ブランド立上げに注力してきたFRACTAが手掛ける、お客様と長期的な関係を築くためのサービス。D2Cブランドの成長をサポートする「Star Tracker」の誕生秘話。
株式会社フラクタは「ブランドを、未来の文化へ。」というビジョンのもと、ブランドの輝きを社会に実装するトータルブランディングパートナーです。
- ブランドコンサルティングとインプリメンテーション(実装)の「One by One」
- ブランド成長の土台をつくる教育プログラムの「Branding Camp」
- ブランド成長・グロース支援オンラインサービスの「Star Tracker」
これら3つのサービスを通して、ブランディング、マーケティング、テクノロジー、そしてデザインの力で総合的な課題解決に向けてブランドに伴走しています。
このストーリーでは、今年4月に大きくリニューアルし、今も進化・変化を続けている「Star Tracker(スタートラッカー)」について、その道のりと新たな魅力について、プロダクトオーナーであるFRACTA取締役の川岸の言葉とともにお伝えします。
「Star Tracker」のサービス構想が生まれたキッカケ
冒頭で触れた通りFRACTAは「トータルブランディングパートナー」を標榜していますが、2020〜21年当時においては、それまでの活動から「EC×ブランディング」、つまりEC構築とブランディング、及びそれを表現するデザインの会社だとクライアントから捉えられることが多い会社でした。
そのため、当時ご一緒するプロジェクトはECサイトや新ブランドのローンチをひと区切りとするものが多かった一方で、プロジェクトをご一緒したクライアントからは、「ブランドのことをよく理解した上での提案・進行をしてもらえて有り難かった」という評価や、「この後の成長フェーズも一緒に伴走してもらいたい」という声をいただくようにもなりました。
FRACTAとしても、立ち上げを伴走したブランドの成長に携われることは企業として目指すところでもあり、これから「トータルブランディングパートナー」を標榜していくためにも、ローンチ以降のタイミングでも貢献できる体制やサービスを構想していこうということになりました。
代表・河野の苦悩
「会社として、そして何よりクライアントから求められていることとして、ECサイトやブランドの立ち上げ以降も支援できる体制やサービスを構築する。」
このような体制やサービスを確立することは、絶対にやっていくべきことだと代表の河野は確信していたと振り返ります。また、土屋鞄製造所でデジタル戦略担当取締役を務めた経験を活かすことで多くのブランドの力になれるのではないか、という感覚もありました。
ただ、そうして領域を広げていった時に、これまでと同じ仕事のやり方で良いのか…そこには大きな迷いがありました。
そこで、まず着手したのはプロジェクティブな仕事のアップデートです。支援領域を広げ、日々起こる状況の変化についても対応ができるように、契約形態を準委任型に変え、今のFRACTAの中心的なサービスである「One by One」へと進化させます。
しかし、迷いの本質はそこだけではありませんでした。
プロジェクティブな仕事だけで対応領域を広げていくためには、会社の人員規模を増やさなければなりません。
一方で、一気に人員を増やしてしまった時に、社員の育成・教育は間に合うのか、これまで培ってきた「FRACTAらしさ」を保ち発展させることは出来るのか、あるいは大きな市況の変化に見舞われた時に雇用を維持することはできるのか…
であれば、プロジェクティブに仕事を受ける形とは全く異なる「サービス」を展開すべきか…
それまでも「自社プロダクト」を出して展開することには何度かトライしていましたが、あまりうまく行かなかったという歴史があったことも相まって、当時の河野はなかなかその方向に踏み出すことができずにいました。
起業経験のある川岸のジョイン
そんな時に、河野は、小学校時代の同級生であり、同じ渋谷に拠点を構える起業家同士として交流をしていた川岸から、彼が自ら創業した会社を離れるということを聞かされました。
河野は、川岸が起業前は経営コンサルタントとして仕事をしていたのでプロジェクティブな仕事の特性も理解していて、起業時代には法人向けサブスクリプションサービスを立ち上げ、大手企業との連携やベンチャーキャピタルからの資金調達経験もあり、何よりこれまでの交流から、それまでの「FRACTAらしさ」を受け入れつつ、新しいサービスを立ち上げる役割を担ってくれるのではないかと考え、川岸をFRACTAにジョインするよう誘ったそうです。
幼馴染であり、起業家仲間だった河野と川岸
当時を振り返って川岸はこう言います。
「当時私は体調を崩して仕事をしていない状況が半年ほど続いたところから、自分で創業した会社を離れて他の道で仕事を再スタートしようとしていました。河野さんから話を頂いた時には休職からの復帰ということもあり不安もあったのですが、自分の経験を活かすことができるのであれば、とジョインを決めました」
まずはFRACTAのアセットを活用した「Star Tracker Ver.1」
