地域応援と社会貢献に繋がる、ソーシャルグッドな「地域おこしプロテイン」の開発の裏側と、予算ゼロでの挑戦
ここ数年、コンビニやスーパーなどありとあらゆる場所でプロテイン商品を目にする機会が増えているかと思います。世間では「空前のプロテインブーム」と言われ盛り上がっていますが、実はプロテインは原材料価格がコロナ禍以降2〜3倍近くまで高騰しており、製造メーカーにとっては厳しい状況におかれています。
そんな環境の下、「地域おこし」「フードロス削減」を掲げ予算ゼロからスタートしたプロテインの誕生秘話と、発売開始から1年間の奮闘記を本ストーリーにてお届けします。
飲むことで地域応援や社会貢献に繋がる、ソーシャルグッドな「地域おこしプロテイン」
地域の食材を使用したソーシャルグッドなプロテインで、飲むことで地域応援や社会貢献ができ、飲む方や地域の農家さんが元気になってもらえるプロテインを目指しています。そしてこの取り組みを全国に広めていくことで日本中が元気になるように!そんな思いで取り組んでいます。
第一弾として、生姜の生産量が日本一である高知県四万十町の「土佐一生姜」を使ったプロテインをリリースしました。体の芯から温まることのできる身体にも社会にもあたたかいプロテインです。
沖縄の黒糖、奄美大島のヨモギ、北海道の夏いちごなど他の地域でも開発を進めています。
地域おこしプロテインの開発者
運動しないプロテイン愛好家:プロテインひろこ
これまでに500種類以上のプロテインを飲み尽くし、プロテインの専門家として「マツコの知らない世界」「林先生の初耳学」など多くのメディアに出演。
プロテイン=マッチョのお供!ではなく「美容と健康のためのプロテイン」を広めるために商品開発やプロテインを楽しむ知識を伝える啓蒙活動を行っている。
自分のスキルを活かして地元や地域の役に立ち、誰もが「おいしい!」と思える商品を作りたい
空前のプロテインブームの中で国内のメーカーから素晴らしい商品が次々と発売され、目的や多様なライフスタイルにぴったり合うプロテインが日本には揃っています。正直、プロテイン自体にはもう課題がなく、私のミッションは「プロテインの素晴らしさを広めていくこと」だと考えていました。
ただ私は地方出身ということもあり、自分のスキルを活かして地元や地域の役に立ちたいという想いをずっと抱えていました。ご縁をいただいた高知県四万十町の特産品を使い、少しでも地域活性化に繋げられたら。
原料価格が高騰する厳しい中で開発予算ゼロでの取り組みでしたが、これまでに無い「地域おこし×プロテイン」の文脈で、私の知識を活かして誰もが「おいしい!」と思える商品を作ることができれば勝算もあるのでは。そんな想いから開発にチャレンジすることにしました。
廃棄される生姜を用いて、フードロス対策に貢献。「飲むことでちょっぴり社会貢献できる」プロテインの開発
まず私は実際に四万十町に足を運び、たくさんの生産者さんを視察しました。四万十町は、四万十川だけでなく海も山もあり素晴らしい大自然に囲まれた小さな町。美しい水や土壌を活かした農作物を作られる生産者さんがいらっしゃいました。
あまり知られていませんが、高知県は生姜生産が全国1位と盛んな地域です。
生姜と言えば、冷え改善や基礎代謝アップを助けてくれる万能薬。体の芯から温めて血の巡りを良くする作用で風邪予防や冷え解消を期待でき、特に冷え症に悩む女性に嬉しい効能がたっぷりです。
そして初めて知ったのが、生姜には「親」と「子」があって、主に市場に出るのは子の方です。親生姜は栄養価は変わらないにも関わらずかなり辛みが強く、廃棄されることも多いそう。だったら辛くてパワフルな親生姜を使うことで、少しでも生姜のフードロス対策に貢献したい。たんぱく質と生姜のパワーの掛け合わせで、子供から高齢の方まで元気になってもらいたい!そんな想いで開発がスタートしました。
生姜を使わせていただいた(株)佐竹ファームご夫妻と
一般的に販売されているプロテインは、プロテインパウダーに味付きの粉末を混ぜていますが、今回は生の生姜を一からパウダーにするという前代未聞の取り組みです。そもそも加工されていない生の生姜をプロテインに混ぜる工程を行ってくれる工場などなく、工場探しにかなり苦労しました。複数の工場に問い合わせしましたが、第一関門で「品質規格書がない」ことで断られました。一般生菌数や水分数値などの衛生規格をクリアしたものでないと、原材料である生姜を工場の中にすら入れてもらえないのです。
