WEB問診Symviewの月間問診入力数が100万件突破、医療者・生活者それぞれに使いやすいプロダクトづくりとは
レイヤードが提供するWEB問診「Symview」が、2023年6月の1ヶ月間で100万件の問診データを突破しました。2018年11月の販売開始以来、全国約1,600施設(2023年9月末現在)の医療機関に導入され、累計問診データ数は1,000万件を超えました。その背景には、高い技術力と手厚いカスタマーサクセスの存在があります。
累計問診データ数
レイヤードは医療現場での利用率を重視し、医療者・患者双方にとって利便性の高いシステム、サポート体制を目指しています。2023年6月の1ヶ月間でSymviewを利用して100万件の問診データ数が入力されました。
Symviewとは?
患者自身のスマートフォン等で場所や時間を選ばずに入力できるクラウド型のWEB問診システムです。特許技術(特許第7072817号)を活用し、患者の主訴や年齢、性別ごとに質問を出し分けることができ、熟練した医療者のような問診を実現します。患者の医療ニーズを深く理解できることはもちろん、来院前に患者情報を収集・分析できるため、業務効率化や感染対策にも役立ちます。
電子カルテや予約システムなどの周辺システムとも連携することで、より利便性を高めます。
▼WEB問診Symview
Symviewの進化:CTO二階義元が語る技術力、柔軟性、そして医療現場への貢献
高い技術力の秘密
- 問診システムの改良: CTO二階義元さんが1ヶ月でバグを修正し、アルファ版をリリース。
- 柔軟な対応力: 既存の問診ロジックをデータ化し、多くの医療機関でも使いやすく改良。
- 連携と効率化: 電子カルテや予約システムとの連携で効率的な運用を実現。
CTO二階 義元さん
Symviewの月間問診入力数が100万件を突破しました。まずは、そのご感想をお願いします。
CTO二階義元さん(以下、二階さん): とても嬉しいですね。Symviewをはじめレイヤード製品は、医療現場での利用率を重視しており、より多くの医療者・患者に使っていただけることを目指しています。Symviewの月間問診入力数が100万件を超えたということは、それだけ多くの医療現場で利用してもらっているという証になりますので、大変嬉しく、そして誇らしくも思います。
入社当時は一人で開発を担当されていたと伺いましたが、苦労したエピソードはありますか?
二階さん: 私が入社した頃には、すでに代表の毛塚さんがiPadで使う問診システムを試作していました。その時は、症状を入れたら、疾患を予測するようなシステムだったのですが、なかなか不具合がとれずに試行錯誤していたので、まずはリリースさせるという事にフォーカスしました。
アルファ版をリリースした後は、サービスとしてグロースさせるため、多くの医療機関に利用してもらえる環境の構築を目指しました。問診のロジックがプログラムでハードコーディングされていたという問題があり、入社後2ヶ月で一人でほぼ作り直しました。これは結構苦労しましたね。
ただ、この時に問題をクリアできていたことで、サービスとしてのグロース、そして月間100万件の問診数につながっていると思っています。
Symviewは医療機関での使いやすさにどのように配慮しているのでしょうか。
二階さん: Symviewは、医療者・患者どちらにも利用いただくものなので、医療者・患者どちらにとっても使いやすいシステムであるように気をつけています。医療者だけを優先して患者を置き去りにしてしまえば、患者に利用されなくなり、医療者の業務効率が向上しないということもあり得るので、医療者・患者どちらの視点も大事です。
また、Symviewで意識しているのは、機能開発や改善は医療現場の状況に合わせて行っているということです。コロナ禍では、かなり早い段階から新型コロナに対応できるような改善を行ってきました。HER-SYS連携機能※の開発もその1つです。感染拡大下で、HER-SYSへのデータ入力は医療現場での大きな課題となっていたことから、SymviewのデータをHER-SYSに連携し、入力の手間を可能な限り削減しました。
医療現場の課題に合わせて開発をすることで、価値を提供できると考えています。
※コロナ5類移行に伴い、本機能は現在提供を終了
詳細については、プレスリリースやnote【エンジニアインタビュー】で公開しています。興味がある方はぜひご覧ください。
今後、Symviewは医療現場のどのような課題に対応していく予定ですか?
二階さん: 我々は常に医療現場の声を聞き、そのニーズに応じた機能拡充や改善を行っていきます。例えば、今後は病院への導入も視野に入れています。2024年からの医師の働き方改革が差し迫っていることもあり、病院でもDXによる業務効率化が求められています。また、災害時の医療対応などにも活用できると思っているので、クリニックを中心としつつ、病院や在宅医療、地方自治体等、より広い領域でSymviewを活用してもらえるサービスを目指して開発していきたいと考えています。
顧客とのコミュニケーションが生む価値、Symviewカスタマーサービスの裏側
カスタマーサポートの特長
- 問題解決志向:ユーザーである医療機関や患者の困りごとを理解し、解決方法を実現。
- プロアクティブなサポート:サポートに寄せられる問い合わせを解決するリアクティブな対応のみでなく、ユーザーニーズの変化に目を配り増加が予想されるニーズについて先回りして提案。
- 社内連携のハブとなる存在:社内の協力体制においてハブになり、ユーザーニーズをサービスや顧客体験に反映。
サポート本部Symviewマネージャー 河野 百合香さん
まずは、Symviewのどの機能が医療機関や患者に最も価値を提供していると感じますか?
