客様アンケートを実施しています。最新の結果*ではサービスに対する好感度が81.5%、持続的な社会への貢献の実感度が62.5%に達しました。また、「良い取り組みですね」というお声がけや、初めて掲示物をご覧になったお客様からのお問い合わせをいただくことも。お客様の遊技が社会貢献に繋がる参加型の事業であることは、この取り組みの根幹である要素なので、こういったお客様からのフィードバックをいただけることで、事業のやりがいを強く感じられています。
*2023年10月 導入店2店舗で実施、回答者数:304
レジャー業界のSDGsへの貢献ー 今後の展望
2021年12月の事業開始から、来年1月には累計植林本数が1万本を突破する見込みです。これまでの歩みの中で賛同いただけるパートナー団体や企業様が少しずつ増えてきていますが、今後もレジャー業界が持続的であるためにはどうしたらいいのか?という課題を追及していきたいと思っています。少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、将来的にはお客様に「パチンコを打ちに行こう」ではなく、「木を植えにパチンコ屋に行こう」と思っていただくような未来を目指していきたいですね。また、パチンコに限らず、レジャー産業全体とSDGsを結びつけるため、新たな可能性を探求していきたいと考えています。遊びに関する数値を植林本数に換算するというアプローチは他のレジャー分野においても応用できると考えています。実現にはまだ時間がかかるかもしれませんが、これからも持続可能な未来への挑戦を続けていきます。
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