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「失敗への許容」と「挑戦を後押しする」イキイキした世の中の実現を目指して。CHRO(最高人事責任者)が起業で挑む世界とは。

著者: 株式会社EpoCh

名だたる外資系企業でHR(人事)の責任者を歴任し、東証プライム市場上場企業でグローバル全体のCHRO(最高人事責任者)まで務めた経歴を持つHRのプロフェッショナルが、2023年3月に起業の道に挑戦しました。「人的資本経営」において、経営戦略の一翼を担う「CHRO設置」が各企業で注目され始める中、なぜあえて現役CHROが「起業」という選択をしたのでしょうか。


株式会社EpoCh(2023年3月1日設立)代表取締役CEOの遠藤 亮介(えんどう りょうすけ)に、CHROから起業家に転身した背景と今後の展望について迫りました。


世の中目線で自身の使命を果たすために、ひとつの組織の枠から自身を解放し、起業に挑戦

株式会社EpoCh 代表取締役CEO 遠藤 亮介



20年近くにわたるHRのキャリアを積み重ね、個々の「違い」を「強み」として活かすことの重要性を実感した私は、自身の使命を果たすために一歩踏み出し、起業に挑戦する決断をしました。


私は長年にわたって、「成長への挑戦に伴走し、個と組織が持つ可能性に対する探求・解放・最大化に貢献する」という使命を抱いてきました。そのために、外資系企業でのHR経験を通じて多くの学びと経験を積んできました。2005年から2019年の間、様々な業界の外資系企業でHRとしてのキャリアを積むことができ、特に後半の約7年間は世界的な英系消費財企業と英系テクノロジー企業の日本法人でHR責任者としての重要な役割を担いました。そして、2019年7月には、東証プライム市場上場の日系企業でグローバル全体のCHROとして任命され、先進的な外資系企業で長年培ってきた「戦略人事」や「組織開発」の経験を活かし、日系企業特有の体制や組織風土にそれらの施策を融合させることに情熱を注ぎました。


このキャリアの過程で、数々の失敗と挫折を経験しました。しかし、それらの経験が私にとっての成功につながる道しるべとなりました。私はどんな環境であっても挑戦し続けることで、再現性のある成功体験を積み重ね、自身の個性と強みを築いてきました。


現在、人的資本経営が日本でも注目を浴びる中、経営戦略に紐づくCHROの存在が重要視されています。しかし、私は自身の使命がもっと広い視点から世の中に貢献することであると考え始めました。そこで、自分自身がリスクを冒してでも新たな可能性を開拓し、挑戦の姿勢と行動を示す必要性を感じたのです。ひとつの企業の枠にとらわれずに自身を解放し、働く人と組織の潜在能力を最大限に引き出すために、自身の会社を設立し、シンプルで明確なパーパスを掲げて全力で取り組んでいくことこそが、自身が取るべき最適な挑戦であり、意義ある社会貢献だと思ったのです。



HR(戦略人事)の介在価値で、「働く人と組織のイキイキ」を実現する世の中を目指す


私は、様々な外資系企業での経験を通して、企業の持続的な成長には、働く人と組織の力が高められ、お互いの「違い」を理解した上で「個々の強み」が活かされることが不可欠だと考えています。


日本の組織の傾向として、企業や組織の視点が強いと感じています。新卒採用から始まる慣習も関係しているかもしれませんが、人事異動、転勤、単身赴任などにも象徴されるように、個々のWill(動機や意欲)と個々のCan(経験値や能力)に対する双方向の対話が欠けているため、キャリアの道がある種の枠組みに制約され、個々のWillが制限されるリスクが存在します。


