旅好きシンママ、未経験からの挑戦!オール星5評価「子どもが主役の貸切宿」の開業秘話
昨年11月、埼玉県秩父市にオープンした「子どもが主役の貸切宿 Villa Brave」
Villa Braveは、玄関を入るとお城のような空間が広がり、宝箱の鍵探しなどのクエストができることが特徴のファミリー向け一棟貸切宿です。
私(代表:杉澤)は、自分自身も育児真っ最中のシングルマザー。元々都内でITベンチャー企業に勤めていた私が、全く畑の違う未経験分野にひとりで飛び込み、開業から今まで、AirBnbのオール星5評価を獲得するまでの軌跡をお伝えします。
代表:杉澤
長男と、コロナ禍に生まれた次男と体験格差
私には現在11歳と4歳の息子がいますが、次男が誕生したのはWHOがCovid-19のパンデミックを宣言したその日です。
生まれてからずっとコロナ渦を日常として過ごす日々。自由に人と触れ合うことや、遊びに連れて行くことも少なく、長男が小さかった頃と比べて圧倒的に体験の差ができてしまっていることをもどかしく思っていました。
陽を浴びることすら少なかった次男
ワンオペ旅行の苦労の数々
それでも、好奇心を育むような体験を2人の子どもに少しでもさせたいという想いから(私のリフレッシュでもありますが)、タイミングを見計らって3人で旅行やキャンプに何度か出掛けました。
しかし、コロナ禍で幼児連れのワンオペ家族旅行は普段以上に気を遣います。私が精神的に疲れて旅先で子どもに怒ってしまい、自責の念に駆られることも多々ありました。
私が抱えていたのは、こんな悩みです。
- ベッドガードをすり抜け、ベッドから転がり落ちる事故発生
- ホテルの部屋は靴を脱ぐ場所が曖昧で、床をハイハイされると神経質に
- 手が届くものは全ていたずらされる
- 和室を選ぶと、障子やふすまを破らないか心配で気が休まらない
- 部屋のベッドから飛ぶ、叫ぶ、走る
- キャンプは作業ばかりで一緒に遊ぶ余裕なし
- 7歳差の兄弟なので、観光地に行っても2人が共に楽しめる場所が少ない
怖さに共感していただけるであろう旅先の風景
理想の宿を追い求めて
旅行をする度に、次こそはと理想の宿を追い求めますが、なかなか理想の宿には巡り会えません。
なぜ理想の宿がないのかと考え続けた結果、ファミリー向けを謳う宿も多くあるものの、前提の設計として、メインの顧客はあくまで大人、子ども向けの設備はオプションの立ち位置になっているためではないかと思い至りました。
それならば、「子どもが主役」の宿を設計すれば、子どもは楽しく好奇心を育むことができ、見守る親もリラックスできるはず。
もともと、いつかは子どもの成長を応援する仕事をしたいという密かな想いもあり、アイディアをノートに書き出して、理想の宿を考え始めました。
大きな決断
ベンチャー企業では0→1を業務として担当することもありましたが、全く知見のない業界。
さらに当時はコロナ禍で観光業全体が衰退していた時期です。民泊の情報も少なく、未経験の私にできることなのかの判断すら、つきませんでした。まずは情報収集からと民泊の本を出版されている方を探して話をお聞きしたり、創業支援プログラムを受けて事業計画書を書いたりしているうちに、どうやら開業までの道のりは理解が進みました。
とはいえ、フルタイムで働きつつ子育てをし、未経験の宿泊業を開業するというのは時間的にもメンタル的にもシングルマザーの私にはハードルが高く、自分のなかで温めているだけの時が流れ…。
そんななか、たまたま同僚から、お城のような家をつくってくれるハウスメーカーが秩父にあると聞き、見るのはタダだからと早速モデルハウスへ足を運びました。(私のフットワークの軽さは定評があります。)
そこで出会ったのは、某テーマパークのような非日常空間。隠し部屋や吊り橋、石造りの壁に大人でもトキメキが止まらず、子どもたちは大興奮であちこち探検をしたり、何度も隠し部屋を行ったり来たり。
当初はシンプルな内装でボルダリングや滑り台があって…という宿を考えていたのですが、一緒に夢を語ってくれる営業さんとも出会い、これならば他の子どもたちも絶対に楽しめる家ができる!と夢を形にする決意が固まりました。
Villa Braveの内装
宿へのこだわり
