【対談】最先端ネットワークセンターで働くKDDIエボルバエンジニアの矜持
通信ネットワークは今や水道やガス、電気や交通機関などと同様、私たちの日々の生活に欠かせない社会インフラの一つとなっています。KDDIではより安定した通信サービスを提供できるよう、2021年7月、監視・運用を目的とした最先端の設備を誇るネットワークセンターをオープンしました。現在、お客さまの通信サービスを支えるべく、100名近くのKDDIエボルバのエンジニアが活躍しています。最先端ネットワークセンターで働く魅力や自分たちのキャリアなどについて、2人の当社エンジニアが語り合いました。
【目次】
- 自動化がもたらす“新たな価値の向上”&“育成”というふたつのメリット
- KDDIエボルバの魅力は充実したサポート体制と幅広い業務に携われること
- お客さまのサービスに影響を与えない。それがエンジニアとしての誇り
- KDDIエボルバエンジニアとして描くこれからのキャリア
■自動化がもたらす“新たな価値の向上”&“育成”というふたつのメリット
2021年7月、KDDIは東京都多摩地区に同社の通信ネットワークやサービスを監視・運用する拠点を新設しました。新設されたネットワークセンターの最大の特長は運用自動化基盤が導入されていること。この仕組みにより、監視の高度化が見込まれるほか、場所にとらわれない監視・運用スタイルが実現し、新たな働き方を推進しています。
現在の業務内容について教えてください。
ITS運用本部インフラ1部インフラ監視G 大類善行さん(以下、大類)
auの基地局向けネットワークを構成している広域イーサネット網の監視を担当しています。監視はチームで行っており、1チーム4人。複数チームの輪番制で24時間365日監視。今の仕事には2009年より従事しており、現在は後輩の育成にも携わっています。
ITS運用本部インフラ2部ネットワーク運用G 酒田亮司さん(以下、酒田)
モバイル・コアネットワークの運用保守を担当しています。具体的な業務内容は監視で使う運用フローや作業手順書、アラーム対応マニュアルの作成や更新、監視で解決できない障害の調査や復旧対応(故障2次エスカレーション対応)、開発との運用要件の整理などです。
この施設で働いて1年が経過しました。(インタビュー当時)以前勤めていたネットワークセンターと現在のネットワークセンターとで、働く上での違いはありますか?
―― 酒田 2つあります。一つは固定席ではなく、フリーアドレスになったこと。働きやすくなりました。もう一つが商用環境にリモートアクセスできるようになったこと。ルールに則れば自宅から商用環境にログインできるようになり、テレワークが可能になりました。場所に束縛されない形で働けるようになったことは大きな魅力です。
―― 大類 以前、働いていたネットワークセンターは、監視室といっても通常のオフィスフロアに監視席が並んでいるといった環境でした。ですが、今の監視室はテレビや映画でみるような前面に大画面モニター、デスクの上には最新のPCが並んでいます。そういう場所で働けるのはエンジニアとしてすごくテンションが上がります。
<新しいネットワークセンター内に設置された、巨大モニターが並ぶ監視室。>
―― 大類 また、現在、監視の現場でも一部テレワークが導入されており、私のチームでは、月の3分の1はテレワークで働いています。ですが、自宅にいてもオフィスにいるのと変わらない形で監視ができる。酒田さんも言うように、そういった働き方の多様性が実現しているのも魅力だと思います。この施設に異動してきてよかったと思っています。
―― 酒田 キレイで働きやすい最先端のオフィスというだけではなく、周囲がのどかというのも、魅力ですね。実は、最寄りの駅から施設に来るまでの間にヤギがいるんですよ。駐車場の斜面の除草を行うために放牧されているらしいのですが、ヤギがのんびりと草を食む姿を見ると癒やされます。出社するモチベーションが高まりますね(笑)。
―― 大類 多くのメディアでも取り上げられましたし、そのような場所で働けることは働きがいにもつながります。
この施設の特長は自動化ということですが、自動化が進むとエンジニアのスキルアップが難しくなるのではという印象もあります。
―― 大類 自動化はまだ過渡期で、徐々に進んでいるという状況です。もちろん、目指しているのは人の手を介さずに復旧できるようにすることですし、それは数年後には実現すると思っています。
確かに、自動化が実現した未来では、今のようなネットワーク監視の仕事はなくなるかもしれません。ですが、複雑な故障や今までにない障害が発生したときには、人の経験や判断が不可欠です。自動化だよりになり、人が故障や障害を直せなくなることは防がなければなりません。経験を積み、人でしか判断できないようなスキルを身につけられるよう意識して、日々の仕事に取り組みたいと考えています。