「キャリアオーナーシップ(自律的キャリア)」という言葉が日本でもようやく広まり始めました。今後の日本では、個々が自分自身のWillを内省し、発信し、企業側はそれに耳を傾け、個々のWillとCanを活かし、まだ見ぬ可能性を見つけ出し最大限に引き出すための意識と行動が求められます。それが組織の可能性を最大化する道へとつながります。キャリアオーナーシップを持つ社員が多く在籍する企業は、間違いなく内外の人財を惹きつける魅力的なタレントアトラクション企業となるでしょう。


このような個人と組織が増え続ける日本の社会を創り上げたい。


そのためには、「Empower(力を与えること)」が必要だと確信しました。起業という選択肢を通じて、その目指すべき姿を少しでも達成できる可能性があるならば、私にはその挑戦に挑んでいく使命があると強く感じました。


私は起業するにあたり、シンプルで明確なパーパスとミッションを掲げることをまず第一に決めました。


その結果、私たちのパーパスは「Empower People & Organization – 働く人と組織のイキイキを実現する」とし、ミッションは「Create value through HR - HRの介在で新たな価値を創造する」としました。


実は、株式会社EpoChという社名は、パーパスとミッションを象徴的に結びつけたものです。


「EPOCH」という言葉は、パーパスとミッションの大文字頭文字を組み合わせたものです。「EPOCH」からは「epoch-making(エポックメイキング)」という言葉が連想されます。これは、歴史的な変革や画期的な出来事を引き起こすことを意味し、私は、日本で働く人たちがキャリアオーナーシップを持ち、組織が活気づき、日本全体が再び元気になる姿を想像したときに、この言葉が最適な会社名だと感じたのです。


パーパスの冒頭の「E」とミッションの冒頭の「C」を大文字にした「EpoCh」という社名にすることで、パーパスとミッションがより生命力を持つという願いを込めたのです。



経営戦略と連動した組織開発と戦略人事を「伴走型ビジネスコーチ」として提供。その優位性とは


株式会社EpoChのコアな事業は主に2つあります。


まずは、組織開発・戦略人事支援のアドバイザリーです。このサービスでは、私がこれまでHR領域で積み重ねてきた経験を活かしながら、企業の経営戦略や事業戦略を深く理解した上で、人事・組織に関する課題解決に向けて伴走支援を行います。


もうひとつは、「ICF(国際コーチング連盟)認定資格コーチ」という私の保有資格を活かした経営者・経営幹部・起業家向けのエグゼクティブコーチングです。


私が伴走支援することでの優位性は、コーチングの資格と知見に留まらず、複数の外資系企業と日系上場企業での組織リーダーとしての実務経験を豊富に備えていることから、経営戦略に連動した最適な組織戦略と人事戦略に対して、実態に沿った本質に迫るアプローチを伴い立案と導入の支援ができることです。組織リーダーとの「対話」を通じて、その個人の課題解決と成長支援と並行して、周囲を取り巻くビジネス環境とそれに関連する経営・組織・人事の戦略においても、「Potential risks - 想定される課題」と「Opportunities - 可能性のある好機」の両方を敏感に察知し、伴走型のスタイルで効果的な継続的支援を行うことが得意です。


その結果、エグゼクティブコーチとしては経営者などの個人に焦点を当て、組織開発・戦略人事支援アドバイザーとしては組織全体を視野に入れ、双方の立場が効果的に融合した「伴走型ビジネスコーチ」として、経営者個人の支援と組織全体の支援をセットで提供する事例が最も多くなっています。


特に、HR機能がまだ未成熟である日本のスタートアップ企業や中小企業は、CHRO機能が不在であったり、戦略人事に対する知見が不足している現状から、顧客ニーズに応じて「CHRO代行」として週に数時間のサポートを行うケースもあります。実際、私が起業してからこの3か月間で伴走支援しているお客様の大半がスタートアップ企業の起業家や経営者の方々とその組織です。個々に誠実に向き合うからこそ、彼らとの関係は公私双方にわたる相談の関係にまで発展しており、人との出会いの素晴らしさと尊さを起業を通じて実感しています。


