17年間の芸能活動を経て、伊藤梨沙子がベビーシッター会社を起業した理由

「子ども・子育て支援×エンターテインメント」

株式会社Fluffy Ketは、保育スキルを持つキャストがお子さまのサポートをしながら、歌やダンス、エンタメ要素を取り入れた会員制のベビーシッターサービスを提供しています。

「子どもを預けて家を出るなんて、罪悪感を感じる」

という親御様の不安な声も少なくありません。私たちはそのような不安を払拭し、

通常のシッティングに＋αとして、歌やダンス、演劇などのエンタメという光でご家庭を照らし、いつでも頼れるご家族にとっての味方でありたいという思いでこの会社を立ち上げました。

「遊園地にいるような特別でワクワクする時間を体験してほしい」

このような願いを込めて、様々な分野のプロフェッショナルエンターテイナーが所属する

Fluffy Ketのサポートサービスは、お子さまに笑顔とかけがえのない唯一の時間を提供します。

このストーリーでは、Fluffy Ket代表の伊藤梨沙子と取締役の合田友が、創業の経緯を振り返り、「子ども・子育て支援×エンターテインメント」という新しいサービスの展望について語ります。

株式会社Fluffy Ket代表取締役社長　伊藤梨沙子

予定が突然決まる芸能活動との両立のため、ベビーシッターを始めた

Fluffy Ket代表の伊藤梨沙子です。10代の頃から芸能活動をしてきた私は、学費や生活費を稼ぐために様々なバイトを経験しました。しかし、芸能界はスケジュールが突然決まることが多く、周りからの理解を得るのは難しいものでした。

また当時、子どもたちと撮影をする機会が多く、どうしたらもっと上手くコミュニケーションを取れるのだろうと悩んでいた頃でもありました。そんな中、役者友達から紹介されたのがベビーシッターというお仕事でした。

登録した会社は、マッチング型のベビーシッターサービスで個人事業主として働くことができたため、比較的時間に融通が利きやすく、芸能のお仕事により一層集中することができました。いざベビーシッターとして働き始めると、子どもたちを笑顔にしたり、気持ちを汲み取ることは想像していた以上に難しいものでした。しかし、子どもたちが楽しそうに過ごしてくれたり、「楽しかった、また来てね」と言ってくれた時には、何にも変え難い"やりがい”を感じることができました。

※当時の子ども向け番組の撮影時の写真

コミニュケーション能力の向上はもちろん、特技をサポート内で発揮しながら自分の新たな一面も発見できました。子どもたちの成長を見守るだけでなく、自分自身も大きく成長することができ、気づけば7年の月日が流れていました。

こうして芸能活動の他に、"かけがえのない大切な仕事"を見つけられたのです。

それから、新型コロナウイルスの流行の最中、自分の将来について再度考え、今度は私が"新しい居場所"をつくりたいという夢を抱くようになりました。芸能活動をしていても、夢を追いながらも、安心して胸を張って働ける環境を提供し、同時に女性が子育てをしながらも働きやすい環境をつくりたい。

わたしはFluffy Ketを通じて、子どもたちが寂しい思いをせず思いっきり楽しんで笑顔になってほしいと思っています。そして、子どもの笑顔の先で頑張っているお母さんが、子育てと仕事をストレスなく安心して両立できる環境作りのお手伝いをしていくことが今の目標です。

女性が子育てと仕事を両立しやすい環境を提供したい

※撮影の現場での様子

コロナ禍により芸能活動はほぼ停止し落ち込んでいたのですが、幸いにも二足の草鞋を履いていたベビーシッターの需要は増加しました。テレワークで家にいる親御様は子どもの面倒を見ることができず、特に年齢の低い子ほどひとときも目が離せません。保育園や学校が休みになる中、自宅で子どものサポートをするベビーシッターの依頼が絶えませんでした。芸能活動ができない葛藤の中でも、ベビーシッターとして働くことが喜びであり、モチベーションにもつながりました。また読み聞かせやごっこ遊びなどのサポートは、芸能で培ったスキルを存分に活かすことができ、子供たちが笑顔になる姿を見ることで、自分がベビーシッターをやる意義を感じました。

元々私は7年ほどベビーシッター会社に登録していましたが、去年退会しフリーランスのベビーシッターになりました。以前の会社では急な撮影やオーディションでサポートに行けなくなった場合に当たり前ではありますがペナルティーが課せられ、自分が代わりのシッターを見つけることもできず、親御様に迷惑をかけることがありました。この問題や悩みを抱えながらも、現状を解決できるような会社は存在しないと感じ、自ら会社を立ち上げることを決意しました。

