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今日が、残りの人生の最初の1日。

【#サステナブルファッション】の取り組み「コットンを作る人から着る人まで、コットンを育む地球大の"ともにしあわせになるしあわせ"」を目指すLive love cottonプロジェクトとは

著者: 株式会社フェリシモ

株式会社フェリシモが展開するファッションブランド「Live in comfort[リブ イン コンフォート] 」はサステナブルファッションに取り組んでいます。中でもファッションの素材が生まれる生産地からよりよい在り方を模索する地球大の取り組みが「Live love cotton[リブ ラブ コットン]プロジェクト」です。インドのオーガニックコットンを使用した商品1枚につき100円の基金(Live love cotton基金)付きで販売し、商品を購買することで栽培農家を支援するプロジェクトへ参加できる取り組みで、インドでのオーガニックコットンの栽培支援だけでなく、インドの女性グループの収入向上のための支援や子どもたちの教育サポートも行っています。気に入ったインドのオーガニックコットンを使用した基金付きのシリーズ商品を購入することで、プロジェクトへ参加できる仕組みです。募金や寄付だけを行うだけでなく、現地の人と商品を通じて繋がることもできます。「フェリシモ定期便」の仕組みにより、シリーズの他のデザインも購入を継続することで、活動に持続的に参加することもつながる取り組みです。


女性に寄り添うブランドが届ける“毎日をよりよくする暮らし”と

生産地とお客さまをつなげる、サステナブルな循環


―はじめに

サステナブルはファッションのスタンダードになると言われており、環境省のウェブサイトでも「サステナブルファッション」について情報発信がされています。「Live in comfort」は、「Live love cotton[リブ ラブ コットン]プロジェクト」のほかにも、服の染め替え“黒染め”の技術を用いて汚れてしまっても捨てずに黒に染め直してもう一度着る提案をする“黒染め”「kuronicle[クロニクル]や、「おてらおやつクラブ」への基金付きのソックスなどにも取り組んでいます。

・画像 左:kuronicle[クロニクル]、右「おてらおやつクラブ」への基金付きのソックス


今回は、「Live in comfort」のサステナブルファッションの中でも、ファッションの素材のなかでもボリュームのある綿が生産されるインドまで活動を拡げたオーガニックコットンの基金付き商品シリーズ「Live love cotton[リブ ラブ コットン]プロジェクト」の取り組みを掘り下げます。この取り組みの中心メンバーの山﨑友里子に、プロジェクトについてやファッションアイテムづくりで大切にしていること、商品を通じてお客さまへ届けたい思い、その未来への想いを聞きました。

プロジェクトの中心メンバー山﨑友里子


・「サステナブルファッション」の情報を見る>> https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/  ※環境省のウェブサイトへリンクします。


ーサステナブルファッションに取り組む、ブランド「Live in comfort」について教えてください。

山﨑友里子(以降:山﨑):「Live in comfort[リブ イン コンフォート]」(以降:リブイン)は、お手入れ簡単で、ぱっと着るだけできれいに見える毎日を楽しむための日常服を届けているブランドです。その中で2020年に発足した「Live love cotton[リブ ラブ コットン]プロジェクト」(以降:LLCプロジェクト)は、インド産のオーガニックコットンを使ったお洋服に、100円の基金を付けて販売しています。


リブインでも、元々麻混素材や綿100%のダブルガーゼなど、着心地が良い天然素材をメインにしたお洋服が人気で、広く展開していました。その延長で、生産側に還元できるLLCプロジェクトが発足しました。

・Live love cottonプロジェクト>> https://feli.jp/s/pr230906/1/


ーLLCプロジェクトはどのような取り組みですか。

山﨑:もともとリブインは、今のLLCプロジェクトの前に、前身となる一般財団法人「PEACE BY PEACE COTTON PROJECT[ピース バイ ピース コットン プロジェクト]」(以降:PBP)に参加していました。基金付き商品を販売して、その売り上げの一部を現地で生産者支援を行うNPO(非営利団体)のChetna Organicを通じて、農家の有機農法への転換支援や、農家の子どもたちの就学・奨学支援など、生産地であるインドに還元するというプロジェクトです。LLCプロジェクトでは加えて、女性の収入向上支援、新型コロナウイルス対策やジェンダー研修など、現地のニーズに合わせた支援を実施しています。