笑顔を交えながら和やかな雰囲気で語る遠藤



日本の組織に必要不可欠な「心理的安全性」とは


私が起業直後から伴走支援しているお客様の中で、2つのスタートアップ企業の経営者から言っていただくことに、ひとつの共通点があります。


彼らは30代前半で、40代後半の私とは一回り以上の年齢差がありますが、毎回必ず、「次回も遠藤さんと会えることが楽しみです!」と満面の笑みで言ってくれるのです。


それぞれにその気持ちと動機の背景をよくよく伺ってみると、私の向き合い方のスタンスが「失敗を許容」して「挑戦を後押しする」ことが圧倒的に強くて、受け手の彼らにとって非常に心地良く、経営者として安心して前進することに繋がっているということです。それは、まさしく、それぞれとの関係性に「心理的安全性」が醸成されていると言うことができます。


「心理的安全性」とは、他者とオープンかつ率直にコミュニケーションを取り、意見やアイデアを自由に表現し、間違いや失敗を恐れずに挑戦できる状態を指します。


心理的安全性が高い環境では、個々が自己表現を恐れず、意見を自由に述べることができます。これにより、より創造的で効果的なアイデアが生まれ、チーム全体のパフォーマンスが向上する可能性が高まります。


一方、心理的安全性が低い環境では、自分の意見を伝えることを躊躇させるだけではなく、新しいアイデアに挑戦することを恐れる傾向があります。これは組織の生産性を低下させ、チーム内のストレスや不和を引き起こす可能性があります。



私はお客様への説明などで、「心理的安全性と求められる成果の関係性」についてシンプルにまとめたスライドを使用しています。以下でそのスライドを共有いたします。



私が日常的にお客様と対話する中で、失敗の許容と挑戦の後押しが伴い、心理的安全性が醸成された時間と空間が存在するということに改めて気づかされます。


私には、振り返ると理解が深まりつながる実体験があります。


私が外資系企業でHR責任者を務めていた頃、採用面接で「コンピテンシー面接」という再現性のある成果につながりやすい行動特性を具体的に掘り下げる面接手法を取り入れていました。


通常、面接では成功体験を中心に聞くことが一般的ですが、私は成功体験と同様に、失敗体験にも重点を置き、具体的な事例を頭の中で映像化できる程まで掘り下げることを心掛けていました。つまり、失敗から何を学び、次に活かすための行動プランを含めて、失敗体験から得た思考と行動特性を必ず探るのです。


失敗体験を掘り下げる理由はもうひとつあります。成功体験は、外的環境や周囲の支援のおかげで成功している可能性がありますが、失敗体験には外的環境や人間関係での摩擦など、物理的・心理的な障壁が伴うことが圧倒的に多いです。さまざまな障壁を克服して成果を出すためには、高いレベルのコンピテンシー(行動特性)が必要なのです。


失敗が許容され、挑戦が奨励される環境と組織風土において、どれだけ果敢に問題に取り組み、試行錯誤しながら周囲を巻き込んで挑戦するかが重要になってきます。これは私が外資系企業でHR責任者をしていた時に、採用面接時での見極めのみならず、日常のあらゆるビジネス局面においても重要視していたポイントです。


先ほどのお客様とのエピソードに戻りますが、外資系企業でのコンピテンシー面接での考え方に近いことを、目的・場面・スタイルは違えど、伴走型ビジネスコーチングの対話でも自然に活かしているのです。


失敗が許容され、挑戦が奨励される環境によって心理的安全性が醸成されます。心理的安全性が醸成されることで、働く人も組織も、高い目標に向かってイキイキと前進することができます。その結果、イノベーションの創造や高い成果が導かれる可能性が格段に上がります。



