履き心地と身体への良さにこだわり抜いた、歩きやすく快適なリカバリールームシューズ「UTIPPA」誕生までのストーリー
多くのトップアスリートから支持されているフランス発スポーツ用品の開発・販売を行うシダスジャパンが、2023年2日発売し、人気を博しているのが、一般医療機器として登録されたリカバリールームシューズ「UTIPPA(ウチッパ)」──今回はその誕生秘話や効能などについて、代表取締役社長の杉山浩章と、マーケティング&シューズプロダクトチーフの中沢友香理から伺いました。
アスリートのリカバリーから生まれたユーザーにも寄り添ったリカバリーサンダルの誕生
──まずは「UTIPPA」を開発しようと考えたきっかけをお聞かせください。
杉山社長:シダスジャパンはスポーツ用のインソールをメイン商品として扱っており、あらゆるスポーツに携わっているプロからアマチュアまで、さまざまなアスリートにインソールを提供している会社です。スキーからはじまり、ランニングや山登りなど、いろんなスポーツに波及していきました。日本でも、野球・サッカー・バスケットボールなど、チームスポーツのユーザーも増えてきています。
そんなさなかアスリートに「スポーツが終わったあともリラックスしてもらえるリカバリーを考える」という発想が芽生えてきたのです。
そこで、プロのアスリートの皆さんに詳しいリサーチを行ったところ、「スポーツ後にサンダルを履いているケースが多い」というデータが出てきたので、「リカバリーサンダル」の開発が始まりました。
──なるほど! 最初は「サンダルから」だったんですね?
杉山社長:はい、そうです。それまでスポーツ選手が履いているサンダルは、いわゆる「シャワーサンダル」と呼ばれる、ソールの部分が真っ平なアイテムでした。
市場ではタウンユースのサンダルも「耐久性」を重視した硬いソールが着いているものが大半だったので、弊社ではシダスのインソールが信条とする「履きやすく、優しく、しなやかであること」を特徴とするサンダルを開発し、ユーザーの皆さまから好評をいただきました。
同時に、アスリートやユーザーから「家で履けるものはありませんか?」という意見も多く上がり、こうしたニーズにお応えするため、今回「インソール付きの室内用スリッパ」の開発に踏み切ったのです。
快適性と機能性を追求した「UTIPPA」。軽量で蒸れない快適な履き心地の秘密
──従来の室内用スリッパと「UTIPPA」は、なにが違うのでしょう?
杉山社長:通常の室内用スリッパはフラットで、個人個人の足に合わせた形状でもなく、「歩きやすい」とは言い難いです。パタパタという “騒音” も、マンションにお住まいならば看過できない問題なのではないでしょうか。これらの現状を鑑みて、我々はインソールをセットできる「ルームシューズ」を開発し、そこから「よりいいものを」と改良に改良を重ね、その後「UTIPPA」が誕生しました。
「UTIPPA」は家の中でも、より移動しやすく、立ちやすく、軽く、見た目もおしゃれに……をコンセプトにしています。そして、その素材選びやデザインは、シューズプロダクトチーフの中沢が担当しています。
──その「改良点」とは?
中沢:最初に開発したルームシューズは、アウトソールの部分にサンダルのソールを使っており、アッパー部分もやや大づくりでした。たしかにそのほうが長持ちはするのですが、室内で履くには少々足音がうるさかったので、思い切って柔らかくて軽い素材に変えました。ですので「軽くて音がしない」のが最大の売りとなっています。
そのほか、アッパー部分にマジックテープを使用した調節機能を加えることによって、一層フィット感が強くなったぶん、動いているときのリカバリー度も高くなりました。
デザイン的な部分ですと、最初に開発したルームシューズは、一般的なスリッパと同様、つま先部分が覆われており、セットするインソールが足裏にフィットするぶん「蒸れ」が生じやすいという声もありました。それを解決するため、つま先とサイドを開けるデザインに改良しました。足に触れる部分も密着しすぎないようメッシュのような凹凸をつけることによって、「裸足で履いてもベタつかない」よう改善されています。
社長の強いこだわりが生んだ、履き心地を重視したソール設計
──「UTIPPA」開発当時の苦労話はありますか?
杉山社長:私には私なりの強いこだわりがあり、それを実現するのに中沢はかなり苦労したと思います。
──具体的にはどんなこだわりが?