また、インドの女性たちが刺しゅうの技術を身につけ、彼女たち自身で新たな未来をつくっていけることを目的にはじまった「STITCH BY STITCH PROJECT(刺しゅうのトレーニングプロジェクト)」という、綿花栽培の閑散期の刺しゅう指導も8年にわたって行っていました。

刺しゅうをするインド・マディングパダー村の女性

リブインでPBPに参加して10年が経ち、基金も大きくなってきた中で、もっとリブインとしての支援の仕方ができないかな、と思い、誕生したのがLLCプロジェクトです。


―プロジェクトを行うこと、仕事のやり方やチーム内での変化はありますか。

山﨑:PBPもLLCプロジェクトも、基金を拠出するだけではなく、かなり現地に入り込んで必要なものを聞いて……というような、現地の人の顔が見える支援なので、よりやりがいを感じます。

実際に、マディングパダー村の人たちとも交流も行うようになったので、現地のニーズに合わせた支援ができる活動に進化してきました。オンライン通話で、現地と日本を繋いでいただいて、インドの刺しゅうガールズ(STITCH BY STITCH PROJECTで刺しゅうを教えていた女性たち)と、進捗具合や刺しゅうのお仕事について楽しいかといったお話もしました。

オンライン通話の様子


コロナ禍前は刺しゅう作家の二宮佐和子さんがインドに出向いて直接刺しゅうを教えてくださっていました。コロナ禍以降、直接インドに行けてはいませんが、刺しゅうガールズが私たちをすごく歓迎してくれていて、離れていてもこのプロジェクトを通じて関係ができていると感じました。

・刺しゅうによる自立支援について>> https://feli.jp/s/pr2308103/2/


ーリブインのブランド商品とLLCプロジェクトの商品での違いや、気をつけていることはありますか?

山﨑:そんなに大きく違うということはありません。どちらも、洋服としてのデザイン面にはこだわりたいですね。LLCプロジェクトの商品も、ファッションブランドであることが前提なので、オシャレして着たくなるデザインであること、着ていて気分が良くなることには気をつけています。


ダイレクトマーケティング(通信販売)で商品を販売しているフェリシモとしては、カタログに掲載している写真と、同じデザインのものをお届けしないといけないのですが、刺しゅうガールズたちが作成したものは1つひとつ個性が出ます。人のあたたかみを感じることができるので、個人的にも大好きなのですが、バランスが難しいですね。


ー商品へのこだわりや、お客さまの反応を教えてください。

山﨑:「インドと日本を手刺しゅうでつなぐ ふんわりワッフルニットトップス」では、刺しゅうガールズに、動物の刺しゅうをしてもらいました。ただ、手仕事なので動物の顔が一匹一匹、表情が違うんです(笑)。お花などはそこまで違いは出ないのですが表情のある動物だったので、印象がカタログと違うものもあったと思います。

インドと日本を手刺しゅうでつなぐアイテムには動物の刺しゅうも

 

通常お客さまはカタログや商品写真を見て購入していただいているので、商品が届いたときに、イメージや印象が違うことが理由で返品が増えるかもしれない……と思っていたのですが、実際はほとんど無かったんです。驚いたと同時に商品やプロジェクトを理解した上でご購入いただいていたのだと感動しました。

プロジェクトとしても、商品の成り立つ背景や、バックボーンの部分を、しっかりお伝えしたいと思って工夫をしています。カタログでも単に商品紹介だけではなく、特集としてリブインの中でも大きく打ち出したりもするので、私たちも伝わるページ作りができるようこだわって制作をしてます。

LLCプロジェクトの始まりではカタログでプロジェクトをていねいに伝える工夫をした


ーリブイン内での展開だけでなく、ほかのブランドとのコラボや、クリエイターとのコラボ商品も展開されています。工夫していることなどはありますか。

山﨑:今、アパレル業界でも、サステナブルな商品はすごく注目されています。社内の別のブランドも、LLCプロジェクトに興味を持ってくれることも多くて、フェリシモのファッション・雑貨ブランドel:ment[エル:メント]や ファッションブランドIEDIT[イディット]などのブランド担当者が「一緒にやりませんか」と声をかけてくれることが増えました。

