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技術者・専門家が創造性を発揮できない現状を解決したい想いから。専門家・技術者向けの生成AIツール「SPESILL」の誕生ストーリー

著者: 株式会社ファースト・オートメーション

株式会社ファースト・オートメーションは、製造業のDX支援サービスと、生成AIを活用した革新的なツール「SPESILL」の開発・提供を行っています。

「SPESILL」は専門家・技術者向けのより高度な文章生成、図から文字、文字から図を実現した生成AIツールです。

Word・Excel文書の作成ができ、情報抽出精度の高いRAGを搭載し、複数のLLMやAIサービスと連携ができます。

本ストーリーでは、「SPESILL」の誕生秘話についてお伝えします。


1. 開発の経緯

1.1 創造性こそが技術者・専門家の真骨頂、創業者の思いと確信から生成AIサービスの開発へ

代表取締役CEO伊藤雅也は、アイシングループ・独立系大手ロボットSIer企業で長年、製造業の現場に携わってきました。そこで目の当たりにしたのが、専門家・技術者たちが専門文書の作成に多くの時間を費やしている現状でした。

専門文書とは、特定の分野の専門知識を持つ人に向けて書かれた文書です。

製造業の専門文書(技術文書)には、以下のようなものがあります。


マニュアル、仕様書、設計書、報告書、白書、手順書など


それぞれの分野の専門知識に基づいて書かれており、専門用語や専門的な知識が使用されているのが特徴です。

これらの文書作成は、内容の正確性と網羅性が求められるため作成する際には、参考ドキュメントなどの情報収集や入念な内容チェックと修正をおこないます。


上記のように専門文書の作成は多くの工数が発生します。会社によっては文書作成が形骸化していたり、文書化の重要性が十分に認識されていないことがあります。

しかし、そもそも、この文書作成は技術者や専門家がおこなう必要があるのでしょうか。


「本来、創造性を発揮すべき彼らが、単調な作業に追われるのはおかしい。AI技術でこの課題を解決したい。」


創造性こそが、技術者・専門家の真骨頂です。彼らは、常に新しいアイデアを生み出し、革新的な技術を開発し、社会に貢献してきました。

しかし、彼らは今、本来の創造性を発揮すべき場面で、単調で時間を浪費する文書作成に追われています。


この課題を解決するのが、AI技術です。

AIは、膨大なデータを学習し、人間よりも効率的に文書作成をこなすことができます。AIを活用することで、技術者・専門家は単調な作業から解放され、創造性を発揮すべき仕事に集中できるようになります。


具体的なイメージとしては、以下のようなことが挙げられます。


  • 技術者が研究結果をまとめるための論文や報告書を、AIが自動で作成する。
  • 専門家が顧客への提案書や見積書を、AIが数分で作成する。
  • プログラマーがコードを記述するためのドキュメントを、AIが自動で生成する。


AI技術は、単なるツールではありません。

技術者・専門家の創造性を高め、新たな価値を生み出すための強力なパートナーとなるのです。

この技術革新によって、社会全体に大きな利益をもたらすことができます。


  • 技術者・専門家の生産性が向上し、より多くの成果を生み出すことができる。
  • 革新的な技術開発が加速し、社会課題の解決に貢献できる。
  • 人材不足の解消や、新しい仕事の創出にもつながる。


単調な文書作成から技術者・専門家を解放し、彼らの創造性を解き放つことで、より豊かな社会を実現していくことができるのです。

その強い思いから、生成AIの可能性に着目し、2023年1月に生成AIを活用したサービス開発に動き出しました。 

1.2 同じ志を持つメンバーが結集、豊富な経験と技術力でチーム発足

CTOの田中健太は、本田技術研究所でロボット制御技術・AI技術の研究開発に携わった経験を持つAI技術者です。

SPESILLの開発を始める前から弊社のサービス開発に協力いただいていました。元々、AIやロボットに専門性が高く、製造業の課題解決に強い想いのある田中とは2年前に知り合い、2023年1月からの生成AIツール開発の指揮をとってもらうことにしました。

伊藤と田中、そしてSPESILLの開発前から一緒にSaaSを開発していたWEBアプリケーションエンジニアのチームと田中の知り合いのAIに高い専門性を持つメンバーが結集し、「SPESILL」の開発プロジェクトがスタートしました。