秩父は、東京から1.5時間と幼児連れの家族旅行でも負担の少ない距離、自然の多い環境、ファミリーで楽しめる観光地と、3拍子揃った場所です。
私にとっては縁も所縁もない場所でしたが、自然に囲まれた穏やかな時間が流れる土地とも出会いました。計画を温めすぎて事業計画の詳細エビデンスを忘れており、反省点しかない初めての融資面談を経てなんとか創業融資も降りることが決まり、ついに建物の設計がスタートしました。
コンセプトは、お城のような内装で宝探しができる宿。
内装の雰囲気を壊さないよう造作のベビーゲートや、お店屋さんごっこができるオリジナルの扉をつけたキッズスペース、子供の手が届きにくい位置の棚、乳児が手が届く範囲のコンセントをなるべく少なくしたりと、内装、安全にはこだわっています。
まだ完成前に子どもたちが遊ぶ様子を見て、ここは指を挟んで危ないかもしれないから設計をやり直そうと、最後まで現場の職人さんも一緒に考えてくださいました。
完成前の見学時。勝手に走り回っていました
開業からお客様に評価をいただくまで
宿の器はできても、運営は未経験でわからないことばかり。運営に必要な協力会社がなかなか見つからなかったり、宿泊業界特有の様々なシステムを組み合わせた予約オペレーション構築など、ひとりで子育てをしながら進める時間の確保など、色々な困難にぶつかりました。
もう開業を諦めようかと弱気になることもありましたが、その都度奇跡的な縁に恵まれ、予定より2週間遅れたものの、無事に「子どもが主役の貸切宿 Villa Brave」の開業を迎えることができました。
Villa Braveは、家族旅行にターゲットを絞り込んでいるため、本当にニーズが多くあるのか正直不安もありましたが、大変ありがたいことに開業後早速予約も入り、AirBnbのゲストレビューは今までオール★5をいただいています。
開業前には、「日本人は満足しても星4をつけるから、日本人向けだと厳しいよ」とも言われたこともありましたが、蓋を開けてみればたくさんの良い評価をいただき、ご予約も増えています。
清掃を担当してくれているメンバーも、4人兄弟のママ。ママ目線で清掃してくれており、清潔さも評価のポイントのひとつです。
宿泊されたお客様から滞在の様子をメールいただいたり、温かい評価のコメントなどを拝見しながら、改善できる部分は少しずつ改善を重ね、楽しめたというお声を聞くたびに本当に勇気を出して開業してよかったと感じています。
・Airbnb:airbnb.jp/h/villabrave
未来への展望
実は、開業準備のために東京から秩父に通ううち、自然の多い環境や周囲の方の温かさに惚れ、今は大きくキャリアチェンジをして、秩父に移住をしました。
ずっとPCを前に仕事をしていた私が初めてクワを買い、土地を耕し、腰痛と戦って慣れないガーデニングに勤しみ、5月には未開放だったガーデンゾーンを追加オープンしました。今では全体で180坪の敷地をまるまる貸切で使えます。
ガーデンゾーンには季節の花や果樹を植え、小さな畑もつくっています。畑や果樹は、タイミングが合えば無料で収穫体験も可能です。何も収穫できなくても、普段食べている野菜や果物の成長の過程を見たり、そこにやってくる虫たちを観察することができます。
また、オプションでは、保育士資格を持ち、自然体験を提供するNature Base主催の杉野結喜氏が宿に訪問し、草木染めや秩父名物の味噌ポテトづくりなどの体験も可能となり、子どもたちの「できた!」を応援する体験も提供できるようになりました。
私だけではなく、開業準備や運営に携わってくれているそれぞれのメンバーが子どもたちの成長や安全を想い、Villa Braveは成り立っています。
まだ開業して約半年ですが、まだ幼い庭の樹木の成長を楽しみに待ちながら思うことがあります。
Villa Braveでの体験を子どもたちが成長のタネとして持ち帰り、いずれ大きく花を咲かせ、実をつけることに少しでも繋がっていって欲しい。
どのタネに芽が出るのか、大きく育つのか、どんな花が咲くのか。はたまた、他の芽の肥やしとなっていくのかは時が経つまでわかりませんが、少しでも多くの子どもたちの成長を応援できる環境を今後も整えていきたいと考えています。
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