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人の数だけ、物語がある

全く新しいコーヒー体験を届ける。クリエイティブコーヒーブランドLonich,のローンチと1号店オープンまでの裏側。

著者: 株式会社Oriental Coffee Ventures

日本発のコーヒースタートアップである株式会社Oriental Coffee Ventures(以下、OCV)は4月16日(日)、東京都/蔵前に新感覚クリエイティブコーヒーブランド"Lonich,(ロニック)"の1号店をオープンした。


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カジュアルなコーヒー体験から特別なコーヒー体験へ。次代のコーヒー消費の在り方を提案するブランドとして、5年以内にアジアで15店舗の出店を目指す"Lonich," 。最初の店舗オープンを迎えるまでの軌跡と込めた想いを、取締役COOの新里より本ストーリーで伝えます。

「やりたいことがない」状態から、コーヒーの生産現場へ赴き全てが変わる。

新里は現在、COOとしてOCVが展開する全事業の執行をリードしている。その中でLonich,については、24年からの多店舗展開に向けたオペレーション体制の確立とブランド認知の拡大が目下最大のミッションだ。現在こそ日本発のコーヒースタートアップであるOCVの経営メンバーとして、コーヒーの次代を創るべく業務に没頭しているが、コーヒーに対して最初から今のような熱意を持っていたわけではなかった。



「好きなことで生きていく」

そんなキャッチコピーと共にYouTuberやインフルエンサーが流行り出した頃、当時大学1年生だった新里は何か熱中できることがあったわけではなく、平凡な日々を過ごしていた。そんな中、たまたまアルバイトとして入ったスターバックスで現在の代表である丸山と出会う。


ある日のスターバックスのスタッフルームで、丸山からコーヒーを淹れてもらった。今味わっている1杯の裏側にある、生産国の農園から消費国の街に届けられるまでに詰まっているストーリーを楽しそうに語る丸山に憧れを感じたことをきっかけに、よりコーヒーと向き合うようになった。30分の休憩時間に飲んだその1杯はその後何年にもわたって、新里にとって美味しさ以上のものをもたらした。


熱いを抱え、当時(2015年)大学1年生だった新里は現在の代表である丸山とインドネシアへ行く。初めての海外で、初めての生産現場。日本人として、バリスタとして、現地で目に入るもの全てが新鮮だった。現地のコーヒー農園を視察している際、農家の方から「コーヒーのために金を払ってまで海外に勉強しにくるのであれば、それを仕事にしたらどうだ」と言われ、将来の仕事を意識し始めた。


大学3年生になった頃、1年休学して中米に渡った。生産者と同じ視座でコーヒーを生産/管理する視点が今後コーヒーのビジネスに関わる上で必要だと感じ、グアテマラとコロンビアの農場に住み込み、畑作業に従事した。一労働力として、コーヒーを栽培するにあたって必要なことを一通り体験し、その大変さを身をもって体験した。


(中米のコーヒー農園にて)


帰国後、就職活動ではコーヒー会社3社へ応募。新卒でキーコーヒー株式会社へ入社し、焙煎や品質管理の仕事に携わった。その後、スペシャルティコーヒーの専門輸入商社へ転職し、インポーター業務と生豆の卸営業を経験。大学時代のスターバックスでのバリスタ経験も含めると、コーヒーのサプライチェーンに関するすべてのプロセスを経験したことになる。


そのような自身の経験をもとに、コーヒーの道に進むきっかけとなった丸山と創業したのが、株式会社Oriental Coffee Venturesだ。


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コーヒーの価値を見直し、新しい体験を届ける。

コーヒーに対して熱狂的な2人が創業し、最初の事業として選んだのは店舗ビジネスだった。その背景には、コーヒーのサプライチェーンにおける本質的な課題の解決に寄与しようとする企業姿勢があった。

1杯のコーヒーの旅は、生産者からスタートし、輸出業者、輸入業社、焙煎業社、小売店舗を経て、私たちの手元に届いている。一方で、お金の流れは逆。小売店舗でお客様から頂いたお金が、焙煎業社、輸入業社、輸出業者、生産者と流れていく。


「高く買って、高く売る」


安価でカジュアルな消費体験が中心のコーヒー業界の中で、コーヒーのサプライチェーンに流れるお金の総量を増やすため、自社で店舗及びブランドを持つことで、より特別でより付加価値のある次代の消費体験を長期的且つ主体的に創造したいと考えた。