川岸がFRACTAにジョイン後、ブランドの成長フェーズに貢献できるような「サービス」の開発を進め、2022年1月にStar TrackerのVer.1を提供開始しました。
当初のコンセプトは、「ブランド運営に関するツールやノウハウ・Tipsを一元化したブランディング支援」で、「そもそもウチのブランドはどこを目指すのか」を整理するためのフォーマットをWeb上で提供しつつ、ECサイトやブランドのローンチ後にも活用できるツールでサポートしながら、困ったときにはFRACTAメンバーを相手に壁打ちミーティングができるというものでした。
FRACTAではRI(Research & Implementation)という組織があり、日々ブランディングやEC等に関する調査・分析、最新情報の取得を行っています。
そこで集められた情報やノウハウを提供することが、ローンチ後のフェーズに役立てるのではないかと考えたのです。
一方で「Star Tracker Ver.1」を展開する中で見えてきたこともありました。
「FRACTA社内で共有されているノウハウに外部からでもアクセスできるなんて!」と喜んで頂いた面もあるものの、様々なクライアントに話を聞くと、「そもそも今はどんなことを優先させるべきフェーズなのか分からない」「課題は数多あると考えられるが、今解決すべき課題が何か分からない」といった問題が浮き彫りになってきました。
河野・川岸の二人が思い描く、ブランド成長に向けた「あるべき姿」
また、そのような問題が浮き彫りになってくると共に、「ブランドの成長はどうあるべきか」についても社内でディスカッションを繰り返してきました。
そして、河野がこれまで行ってきた数多くのブランド支援と、川岸が起業時に自社のサービス成長を当事者として行ってきた経験知を踏まえて見えてきたことは、「ブランド成長のためには、いかに顧客と長期的な関係を結べるか」ということでした。
言葉にすると当たり前のことかもしれませんが、実はこれが意外と難しいことだと二人は口を揃えます。
顧客と長期的な関係を結ぶために必要な打ち手を具体化するためには、数値として現状が見えること、特にLTVやNPSを数値として見えるようにして、それを分解しながらどう伸ばしていくかを検討することが重要です。
しかし、商品の特性によって顧客の購買サイクルも異なる(月に1回ペースで買われるものもあれば、一生に1回の機会で買われるものもある)中で、サイトのどのデータを抽出し、どんなロジックで数値を見える化することが最適なのか、そのあたりを突き詰め、2023年4月に「Star Tracker」を大幅にリニューアルしました。
非サブスクの単発販売でもLTVを試算できるようにした「Star Tracker Ver.2」
LTVを見えるようにして、伸ばしていく。
概念としては理解できても、多くのブランド事業者にとってはどう測れば良いか分からないといった方も多いのではないでしょうか。「LTVはそもそもサブスクリプションを対象にした指標では?」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、「一度お客さまになっていただけたら、どれくらいの期間お客さま(ファン)で居続けてくれ、その間にどれくらいの購入をして頂けて、どの程度利益をもたらしてくれるのか」。これはサブスク/非サブスクに関わらず大事な観点で、これこそが顧客と長期的な関係を築いているということに他なりません。
「Star Tracker Ver.2」でのリニューアルではこのあたりが見えるようになったことが目玉となり、実際の打ち手の相談は引き続き壁打ちミーティングができるようになっています。
Star Trackerの更なる進化。最初の打ち手が実際に実行されるまで完全サポートするプランも登場!
Star Tracker Ver.2では、「顧客と長期的な関係を築く」ために、打ち手を検討する材料を見えるようにしてきましたが、約4ヶ月のサービス展開のなかで、「数値的に課題が見える化」され、「打ち手の方向性」が検討できるだけでは、実際に改善のサイクルが回りだすまでにハードルがあることも見えて来ました。
そこで、現在検討していることは、実際に具体的な打ち手を打つために、誰が・いつまでに・作業として何をやるのか、といった落とし込みまでをパッケージ化する方が、よりクライアントに受け入れてもらいやすいのではないかと考え、そうしたパッケージプランの展開も検討しています。
現在Star TrackerはShopifyストアを対象としたサービスになっていますが、今後幅広く活用いただけるよう、ECプラットフォーム対応も拡張していく予定です。
FRACTAそしてStar Trackerは、1つでも多くのブランドが未来の文化となっていけるよう、そのために必要なことを今後も思考し、追求し続けます。
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株式会社フラクタ
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