サポート本部Symviewマネージャー 河野 百合香さん(以下、河野さん):
Symviewの機能で最も重宝されているのは、問診票に表示される質問や説明文の表示条件を細かく設定できる点です。この機能のおかげで、医療スタッフの教育や問診の聴取、電子カルテ端末への転記に時間をかけることなく、診療に必要な情報を患者から十分に聞き取ることができます。
さらに、表示条件を細かく設定できる機能を上手く活用をすれば、様々な活用ができます。例えば、発熱外来におけるトリアージや増患対策、疾患啓発、受診後アンケートの取得による接遇改善、業務効率改善、研究発表のデータ収集にも使えます。
このように、医療経営における様々な課題の解決に役立つ点で、価値を提供できていると考えています。
顧客から最も多く寄せられる質問や悩みは何ですか?それに対する解決策やアドバイスはどのように伝えていますか?
河野さん: 実は、特に「これが多い」という質問や悩みは無いんです。それは、我々が狙ってそうなるように動いているからです。ユーザーから多くいただく質問や悩みについては、わざわざ問い合わせをしなくても解決できる状態を作ることが理想的だと考えています。その為、Symviewの機能やUIの改善、FAQページの充実、ユーザーへ定期的な活用提案メール配信を行って、理想的な状態を目指しています。
先回りして顧客が躓きやすいポイントを取り除いたり提案している、ということですね。そんな中でも印象に残った顧客対応のエピソードはありますか?
河野さん:はい、その通りです。印象に残るエピソードは、高齢者のWEB問診利用について、改善提案を行ったことです。あるユーザーから「高齢者がWEB問診に回答するのが難しい」というご相談がありました。院内で高齢者のWEB問診回答を介助するのに1名あたり15分を要しており、かえって業務効率が落ちているとのことでした。
そこで、高齢者が何に躓いているのか、何の操作ならスムーズにできるのか、高齢者とは具体的にどんな方のことを指しているのかについて細かくヒアリングを行いました。ヒアリングの結果、高齢者が使い慣れているLINEを活用する方法を提案しました。
医療機関の公式LINE内に問診回答を促すメニューを設定することで、高齢者が来院前にスムーズに回答できるようになりました。その結果、その医療機関では来院前のWEB問診回答率が1か月半で40%も向上し、院内での入力介助にほとんど手間をかけなくて済むようになりました。
詳細については、活用事例記事をご覧ください
このエピソードでは、システムの仕様自体は変わっていないのに、使い方次第でユーザーにもたらす結果が180度変わるというのが非常に印象的でした。
また、我々がユーザーに提供すべきなのは「WEB問診システム」ではなく、「WEB問診システムを用いて問題解決できている状態」なのだと改めて感じました。その際にシステムの仕様や設定内容のみを見るのではなく、ユーザーを取り巻く状況や院内のオペレーション・運用しているホームページやSNSの内容等にも目を向ける必要があるのだとより強く感じました。今後もこのような観点を常に持ちながらサポートをしていきたいと考えています。
最後に、レイヤードの会社文化はカスタマーサービスにどのように影響していますか?
河野さん:レイヤードにはオープンコミュニケーションという会社文化があり、Slackというチャットツールを利用しています。業務に関わるやり取りの多くは、全社員が閲覧可能なチャンネルで行われています。
そこでは、業務上必須のやり取りもあれば、医療業界のニュースや珍しい問い合わせの内容等、「業務上必須では無いけれど、把握できたら嬉しい情報」のゆるやかな共有がされていたりします。そして、そこからちょっとした議論や新しいアイディア・知見が生まれたりしています。これは役職や雇用形態に関係なく、部門をまたいで行われていて、多くの成果が生まれていると感じます。
例えば、2022年11月にSymviewオプション機能としてスマート決済機能をリリースしていますが、これはSlackでのやり取りから生まれました。営業やサポート・社長でオンライン決済のニーズについて話していて、開発することが決定しました。現在ではインフルエンザ予防接種やオンライン診療で便利に活用されています。
このように、多様なバックグラウンド・職種のメンバーが、オープンなコミュニケーションをとることで、より良い結果を生む為の土壌を作っていると感じています。
また、ユーザーの一番近くにいるのはサポートメンバーなので、社内の連携においてハブになり、新しい価値やサービスを提供し続けていきたいと考えています。今後もカスタマーサポートの仕事を通じて、医療機関が抱える課題の解決に貢献できるよう精進していきます。
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