「起業タイプのことを知り、自分にあった起業を実現してほしい」。起業家バンクが「スモールビジネス起業のノウハウ本」の出版を決意した理由とは
起業家バンクは「独立開業を目指す人のためのスモールビジネス成功読本」を2023年7月31日に発売しました。多種多様な起業を体系的に整理し、スモールビジネスを独立開業するときに何をすれば良いのか、逆に何をしたらダメなのかを分かりやすくまとめています。20年以上、起業に携わってきた起業家バンク代表の前薗浩也が執筆したスモールビジネスを成功に導くヒントが詰まった1冊です。今回は「独立開業を目指す人のためのスモールビジネス成功読本」刊行までのストーリーについてお届けします。
著者 前薗浩也のプロフィール
関西学院大学法学部卒業後、年間25,000件以上の創業融資を手掛ける日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)に入庫。融資審査員として公庫に在籍しながら、起業研究のため神戸大学大学院経営学研究科に進学。公庫退社後、財務省の融資部門で公営企業の監査業務に従事し、現在は事業計画書の作成支援を専門とする起業家バンクの運営責任者を務める。中小企業診断士、行政書士、1級ファイナンシャルプランナー技能士(CFP)、MBAを取得。日本ファイナンシャルプランナー協会CFP試験の作問委員としても活動する。
「起業タイプのことを知り、自分にあった起業を実現してほしい」。本書出版の意義
グローバルな展開を目指すベンチャー企業、地域に密着した飲食店の開業、ある特定のニーズに対応したニッチビジネスなど、理屈は分からなくても、これらは直感的に異なったタイプの起業であることは分かると思います。このような起業タイプがあるほか、起業に至った経緯、想定している事業規模や目標などもそれぞれ大きく異なるので、ひとくちに起業と言っても一つ一つは全くの別物で多様性に富んでいます。
この千差万別の起業に対して「起業はこうしたら上手くいきますよ」という一律の答えはありません。ある起業タイプには有益なアドバイスでも、別の起業タイプには全く当てはまらないことも珍しくないのです。しかし、世の中のいわゆる「起業に役立つ情報」は、どの起業タイプを前提に情報を発信しているかあやふやなため、かえって起業家を混乱させています。これではせっかくの有益な起業情報も有効に活用されることがないばかりか、ミスリードを引き起こしてしまいます。
そのため、多種多様な起業の姿を分かりやすく、体系的に整理したものを世に出そうと考えました。それをまとめたものが本書となります。本書では起業を「生業的起業」「ニッチ的起業」「ベンチャー的起業」「系列的起業」の4タイプに分類しています。この4タイプにはそれぞれに特徴があり、起業の方法も異なります。自分の起業タイプを把握することで、自分にあった起業情報を的確に選び取ることができ、自分なりの目標に合った起業を実現することができると考えています。
事業計画作成サービスを通じてお聞きした起業へのお悩みが、本書出版のきっかけに
起業家バンクは起業家精神にあふれた人たちの役に立てるよう、事業計画書の作成サービスを主な業務として活動しています。起業家バンクでは毎日のように「どのように起業すればいいか分かりません」「創業融資を受けたいのですが、どうすればいいでしょうか」といった相談を受けており、誰でも簡単に起業の全体像を知ることができる方法がないか模索していました。
そんな折、幻冬舎メディアコンサルティングの担当者の方から出版のお誘いをいただきました。とても光栄な話でしたが、日々の業務が多忙を極める中、本を執筆する時間を確保することなど想定ができず、お断りを続けていました。しかし、半年にわたって、心のこもったお手紙や、出版に向けたサポートと励ましをいただいたことで、最初は不可能に思えた出版への道を突き進む決意が固まりました。
起業に関する膨大な情報を整理し伝える難しさ
私たちの目標は、起業家が自分の起業タイプを理解し、自らの力で自分の道を見つける手助けをすることでした。しかし、この過程は決して簡単ではありませんでした。