そしてもう一つ、自動化の要件を定義したり、業務効率化に役立つ自動化のツールを作れるのは現場経験が豊富なエンジニアです。そういったことに貢献をすることも、自分たちエンジニアの価値向上につながると思います。
―― 酒田 スマートオペレーションや自動化は障害の早期発見、サービスへの影響の最小化が目的なので、粛々と進めていかなければなりません。そしてその空いたリソースを使って、新しいことに取り組んで行く。空いた時間をいかに有効活用するかが大事だと思います。
―― 大類 空いた時間を後進の育成に使うのもいいと思いますね。あとは業務改善。私たちは日々、業務品質向上を目的とした業務改善に取り組んでいますが、そういったことに時間を費やせるのも自動化によるメリットだと考えています。
■KDDIエボルバの魅力は充実したサポート体制と幅広い業務に携われること
これまでのエンジニアとしてのキャリアとKDDIエボルバで働こうと思ったきっかけについて教えてください。
―― 酒田 以前は、ベンダーの請負で基地局の電波を解析し、アンテナの角度やパワーなどパラメータを最適化するエリア品質の改善業務に携わっていました。
転職を考えたきっかけは限られた業務からネットワーク設備の仕事へと、より広い分野に携わりたいと思ったこと。その中でKDDIエボルバを選んだのは、通信キャリアのグループ会社なので、コアネットワーク設備の業務に携われることに加え、他のことをやりたくなってもさまざまな選択肢があると考えたからです。ここであれば幅広い業務に携われる。そう考えKDDIエボルバでエンジニアとしてのキャリアを積むことを選びました。
―― 大類 私はKDDIエボルバのコールセンターに時給制契約社員として入社し、そのまま正社員に登用されたので、特にKDDIエボルバを選んだという感覚ではないんです。
時給制契約社員として最初に携わったのは光回線サービスのテクニカルサポート窓口業務。コールセンターで働く前は、飲食店で調理師見習いをしていました。
ネットワークエンジニアとしてのキャリアを積みたいということよりも、監視の仕事が好き、KDDIエボルバの雰囲気の良さが好きで、今も働き続けています。キャリアというと固いイメージがあるかもしれませんが、職場は若い人も多く、和やかで和気藹々としていて本当に働きやすいんですよ(笑)。
KDDIエボルバで働く前と働いた後で印象が変わったことはありますか。
―― 酒田 先にも話したように、KDDIエボルバでは「こういう仕事にチャレンジしたい」という想いがあれば、もちろんタイミングや現状の業務で経験を積むことは必要ですが、その希望を叶えられるんです。私も、入社当初は希望とは異なる業務に就きましたが、2年後には希望が叶い今の業務に就くことができました。
エンジニア一人ひとりが考えているキャリアプランや希望をきちんと聞いてくれる会社だと思います。
―― 大類 エンジニア派遣という働き方でよくありがちなのは、一人でぽつんと派遣されてしまうことだと思いますが、ここでは多くのKDDIエボルバエンジニアが働いているので、分からないことがあってもすぐに近くのKDDIエボルバ社員に尋ねることができる。すごく、安心感があると思います。
周りのサポート体制も充実しているということでしょうか。
―― 大類 以前はインターネット等の固定通信網監視とモバイル通信網監視は別のフロアで行っていましたが、今のネットワークセンターに移ってからは、同じフロア、空間で行われています。固定・モバイル、すべてのネットワークレイヤーの監視が同じ空間で行われるので、連携も取りやすく、一体感を持って業務にあたれるんです。グループリーダーも近くにいてサポートをしてくれますし、私をはじめ長くここで勤めたいと思う人が本当に多い。年齢を重ねるごとに体力的に夜勤が辛いと思うこともありますが(笑)、それを上回るほど雰囲気が良いんですよ。
―― 酒田 障害が起きると、張本人を責める会社も多いと聞きます。ですが、KDDIでは人を責めるのではなく、仕組みやルールに問題があるという観点で、原因究明や改善に目を向ける文化があります。そういう文化が雰囲気の良さにつながっているのではないでしょうか。
―― 大類 確かに、職場にはKDDIやKDDIエンジニアリング、当社以外のパートナー企業の方など、いろいろな人が働いていますが、それぞれの会社の違いを感じることもありません。24時間365日、お客さまの安心・安全を守る監視という業務を担当している一つのチームとして働いている文化ができているのだと思います。
■お客さまのサービスに影響を与えない。それがエンジニアとしての誇り