コーヒーチェーンの多くは全ての層に受け入れられるような豊富なラインナップと、より安価により多く提供できるオペレーションモデルを追求している中で、Lonich,は「特別なコーヒー体験」に可能性を見出した。例えば、フレンチやイタリアンのコースであれば、一週間前にはレストランを予約し、当日はメイクや髪のセット、服装を整えて臨むことが多い。コーヒーという素材の奥深さは言うまでもないが、料理業界やアルコール業界と比較すると、コーヒー業界はカジュアルな消費体験は発達している一方、特別な消費体験はまだ開拓の余地と意義がある。



(Lonich, Creative Coffee Course/4500円)


加えて、コーヒーの消費体験に付加価値を加えていく重要性を新里は感じていた。コーヒーは、店舗で出す価格の上限がある程度が決まってしまうと、以降は安く仕入れることしか出来なくなってしまう。そうすると、サプライチェーンの関係者間で値切り交渉が始まり、その値切り交渉はメーカーから商社、輸出業者、最終的には農園に辿り着く。その結果、農家は少ない対価に対し、品質を向上させるモチベーションやインセンティブを維持できず、コーヒーそのものの品質が落ちるという悪循環に陥ってしまう。自身が生豆のインポーターとして、また中南米の生産者として経験を積んできたからこそ得た気付きだ。


一事業者としてこのような状況の改善に少しでも寄与するため、また新たなコーヒー体験を提供して新たな価値を創造するため、最大ではなく最高を追求する店舗ブランドを立ち上げるべく構想を練ってきた。

Lonich, がデザインするコーヒー体験

試行錯誤を重ね、2023年4月にクリエイティブコーヒーブランド Lonich,(ロニック)が誕生した。目指すのは、パーソナルバリスタによりデザインされた最高のコーヒー体験の提供。ブランドの根幹として、最大ではなく最高を追求していくことを掲げている。


Lonich,は、「クオリティ(品質)」のみならず「クリエイティブ(創造性)」にフォーカスしていることが特徴だ。

店内には、二つのカウンターを備えており、アジアからの自社輸入ロット含め、トップスペシャルティ及び希少ロットを常時10種類以上用意。予約不要でいつでもお越しいただける「クオリティカウンター」ではバリスタがお客様のお好みや気分を伺いながら一緒に選び、その場で1杯ずつ抽出する。

他方で、事前予約のみのご案内となる「クリエイティブカウンター」では、パーソナルバリスタがコース形式でトップスペシャルティコーヒー、シグニチャービバレッジ及びフードペアリング用のスイーツを提供する。

シグニチャービバレッジとは、コーヒーを一つの素材として他の副材を掛け合わせた創作ドリンクで、コーヒー本来の風味を生かしながら、よりクリエイティブな体験を楽しむことができる。




特別なコーヒー体験の演出は、店内の作りにも現れている。色と物を極力絞りし、Lonich,のコーヒー体験に集中できるよう、シンプルな作りとした。店に入った瞬間から良い意味でコーヒーショップらしくない、異質な空間設計となっている。


Lonich, リードバリスタの紹介

Lonich,の1店舗目はコーヒーとクラフトマンシップの街 東京都/ 蔵前にオープンした。歴史と新しさが交錯するコーヒーの街 蔵前で、新しいブランドのスタートを切りたいという想いがあった。


そんな1店舗目でリードバリスタを務めるメンバーの紹介をしていく。


Lonich, / Lead Barista

山形 優樹

コメント

Lonich, のリードバリスタとして、4月1日付で株式会社Oriental Coffee Venturesに入社しました。

バリスタとして、今後アジア各都市に展開していく新ブランドの立ち上げにチャレンジできるキャリアに、非常にワクワクしています。

目指すのは、最大ではなく最高。お客さまに新たなコーヒー体験を提供できるよう、日々精進して参ります。ぜひ一度、蔵前のLonich, までお越しください。




Lonich, は今回の1号店出店を通じ、トップスペシャルティ(クオリティ)とクリエイティブを掛け合わせ至極のコーヒー体験を提供すると共に、24年からのアジア多店舗展開に向けて本事業モデルにおけるオペレーション体制の確立を目指す。ぜひ蔵前へ訪れてほしい。


Lonich, Instagram : https://www.instagram.com/lonich_jp/





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