最も苦労したことは「情報整理の難解さ」でした。学術的な知見も含めると起業に関する情報は山ほどあり、まず情報を体系的に整理しないと読者には伝わりません。そこで、本書は生業、ニッチ、ベンチャー、系列の4つのタイプにカテゴリーを分け、その4タイプを比較することで特徴や違いを明らかにしました。これによって、読者の皆さんは自分に合った起業タイプを発見しやすく、どのような取組を実施すればいいか容易に分かるようになります。
そして、起業の現場を実感してもらうためケーススタディを紹介することにしました。これらのケーススタディは、起業家のリアルな成功と挫折の物語であり、本書の中で非常に重要な役割を果たしています。読者の皆さんは、これらのケーススタディから学ぶことが多いはずです。また、起業家バンクに寄せられるリアルな相談に対する答えとなるような章立てを心がけ、起業家が抱える疑問点やモヤモヤが解消されるよう工夫しました。
起業の知識だけではなく、起業に大切な心の在り方も伝えたい
起業の成功が保証された方法論が記載された書籍はこの世にはなく、本書も例外ではありません。最終的には起業する人が自らの力で情報を収集し、考え、正解のない答えを見つけ出して実践していかなければなりません。
本書はこのような孤軍奮闘する起業家のため、起業に関する知識だけでなく、起業に大切な心の在り方についても力強く伝えています。スモールビジネスの成功において最も大切なのは、利他の精神(本書では「自分だけではなく、自分以外の相手にも得してもらうこと」と定義しています)であると信じており、特にコミュニティの狭いスモールビジネスにおいては、利他の精神がビジネスの成功の鍵を握っているといっても過言ではありません。
また、起業に失敗はつきもので、その失敗を真摯に受け止め、なんとか事業を軌道に乗せようと粘り強くチャレンジし、失敗とチャレンジの繰り返しのなかでビジネスチャンスをつかみ取って事業は拡大していきます。そのチャンスをつかむためには、より長く事業を存続させ、チャレンジ回数を増やしていくしかありません。この事業を長く存続させるための考え方、心がまえが本書の中核となっています。
新刊ビジネス書、紀伊國屋書店大阪梅田店で販売ランキング1位に輝く
本書は多くの読者から高い評価をいただき、紀伊國屋書店大阪梅田店で週間ベストセラー1位を獲得しました(2023年9月)。将来スモールビジネスの起業を検討している方、ビジネスモデルの策定に課題を抱える方、そして創業融資や補助金など資金調達に関する疑問を抱える方々に、ぜひ読んでいただきたいと思います。
起業家バンクは、起業家=起業家精神にあふれたすべての人と定義し、新しい事業や新しい取組にチャレンジするすべての方々を事業計画書の策定によってサポートしています。私たちは「新しいチャレンジには、手元資金が必要不可欠である」との信念のもと、チャレンジする人の資金をいたずらに毀損しないよう低価格でのサービス提供をモットーとしています。今後も、起業家バンクは起業家の成功に向けた新たな一歩のお手伝いを続け、ビジネス界に新たなイノベーションをもたらすことに貢献してまいります。
【書誌情報】
書名:独立開業を目指す人のための「スモールビジネス成功読本」
著者:前薗浩也
出版:幻冬舎
定価 :1,600円(税抜)
判型:四六判
頁数:216ページ
ISBN:978-4-344-94686-6
発売日:2023年7月31日
販売サイト:https://www.kigyouka-bank.com/book/
【目次】
・第1章
新規開業後1年で約4割の事業者が赤字に
ビジネスモデルの完成度と資金繰り次第で存続率はぐんと高まる
・第2章
「生業的起業」「ニッチ的起業」「ベンチャー的起業」「系列的起業」
起業タイプの把握がビジネスモデル作成のスタートライン
・第3章
重要なのはビジネスの仕組みづくりと収支予測
これから始めるビジネスを事業計画書へ落とし込み、視覚化する
・第4章
融資、出資、クラウドファンディング……
資金調達先ごとの特徴を確認し、最適な資金調達計画を検討する
・第5章
補助金や助成金、税制優遇、低金利での融資利用
煩雑な手続きをクリアすれば民間よりも有利な資金調達も
・第6章
法人設立の判断、口座開設、入居審査……
知らないと損する!押さえておくべき立ち上げ時の手続き
・第7章
起業後は毎日自己レビュー
PDCAの高速回転でキャッシュフローを安定させることが、スタートアップ成功のカギ
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