去年の夏頃、共同設立者である合田に声をかけ、そこから何もかもが初めて尽くしの起業がスタートしました。

※登記完了の日の記念写真

また起業に至るまでの後押しで大きかったのは、芸能活動の際に感じた女性の働き方についてです。以前私の担当だったマネージャーさんは二児の母で、時折保育園のお迎えのために走って帰る姿を見ていました。電話越しではいつも子どもたちの声が聞こえ、仕事をしながらも育児に奮闘していたのだと思います。子育てとマネージャー業の両立をしている彼女を尊敬し、同時にどうしたらもっと子育てをしながらも女性が働きやすい環境をつくれるのだろうかと考えていました。

芸能業界は特殊で時間の変動や長期の撮影、地方ロケなどがあります。私は芸能従事者として、現場で働く女性が安心して仕事をできる環境を提供したいと思いました。

今年に入り、私と合田の思いに賛同し、芸能活動を頑張りながらもベビーシッターとして働きたいと言ってくれた方々と出会いました。彼女たちは約1ヶ月の社内研修と外部研修を経て、現在は弊社のベビーシッターキャストとして活躍しています。

※社内研修中の様子

共同設立者である合田は、キャストのメンターとしての役割も担っており、自身もキャストとして活動しながら、シッティングにエンターテインメントを取り入れる方法や子供たちとの接し方、基本的なお世話の方法、親御様とのコミュニケーションの取り方などをアドバイスしています。

※伊藤と合田

現在、弊社に登録しているキャストは20人以上おり、関東地域を中心に活動しています。

彼女時たちは芸能活動に加えて、ダンス歴10年以上、アクロバット、社会人チアリーディング所属、ドラムやベース、ピアノなど、それぞれのスキルを持っています。さらに、看護師や保育士の資格を持つキャストも在籍しており、乳児のケアや親御様への専門的な育児アドバイスを提供できる体制を整えています。私たちは、エンターテインメントとベビーシッターのノウハウを組み合わせることで、子どもたちに楽しい時間を提供し、同時に親御様に安心感を持って頂けることを最優先に考えています。

親御様にナレーターのスキルを活かして絵本を朗読したら、お子さまたちが1時間半も本に集中していた（取締役兼キャストメンター・合田友）

「ごうちゃん、一緒に起業しない？」

昨年の夏。大学時代から会っていなかった伊藤に突然声をかけられたあの日からまだ一年も時が経っていないなんて未だに信じられません。

※大学での自主制作撮影中

起業なんてどうやってすればいいかも分からない。全くの未知で漠然としたイメージしかできなかったのにも関わらず、伊藤の真剣な顔に、この人について行ったら何か面白いことができそうだと直感的に思い、すぐに首を縦に下ろした事を覚えています。

私は所謂、芸能一家に生まれました。父と母は芸能プロダクションを経営しており、子供の頃から現場をチョロチョロ走り回り、芸能人に可愛がられることもしばしば。そのため自然と将来は自分も、何かを表現して人を楽しませる人になるんだろうと思っていました。現在は、声の仕事を中心に役者や司会者としても仕事をしています。ベビーシッターという職に出会ったのは大学の就活時期でした。このまま芸能を続けるか、起業への就職に進むか、悩んでいたところに手を差し伸べてきたのは、今思うと伊藤だったと思います。大学のクラスメイトだった彼女がシッターをしていたことは知っていたのですが、私には"子ども好き"以外に全くノウハウがありません。

しかし、伊藤が「子どもたちすごく可愛いよ。最初は資格がなくてもあとで勉強すればできるからごうちゃん子どもが好きならやってみたら！」そう言ってくれて、足を踏み入れました。こうしてはじまったシッター人生。その生活で1番伸びた能力は、"アドリブ力"ではないでしょうか。台本のない即興ごっこ遊びは日常茶飯事です。どんな現場の監督さんも、お子さまたちの想像力たっぷりな発言には敵わないのではないでしょうか？

また、ナレーターという自身の仕事を活かして七色に声色を使い分けながら絵本を朗読してみると、さっきまでYouTubeに夢中だったお子さまたちが1時間半も本に集中してくれる、なんていう経験もありました。

もちろん悩むことも時にはあります。トイレトレーニングがうまくいかなかったり、イヤイヤ期に翻弄されたり...！けれど、一回一回のシッティングで自分自身も成⻑して行きます。次はどのように接してみようか？こう伝えてみたら、どんな反応をするんだろうか。緻密な演技プランを立てるように私が思う最高のシッター像を考えその目標へと近づいていきます。