しかもオーダーはかなりの小ロット。工場側からすると面倒くさい相談でしかなかったと思います。
正面から問い合わせてもダメだと思った私は、この取り組み自体に共感いただける工場を探そうと路線を変え、「地域おこしプロテイン」への想いや今後の目指す姿を伝えることに注力したところ、最終的に私の取り組みを面白がってくれる企業と業界展示会でご縁が繋がりました。その企業は地域密着や社会貢献を理念に掲げた経営をされており「素敵な取り組みなので一緒に応援させてほしい」とお話いただき涙が出るほど嬉しかったです。
その企業の工場では、障がい者の方が職業訓練されています。
通常プロテインは大量生産が基本で機械で充填しますが、ここでは様々な障がいを持つ方々のお仕事になるようプロテインを作る工程が手作業で行われています。
プロテイン製造をお願いすることで、様々な障がいを持つ方々に寄付ではなく正当な対価として報酬が支払われ将来の自立に繋がることは、「飲むことでちょっぴり社会貢献できる」地域おこしプロテインと目指す理念が近かったのも大きいです。
そしてこの取り組みと想いをクラウドファンディングで告知し、300万円近い支援を集め開発費に充てることができました。
売れなきゃ事業は継続できない!広告予算ゼロでの泥臭い奮闘と新たな商品開発への挑戦
商品は無事にリリースできましたが、開発予算もなければ、広告予算もありませんでした(笑)
この地域おこしプロテインに対して「綺麗事の事業は続かないよ」という心無い言葉を投げる方もいましたが、やはり売れないと事業の継続が難しいのは事実です。
お金がなくてもできることは「営業」と「SNS」だと肝に銘じ、できる限りのことを徹底的に泥臭く行いました。プレスリリースを活用した営業やSNSをきっかけにTV特集や雑誌の取材を受けることができたり、百貨店の催事も1年間で2回実現することができました。
もともと生姜プロテインは捨ててしまう生姜の「フードロス削減」を目指す側面がありましたが、まだまだ今の販売量では捨ててしまう生姜が出てしまっているとのこと。その話を聞き、新たな商品を開発しました。
それが生姜プロテイン「3辛」です。
従来品よりも生姜の量が3倍多く入っておりビリビリ!とした辛味が強く、生姜好き上級者向けの商品です。
万人受けアイテムではありませんが、メディアで取り上げてもらうことも狙って「飲むとむせるほど辛いプロテイン」と敢えてコンセプトが尖らせたことが功を奏し、高知のTV局から取材いただいたり、ネタとして媒体の記事にしていただきました。
また、昨今のプロテイン市場は女性が牽引していると言われおり、プロテインを使ったマグケーキやスムージー等のプロテインアレンジレシピをSNSにアップする女性が増えています。そのような方達に「生姜の風味がガツンと強いからアレンジに最適!」とお墨付きをいただいたことでSNSの口コミを通じてジワジワと広まっていったことも嬉しい出来事でした。
「3辛」を作り生姜の量を3倍にしたことで生姜の消費量を増やした結果、このような通常は出荷できない生姜を消費することができ、生産者さんにも喜んでいただくことができました。
お客様に満足いただき、地域応援に繋がる持続的な取り組みを進める
この事業を今後も継続していくために、第一弾の「地域おこしプロテイン」をしっかり確立させ、仕組みとして回っていくことを目指しています。大手のような大きな予算を使った施策はまだ難しいフェーズのため、まずは頭と足を泥臭く使って小さく攻めていこうと思っています。
現在、沖縄の黒糖、奄美大島のヨモギ、北海道の夏いちごなど他の地域でも開発を進めています。
プロテイン開発はビジネス的には採算が厳しく難しい局面ではありますが、採算を考える前にまずは十分に納得のいく商品を作って、お客様の満足度を最優先に進めれば結果的に利益がついてくると、願望も混ざっていますが、そのように考えています。プロテインの専門家として市場の動向を見定めた上で、お客様満足度が高く、そして地域応援に繋がる持続可能な取り組みが進められたらと思っています。
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