クリエイターや有名人の方とのコラボ商品もあり、モデルのはまじ(浜島直子)さんとトップスを、シンプルライフ研究家マキさんとワンピースを、一緒につくりました。プロジェクトに賛同してくだった方たちと一緒に商品ができると、プロジェクトの取り組みがリブインを知らないファンの方にも知っていただくきっかけになるので、こういったコラボで取り組みの輪が広がっていくのはうれしいです。

オーガニックコットンの代表的アイテム「Tシャツ」だけでなく様々なアイテムへ


ーLLCプロジェクトで、大事にしていることを教えてください。

山﨑:長く続けていくことが大事だと思います。ファッションは、流行もあり販売商品が短期スパンで入れ替わること多いですが、リブインは好評な商品を10年くらい長期的に販売し続けています。元々コツコツやり続けることがすごく得意なブランドなんですよね。PBPのときから、形を変えながらも活動を重ねて、より目的をもった支援を行えるようになったので、継続していくことは大事だと思っています。

基金も、単純に考えると本当お金がたくさん集まったほうが良いですよね。でも、商品に付く100円の基金が500円になると、お客さまも購入単価があがり、購入し続けることがしんどくなってしまいます。双方、計画的に少しでも無理なく、長く続けられるような施策や関係も大切だと考えています。


―プロジェクトを継続してきたことで、新たに取り組めるようになったことや、変化してきたことなどはありますか?

山﨑:できることは増えてきました!オーガニックコットンと言えば、Tシャツが主流ですが、素材の表面感、素材や折り方のバリエーションがどんどん増えてきています。普通のTシャツ素材だけだった商品に、織柄のプルオーバーができるようになったり、ニットトップスができるようになったり、布帛(ふはく)のブラウスやワンピースも展開できるようになりました。続けてきたからこそ、できるようになったことだと実感しているところです。あと、刺しゅうガールズたちの刺しゅうの腕前もグングン上達しています。


ーフェリシモは、事業性・社会性・独創性の3つの重なる領域を目指すとしていますが、今後、社会性のある活動としてトライしたいことを教えてください。

山﨑:チームの中でも、社会性のある活動をより頑張っていこうという空気もあり、ピンクリボン基金や、子どもを支援する「おてらおやつクラブ」基金との連係などに意識も広がりつつあります。ただ、意義のある活動だからと、やることをやみくもに広げたいとは思っていません。子育て世代の女性がリブインのお客さまでもあるので、お客さまと親和性のある支援や施策であることを、継続したいっていう気持ちがまずは一番です。


あと、今までリブインからの発信が中心になっているので、お客さまの声を拾い上げたり、相互理解ができる場を設けてみたりもしてみたいなとはいつも話しています。交流となると、なかなかハードルが高いところがありますが、お買い物を通して生産地であるインドの環境がどのように変わったのか実感し、知っていただくイベントのような機会も作っていきたいです。


ー最後に、お客さまへ伝えたい「ともにしあわせになるしあわせ」を教えてください。

山﨑:インドに暮らす女性やこどもたちも、商品を購入してくださるお客さまも、みんなが毎日楽しく過ごせたらいいな、と思っています。どちらかが我慢するのではなくて、お客さまが好きに選んだ商品が、たまたまLLCプロジェクトの商品だったり、迷ったら少しだけ遠くの誰かを思って購入する商品を選んだり、自然な形での支援に参加していただけるようにしていきたい。そうやって、同じ地球の同じ時代を生きている人に、つながりを感じていただけたら嬉しいです。

リブインは、ストレスなく毎日の楽しい生活を楽しむことをコンセプトにしているブランドでもあるので、それが伝わったらなによりです。たくさんの人と関わりながら、一緒に続けていきたいと思っていますので、互いに無理のない継続的な繋がりづくりと取り組みになったらいいなと思います。

・「Live love cottonプロジェクト」アイテム一覧>> https://feli.jp/s/pr2308103/3/


〈インタビュアー:フェリシモ 広報部 中島健太郎〉






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