私は常に株式会社EpoChのパーパスに立ち返るよう心掛けています。


<株式会社EpoCh のパーパス>

Empower People & Organization

「働く人と組織のイキイキ」を実現する


株式会社EpoChのパーパスを世の中に広めるために、現在向き合っているお客様に熱意持って提供できていることを、これから出会っていくであろう未来のお客様にも再現性持って提供したいと考えています。株式会社EpoChというひとつの会社が直接接することができる影響範囲は限られていますが、そこから周囲の方々に好影響が伝播していくことで、多くの「働く人と組織」に好循環がもたらされる世界を見たいと願っています。


これが私が起業後の3か月を振り返り、現在一番強く感じていることです。



今後の展望


起業して3カ月が経過した今、私は日本のスタートアップ企業を中心に、組織戦略と戦略人事のアドバイザリーと伴走型ビジネスコーチングを提供しています。予想していた以上にお客様からの反応が好評であり、個々の起業家や経営者の行動変容が組織全体に大きな影響を与えることができると実感しています。また、ビジネス面では、新規事業計画の壁打ちをすることで、そこから実際に現実化していく事業モデルも出てきたりしています。このサービス領域の価値をさらに広げるため、新しいお客様にも是非選んでいただけるよう、さらなる情熱を持って日々誠実に取り組みたいと思っています。


また、私は外資系企業での長年のHR責任者としての経験がありますので、日本に進出する外資系企業に対しても組織開発や戦略人事のアドバイザリーとして需要があります。実際に、アジアパシフィック地域のハブであるシンガポールから数件の引き合いを受けています。この分野でも、引き続きニーズに応じて貢献の幅を広げていきたいと考えています。


現在は起業直後で、私一人でお客様一社一社に誠実に対応していますが、近い将来、共に前進する仲間が必要になるでしょう。株式会社EpoChのパーパスに共感し、未来の仲間となってくれる方々を早急に募り、できるだけ多くのお客様に対応する機会を増やす体制を構築したいと思っています。これがパーパスの実現に不可欠な要素だからです。



株式会社EpoChの Our Value(大切にする価値観)は、Empathy(共感)、Passion(情熱)、Originality(独自性)、Curiosity(好奇心)、Honesty(誠実さ)です。


これらの頭文字を合わせると「EPOCH」になります。つまり、常にこれらの5つの価値観を心に留めることで、株式会社EpoChのパーパス実現に繋がっていくのです。


これらの価値観を持った未来の仲間を迎え入れることで、お客様への提供価値をさらに高めたいと考えています。


私は、株式会社EpoChのこれからの取り組みで、失敗やリスクを恐れずに挑戦が奨励される組織風土を持つ企業が日本中に数多く存在する状態を築いていきたいと思っています。そして、そうした企業で働く人たちが、それぞれの「個性や違い」を「強み」として活かし、より一層自律的にイキイキと活躍できる環境を創り出したいと願っています。これこそが、私が愛する「日本の未来像」のひとつの形であり、これから出会う仲間たちと共に日々前進していくことで、その姿の実現を目指していきたいと思っています。


【代表プロファイル】

遠藤 亮介(えんどう りょうすけ)

米系エグゼクティブサーチファームで人材コンサルタントを経て、2005年 独系製薬企業に入社しHRキャリアがスタート。Talent Acquisition(人財採用)とHRBP(人事ビジネスパートナー)を 経験後、2010年に米系高級消費財企業でHRBP責任者、2012年 から2019年には 英系日用消費財企業と英系テクノロジー企業にて日本法人HR責任者を歴任。2019年 東証プライム市場上場企業で執行役員 Global CHRO(12か国の最高人事責任者)に就任。2023年3月に株式会社EpoChを設立。ICF(国際コーチング連盟)認定資格コーチ。趣味は、愛犬たちと遊ぶこと、友人との食事、サウナ、旅行。



【会社概要】

株式会社EpoCh

代表社名:遠藤亮介

所在地: 東京都渋谷区神宮前6-23-4

URL:https://epo-ch.jp/

会社ブログ:  https://note.com/epo_ch




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