そのためには、常に最新情報を取り入れ、保育の勉強も必要でした。どんどんスキルアップしていっても成⻑に終わりはありません。しかし、10個以上の資格を習得した今、その努力はお子さまたちが安心して楽しめる材料となってくれたようです。

大好き！とぎゅっと抱きついてくれて信頼関係が生まれた時には、何にも変えがたい気持ちになりました。こうした経験を積んで5年ほど経った頃、伊藤に冒頭の言葉を言われました。

私たちにしか作れない、お子さまたちを楽しませる唯一無二のベビーシッター会社を作ろう。その目標を掲げ、8ヶ月足らずで起業に至りました。

目まぐるしくて驚くほどスピーディーな日々でしたが、今が人生で一番輝いているとはっきり思えます。僭越ながら私は弊社キャストのメンターを務めさせていただいております。

芸能活動を夢見る子達が多く所属する弊社。彼女たちにはこう伝えています。「お子さまにとっての最高のシッターキャストを目指して、どんどん自分を磨いていってください。」と。いつか夢の大きな舞台で活躍するその日が来た時に見にきてくれるお客様と同じように、今目の前にいる一人一人のお子さまは私たちにとって大事な観客です。そこに違いなどありません。だから私たちは人を全力で楽しませられる。そんな志を持つキャストが集っているのが、Fluffy Ketです。是非多くの人にご利用いただき、お子さまの力で彼女たちをもっと輝くエンターテイナーにしていただければと思います。

株式会社Fluffy Ket取締役兼キャストメンター　合田友

ただお世話をするだけではなく楽しい時間を提供しながら感性を育てる

私たちが提供するサービスは、子ども・子育て支援とエンターテインメントの融合です。

日本ではまだベビーシッターの認知度や利用率が十分ではありません。コロナの影響で一時的に利用率は上がりましたが、他人に子どもを預けることに罪悪感や抵抗感を抱く方が多いのも事実です。

私たちの考えは、ただお世話をするだけではなく子どもの感性を育てられるような楽しい時間を提供し、その中で必要なケアを行うことです。だからこそ私たちはシッターさんではなく「キャスト」と呼び、お世話をするだけではなく「うたのおねえさん・おにいさん」として子どもたちと接しています。このような新しい捉え方を発信し、皆さんに受け入れていただけるよう、精進して参ります。

※5月に都内のお寺で試験的に行われたベビーシッター体験会の様子

今後の取り組みについて

定期的なベビーシッター体験会の開催（関東で開催予定）

キャストの実際の活動をお子様と一緒に見て、聞いて、体験してもらう
キャストによるお歌や、ピアノ、ダンスなどのエンタメサポートを体験してもらう
ネットの情報だけではなく実際にキャストと交流しこの人なら！と思えるイチオシキャストを見つけてもらう
親御様との相談会や交流会を実施し、その間にキャストがお子様のサポートを行う

YouTubeなどのSNSコンテンツの充実化

キャストのエンタメスキルを活かした動画をYouTubeやインスタグラムで配信
FluffyKetオリジナルソング・オリジナルダンスを作成し配信
ダンサーキャストによる子ども向けダンス動画や声優キャストによる本格的読み聞かせなどの提供

※クラウドファンディングを開催中※

『エンタメ×保育！子どもたちの笑顔溢れるベビーシッター体験会を開催したい』

この度ベビーシッター体験会の開催に向けたクラウドファンディングを始めました。

ベビーシッターとは家の鍵と子どもを預ける存在です。大切なものを預けるのに、ネットの情報だけで決断するのは不安なもの。プロフィールをしっかりと読んで選んでも、なんとなくイメージとは違う人が来てしまったなんてこともありえます。そんな不安や苦労を減らすにはどうすれば良いか。まずは実際に子供と触れ合っているところ、そして弊社の強みであるエンターテイナーベビーシッターキャストがお送りする【ショータイム】を実際に見ていただき、この人にお願いしたい！！と思っていただけるような最高のベビーシッターさんと出会える場を開きたいと考えています。ご賛同いただけますと幸いです。

宜しくお願い致します！

▼詳細はこちら▼

https://camp-fire.jp/projects/view/676589

会社概要

会社名：株式会社Fluffy Ket

代表取締役：伊藤梨沙子

執行役員：合田友

本社所在地：東京都渋谷区円山町5番5号 Navi渋谷Ⅴ3階

設立：2023年3月15日

事業内容：マッチングプラットフォームを提供するベビーシッターサービス

加盟団体：一般社団法人シェアリングエコノミー協会

＜サービスサイトURL＞