日々、業務を遂行する中で心がけていること、大事にしていることはなんでしょう。
―― 酒田 お客さまのサービスに影響を与えないことを何よりも優先して、日々業務を遂行しています。
―― 大類 酒田さんと同様、お客さまに影響を与えないことを常に念頭におき、それを維持することを誇りとして、業務に携わっています。
もう一つ意識しているのはチームワークですね。障害が発生した場合は、メンバー同士お互い声を掛け合って、役割が被らないように対応に当たっています。
今まで最も苦労したことや大変だったことはなんでしょう。またそれをどのようにして乗り越えましたか。
―― 酒田 最も苦労したのは、今から3年前に携わった、ある設備の運用を停止させるという案件です。
監視に影響がないように運用を停止させなければならず、ベンダーをはじめ、複数の部門との調整が必要でした。私をはじめ、周囲の保守運用のメンバーには知見がなかったので、開発部門やベンダーにヒアリングしたり、仕様書を読み込んだりして確認し、なんとか案件を乗り越えることができました。
このような案件ではエンドが決まっているため、そこから逆算してマイルストーンを敷いていくのですが、プロジェクト管理をしたのは初めてのことだったので、エンジニアとしては良い経験ができたと感じています。
―― 大類 経験が浅いうちは戸惑うこともありましたが、今では過去の経験から目星を付けてオペレーションできるようになりました。もちろん、リブートのコマンドを打つ手が震えるなんてことは、今でもあります。ですが、「日頃のオペレーションは、いつか起こるかもしれない大規模障害に向けた訓練である」と自分に言い聞かせながら、日々取り組んでいます。
通信ネットワークはもはや社会インフラとも言える存在です。そういう仕事に携わっていることも、やりがいにつながっていますでしょうか。
―― 酒田 そうですね。通信ネットワークを支える仕事に携わっていることは、エンジニアとして大きなやりがいになっています。
―― 大類 以前、大規模障害が発生したときに、“通信ネットワークは生活や命に関わるようなものに使われている”ということをまざまざと実感しました。そういう重要なものに携わっていることは確かに大きなやりがいになっています。
その一方で、プレッシャーも相当感じられると思います。それに打ち勝つモチベーションはどこからくるのでしょう。
―― 大類 障害が発生したときは、SNS上のお客さまの声がリアルタイムに監視モニターに映し出され、利用者への影響を把握することもできるのですが、「監視のメンバーご苦労様です」「大変だけど頑張ってください」といった声がつぶやかれることがあります。そういう声を見たり聞いたりするとモチベーションは上がりますね。監視の仕事はあまり表には出ませんから、時にはチーム内で励まし合ったり、うまくいったときは表彰を行うなど讃え合ったりして今まで乗り越えてきました。自分は決して一人ではない、チームで業務を遂行していることも大きな安心感とモチベーションにつながっています。
■KDDIエボルバエンジニアとして描くこれからのキャリア
KDDIエボルバではできることの幅を拡げるキャリアも、一つの領域を深めていくキャリアも、どちらも選択できると聞きました。今後、どのようなキャリアパスを描いていきたいですか?
―― 酒田 現在は4Gのシステムを運用保守しているのですが、今後、メインとなる5Gシステムに携わりたいと思っています。
5Gシステムは仮想化技術が用いられているので、これまでとは異なる知識やスキルが求められます。例えばクラウド関連の知識はその一つ。そのためにAWSの外部研修を受け、資格も取得しました。現在は運用保守業務に従事していますが、今後は開発設計にも携わってみたいと考えています。
―― 大類 監視が楽しくて今までこの仕事に携わってきました。自動化が進むことで、経験の浅い人でも監視できる環境は整いつつありますが、先にも話したようにこれまでに経験のない故障や障害が起こったときに、経験の浅い人だけで対応することは難しい。そういう人たちをサポートできる、運用監視のスペシャリストとしての道を極めたいと思っています。
最後に読者の方にメッセージをお願いします。
―― 酒田 KDDIエボルバは色々な設備に携われるチャンスがありますし、このネットワークセンターは環境も抜群です。働いている人たちもみんな性格が良いですし、自発的に動ける人が多く、ストレスなく働ける魅力的な職場です。
―― 大類 とにかく「監視は楽しいよ」ということを伝えたいですね! 元気で好奇心旺盛な人なら、経験が浅くても十分に活躍できると思います。
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