昭和31年創業以来、ヒノキチオール配合の製品を開発・販売を続けるヒノキ新薬。発売から60年を迎えたロングセラー「ハンド・ニークリーム」と、有効成分ヒノキチオールの開発ストーリー
ヒノキ新薬は、創立67年を迎えた老舗化粧品メーカーの一つです。公定書外医薬品のサンリョウパックで創業し、世界的にも珍しい『ヒノキチオール』を有効成分として配合した医薬部外品のスキンケア、ヘアケア製品を自社で開発、製造、販売店への配送を一貫して行っています。
当社の製品は「肌粧品(きしょうひん)®」と名付けています。これは、素肌の持つ力を引き出す製品として、化粧品の『化ける』という文字を使用することはふさわしくない、という考えによるものです。
エビデンスのある商品開発を大事にする『ヒノキ肌粧品』の開発方針
ヒノキ新薬ではエビデンスのある商品開発を基本としており、静岡県伊豆の国市の研究所での研究開発だけでなく、長年国内大学に社員を研究員として派遣し基礎研究を行っています。これまでにオリジナルの乳化技術の開発、チロシナーゼ構造解析等の研究を行い、成果を挙げてきました。近年は、経皮吸収を研究テーマに設定し、精力的に研究を進めています。
社名の「ヒノキ」から、自然派化粧品やオーガニック志向などのイメージを持たれることもありますが、エビデンスのある商品開発姿勢、公定書外医薬品の製造から始まった会社の成り立ちを踏まえ、もっと「新薬」に着目して欲しいと思っています。そこで業界内外に対し、科学派企業としての認知度を高めていくため、基礎研究の成果などについて積極的に学会発表や論文発表を行っています。
発売から今年で60年。ロングセラーのハンドクリーム
ヒノキ肌粧品と言ったら、「ハンド・ニークリーム」を思い浮かべる方が多いかと思います。
ヒノキのハンドクリームの歴史は長く、初代ハンドクリーム発売から今年で発売60年を迎えます。初代ハンドクリームを発売した当時は油で手指を保護する、という考え方が主流でした。しかしヒノキのハンドクリームはスキンケアと同様に、油分と水分、その他の美容成分やヒノキチオールなどを配合した、高級な薬用ハンドクリームとして誕生しました。そして1972年にはスクワランを高配合し、現在につながる処方の骨格が完成しました。
当時のハンドクリームとしてはかなり高価格で、発売するにあたって社員からの反発もありました。しかしお客様からの反応は想像以上に良いものが多く、「赤い箱のハンドクリーム」として親しまれ、その後もさらに進化を重ねて現在の「ハンド・ニークリーム」となりました。
年齢・肌質・シーンを選ばず使える高機能ハンドクリームとして、親子3世代、4世代に渡ってご愛用されているロングセラー商品です。
「ハンド・ニークリーム」のつけ心地と保湿力について
有効成分はヒノキチオール、ε-アミノカプロン酸、ビタミンAパルミテート、ビタミンE酢酸エステルを配合。なじみやすくべたつかない、さらりとしたつけ心地ですが、時間がたっても高い保湿力でしっとり感をキープしてくれます。
当社が支援している音楽家の育成事業を通じ、指先の感性を大事にするピアニストなどにも愛用者が多く、その機能性がプロフェッショナルにも支持されています。また、無香料なのでシーンを選ばずにご使用いただけますし、手だけではなく、製品名の通り「Knee(ひざ)」やひじ、かかと等への使用もおすすめです。
ヒノキチオールとヒノキ新薬の関係
ヒノキ新薬とヒノキチオールは、社名に「ヒノキ」が入っている通り、切っても切り離せません。
ヒノキチオールは、天然界では台湾ヒノキ、青森ヒバ、ウエスタンレッドシダーなど、限られた植物にのみ含まれる化合物です。(日本のヒノキにはほとんど含まれていません。)
殺菌効果に非常に優れており、アトピー性皮膚炎の増悪要因となる黄色ブドウ球菌や、ニキビの原因菌やカンジダなどにも殺菌効果が知られています。また、医療面では肺結核の治療薬としての臨床研究などが行われたり、薬剤耐性菌ができにくい特長が注目されています。また、天然ヒノキチオールは食品添加物としても認められており、ヒトへの安全性も確認されています。