杉山社長:一番は「ソールの硬さ」です。硬いほうが(=サポートが強ければ)効果は高いのかもしれませんが、合う合わないがどうしても出てきます。あまり硬すぎると床に対して干渉してしまうので、ある程度柔らかくなければ、足が痛くなってしまいます。ですからソールを2層構造にし、上の層と下の層のコンビネーションを何度も変えてバランスをとりながら……その理想的な硬度の数値を得るのには、並々ならぬ努力があったことでしょう。
我々のインソールの特徴は、サポートするけど圧迫しすぎない。「身体にいいだけでは意味がなく、まずは使う人の履き心地が大事」という理念はシダスの創業当初から変わっていません。
中沢:極論「柔らかいけど、硬くして欲しい」と言われているようなものなので、コンビネーションに関しては、相当な回数の試行錯誤を繰り返しています。最初は半年後に発売する予定だったのですが、「中途半端なモノは出したくない」という社長の想いのもと、最終的には1年近くかかってしまいました。
杉山社長:じつは、かかとも少々高くなった設計になっています。従来のスリッパはこうなっていないと思います。これも私のこだわりで、このほうが絶対に歩きやすいんです。
おしゃれな機能美と姿勢改善の機能性の追求
──想定しているターゲット層は?
杉山社長:「UTIPPA」はリカバリーを意識するスポーツ選手だけではなく、室内での活動時間が長い方にも履いてほしいと思っています。日々の家事がルーティンになっている方は当然のこと、リモートワークの方や、会社でサンダルに履き替えるような方にもおすすめです。外見も「ルームユース」寄りで、冷え性で悩む女性のことを意識したファー付きのデザインも増やしました。
中沢:できれば朝起きてベッドに入るまでずっと履き続けてもらいたいので、あまりカッチリしすぎたデザインにしたくはありませんでした。ご家族やカップルが一緒に履いたら「見た目にも楽しくて飽きない」という点にもこだわっています。
とくに女性は「可愛いければ可愛いほどいい」というところもありますよね。そういった意見もやはり取り入れないと──もはや「快適性が高いです」だけでは通用しないため、「機能」と「おしゃれ」の間をどういうバランスで取るのかが、最大の難関でした。
杉山社長:シダスは男性ユーザーのほうが圧倒的に多いのですが、シダスファンの男性が、パートナーに「UTIPPA」をプレゼントするというケースも増えてきています。
──「家事」「冷え性」というキーワードがプレスリリースでも目立ちますが?
杉山社長:「UTIPPA」でもっともわかりやすく効果を体感できるのは「姿勢の改善」です。上半身のバランスは下半身、特に足の骨が正しく収まることに由来します。かかとの骨を包み込み、土踏まずのアーチをサポートする形状のため、「UTIPPA」を履いた方からは「目線が高くなった感じがする」という声が良く聞かれます。また、「猫背」の場合、肩や腰の筋肉に対する負担や緊張が増えてしまうのですが、「UTIPPA」を履くことによって無駄な力が抜け、身体のリラックス効果が見込めます。「姿勢の改善=身体の緊張を取る」という理屈ですね。
「UTIPPA」は履いて立っているだけで姿勢を正してくれるだけでなく、足裏のアーチサポート形状によって血流の促進も見込めるので、冷え性に対する効果も期待できるのです。
実際、「UTIPPA」が採用しているインソール形状の効果を測って数値化するために、血流量の差を平らな形状のモノと比較してみました。すると、我々が開発したモノのほうが、血流量(=血流促進効果は41%アップ)からふくらはぎのむくみまで、優位な差が出たので、それを「一般医療機器」として申請し、認可されました。
我々のなかでは漠然とわかっていたことではあるのですが、それが数値化できたことは非常に有意義だったと思っています。
※「青森県立保健大学 漆畑俊哉(研究課題「サンダル底部の層構造の違いが歩行運動中の下肢筋活動および運動前後の下肢血流量に及ぼす効果」より抜粋)」
中沢:血流の促進によって、全身がなんとなく温かく感じてくるでしょうし、歩きやすくなることによって、長時間の立ち仕事も疲れが軽減できます。
「UTIPPA」には、男女問わずどんな人にもおすすめできる商品にしたかったという想いが詰まっています。もちろん、ご年輩の方々の身体にもやさしいつくりになっていますから、母の日や父の日にプレゼントしてみてはいかがでしょう?
取材日:2024年2月16日
■UTIPPAの商品情報
SIDAS「UTIPPA -ウチッパ-」
価格:12,100円 (税込)~
カラー:トープ、ブラック、カフェオレ、ファーネイビー、ファーグレー
サイズ:4サイズ(XS〜L)
素材:●アッパー:ポリウレタン/●ライニング:ポリエステル/●インソール、アウトソール:EVA
商品詳細はこちら
https://shop.sidas.co.jp/utippa-lp/
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