2. プロダクトの起案から開発着手までの経緯

2.1 ChatGPTに大きな衝撃、将来性と未来を確信

2023年1月、ChatGPTの登場は、伊藤に大きな衝撃を与えました。

自然言語処理技術の精度に驚き、教育、医療、カスタマーサービスなど、様々な分野でChatGPTが活用される未来を想像しました。

「これは将来的にどのサービスでも使われていて当たり前になる技術だ。」

その確信から、「SPESILL」の企画がスタートしました。

2.2 1ヶ月で完成したプロトタイプ、顧客披露で得た"世の中を変えられる"確信

企画段階で反対意見は一切なく、メンバー全員が前向きな姿勢で開発に取り組みました。わずか1ヶ月でプロトタイプが完成し、顧客に披露したところ、予想を超える熱烈な反響を得ました。

「これは確実に世の中を変えることができる。」

確信を深めたチームは、本格的な開発に邁進していきます。


3. 開発のプロセスを振り返って

3.1 講演依頼で感じた、業界からの高い期待値

一般社団法人中部地域SIer連携会や一般社団法人日本電機工業会などの組織から製造業×生成AIの講演を依頼されました。これは、製造業における生成AI活用の可能性がまだ十分に認識されていない段階で、非常に驚きと同時に、大きな期待を感じさせる出来事でした。

3.2 製造業の壁を超えたニーズ、様々な業界で活用されるツールを目指して

「SPESILL」は当初、製造業向けに開発されましたが、建築、コンサル、リサーチなど、様々な業界から多くのニーズが寄せられました。 

各業界には、それぞれ特有のニーズがあります。SPESILLは、各業界のニーズに合わせて、柔軟に機能をカスタマイズすることができます。

また、顧客へのヒアリングやディスカッションによって、より使いやすく、より効果的なツールへと進化し続けています。

これらのインサイトと学びを活かし、SPESILLは今後も様々な業界で活用されるツールを目指していきます。

3.3 課題に直面した開発過程、創意工夫と試行錯誤でニーズに応える

開発過程では、技術的な課題はもちろん、ユーザーインターフェースやサービス設計など、様々な課題に直面しました。チームメンバーは創意工夫を重ね、試行錯誤を繰り返しながら、一つひとつ乗り越えてきました。

製造業のお客さまから、RAGを使った生成AIツール導入に際し、以下の3つの壁が提示されました。

1.回答・生成結果の100%に近い正確性

製造業では、システムの回答や生成結果が正確でないと、重大な事故や損失につながる可能性があります。そのため、100%に近い正確性が求められます。

2.図表やフローチャートの多用

製造業では、文章よりも図表やフローチャートを用いて情報を伝達することが一般的です。そのため、システムはこれらの形式を生成できる必要があります。

3.特殊なExcelファイルの使用

製造業では、独自のフォーマットやマクロを用いた特殊なExcelファイルを使用することがよくあります。そのため、システムはこれらのファイルを理解し、処理できる必要があります。


これらの壁により、汎用的な生成AIツールは、製造業のニーズを満たすことができませんでした。

これらの壁を克服するために、以下の取り組みが行われました。

  • 情報抽出精度の向上:精度の高い情報抽出アルゴリズムの導入
  • 期待値の調整:100%の正確性を求めるのではなく、あくまで補助的なツールとして活用する
  • 図表生成機能の追加: 図表やフローチャートなどの生成機能を用意することで、ユーザーは簡単にこれらの形式を生成できるようになりました。
  • Excelファイルの読み込み機能の強化: 特殊なフォーマットやマクロを用いたExcelファイルを読み込み、処理できる機能を開発しました。


4. 未来への展望

4.1 専門家・技術者がより創造性を発揮できる未来へ

「SPESILL」は、専門家・技術者が専門文書の作成に費やす時間を大幅に削減し、本来の創造性を発揮できる環境を提供します。

4.2 新たな価値を創造し、革新をもたらす存在に

製造業にとどまらず、様々な業界に「SPESILL」を導入することで、業務効率化、生産性向上、そして新たな価値創造に貢献していきます。

4.3 さらなる進化と、生成AIの力で社会貢献を

今後もユーザーの声を真摯に受け止め、機能拡充やUI改善など、更なる進化を続けていきます。生成AIの力で、専門家・技術者の創造性を解き放ち、社会課題の解決に貢献できるよう、邁進していきます。

5. 強い意志と共に、開発はこれからも進む

「SPESILL」は、製造業の壁を超え、多様な業界に革新をもたらす可能性を秘めた生成AIツールです。専門家・技術者の創造性を解き放ち、社会貢献に繋げるという強い意志と共に、開発はこれからも進んでいきます。

■SPESILL

URL:https://lp.spesill.jp/

■株式会社ファースト・オートメーション

URL:https://first-automation.jp/





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