ヒノキ新薬では、創業者が青森ヒバからヒノキチオールを抽出する事業に関わったことから、創業以来、青森ヒバから抽出した天然ヒノキチオールを使用しています。
ヒノキチオールの発見秘話
1936年当時、日本統治下の台湾に台北帝国大学がありました。そこで研究をしていた日本人化学者野副鐵男博士は、台湾ヒノキから抽出した油がドラム缶の中で赤く変色することに興味を持ち、その原因がドラム缶の中の鉄分と反応して赤く染まる性質をもつ物質によることを突き止めました。さらにその物質を詳しく調べていくと、それまでに知られていた化合物のいずれにも該当しないことが分かり、本格的な研究に取り組みました。
当時は十分な研究設備がなかったため大変な苦労を重ねた末、その物質が炭素7員環という特殊な構造を持つ化合物であることを突き止めました。博士は、この化合物を台湾ヒノキの精油の中から発見したため、その名を取りヒノキチオールと名付けました。
なお、炭素7員環という特殊な構造を持つヒノキチオールの発見は、有機化学の新たな学問分野の扉を開くものでした。野副博士はこの功績により勲一等瑞宝章を叙勲されるとともに、後年にはノーベル賞候補にも名前が挙がったほど、世界的に有名な日本が誇る化学者の一人です。
ヒノキチオールの効果とは
野副先生と同時期に台北帝国大学で研究をされていた医師の桂重鴻先生により、ヒノキチオールを使った肺結核の治療研究が行われ、多くの論文が発表されています。
結核の原因は結核菌という細菌が関わっていますが、ヒノキチオールはその結核菌に対し、優れた殺菌効果を発揮しました。そして人体に使っても安全であることなど、多くの研究成果がその後のヒノキチオールの医薬品や医薬部外品への応用の原点となっています。
ヒノキチオールの働き
殺菌効果は、スキンケアの基本でもあるお肌の清浄化にとても有効です。しかし、ヒノキチオールの持つ作用は殺菌効果だけにとどまりません。炎症を抑制する消炎作用、細胞賦活化作用の他、メラニンの生成抑制作用、コラーゲンの産生促進作用なども分かっています。また最近の研究では、長寿遺伝子とも呼ばれるサーチュイン1遺伝子の転写を活性化する作用なども発見されています。お肌の健康との関係については、まだまだ研究の余地がありますが、興味が尽きない化合物です。
今後のヒノキチオールの研究
単にお肌の見た目を美しくする、というだけではなくお肌の奥の奥、そしてもっとミクロな目でヒノキチオールがどのように作用しているのかということを解明していくため、日々研究を重ねています。生命科学の研究は日進月歩です。これまで経験的に分かっているヒノキチオールの効果を、科学的に証明していくことが、当社の使命の一つだと考えています。
■ハンド・ニークリーム <医薬部外品>
詳細:https://www.hinoki.co.jp/products/handcare/
価格 (税込):¥1,100 / ¥1,650
内容量:37g / 70g
主要成分 : ヒノキチオール、ε-アミノカプロン酸、ビタミンAパルミテート、ビタミンE酢酸エステル、クララエキス(1)
【会社概要 】
ヒノキ新薬株式会社
代表:阿部武彦
所在地:〒102-0084 東京都千代田区⼆番町9-6
設立:1956年3月
公式サイト: https://www.hinoki.co.jp/
公式X(Twitter): https://twitter.com/hinoki_clinical
公式Instagram: https://www.instagram.com/hinokiclinical_official
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