お客様のひと言を支えに、ホテルニューオータニが新レトルトシリーズを発売。「味のニューオータニ」を守るべく二人のシェフが心を合わせ、3年かけて実現した開発秘話
HRTニューオータニ株式会社(本社:東京都千代田区紀尾井町、 代表取締役社長 原田明久)は、全国5ヶ所においてホテル事業を、4店舗にてレストラン事業を展開しています。HRTとはH(ホテル)、R(レストラン)、T(トレーディング)のそれぞれの頭文字を取り、社名にしております。
当社では2024年3月にエグゼクティブ シェフ プレミアム セレクション レトルトシリーズ全12種類を発売いたしました。
このストーリーでは、レトルトシリーズの開発から発売までの舞台裏についてお伝えします。
1. お客様のひと言をコンセプトに缶詰からレトルトへ
2021年4月、3回目の緊急事態宣言が発令される直前に、新レトルトシリーズのプロジェクトが立ち上がりました。コロナ禍による外出自粛に伴い、急激に高まったホテルニューオータニオリジナルの缶詰需要。外出・外食が儘ならない中、ご家庭で手軽に味わえるホテルメイドの品々は、ニューオータニならではの非日常感あふれる味わいが魅力です。
そんな中、3年後にホテル開業60周年を迎えるにあたり、昨今の環境問題に配慮しつつ、より簡単手軽にプレミアムな味わいを楽しめるよう、缶詰からレトルトへの切り替えが前進します。その1年前、あるお客様より頂戴した一枚のお葉書には以下のお言葉が手書きで記されていました。
「缶入りのスープで美味しいと思ったものはこれが初めてでした。贈答でいただいた物でしたが、どれも美味しく、全部なくなりました。ニューオータニの名に恥じない良い物を一生懸命に作っている姿勢を感じました。これからも美味しいものを作ってください」
ホテルPB商品の開発・販売担当者、そして製造委託先に至るまでの全スタッフにてこのお言葉を共有し、現行品の缶詰を超える美味しさをテーマとした、新レトルトシリーズの開発が始まりました。
2. ふたりのシェフ~それぞれに課せられたミッション
① “味の責任者” ホテルニューオータニ 総料理長 中島眞介
ホテルニューオータニのすべての料理を監修・指揮する"味の責任者"。日本全国を訪ね歩き見つけ出した厳撰素材を使用するこだわりをもつ中島は、美味しさにおいて一切の妥協を許さず、ニューオータニの“New”の名に恥じない進化をし続けています。全12種を延べ4回にわたり試作・改良を監修し、必ず自らの舌でテースティング。
第1回目の試作では、半数近い品が却下され製造委託先に差し戻されました。ご家庭の食卓で簡単にニューオータニの味わいを楽しめるよう、3年の月日をかけて厳しい味の指導を続け、もう一人のシェフと共に完成へ導いていきます。
② “味の再現者” キユーピー㈱ コーポレートシェフ 大江吉郎
その中島の監修を具現化する役目を担うのが、製造委託先であるキユーピー株式会社のコーポレートシェフを務める大江吉郎氏です。イタリア現地を皮切りに国内外ホテル・レストランの料理長を歴任し、半世紀以上にわたり料理に携わってきたプロフェッショナル。今回のプロジェクトに際し、雇用延長を自ら志願しさらに拡大して取り組み、今年75歳を迎えます。
メーカー開発者としての彼のミッションは、ホテルの味またその技術を工場のラインへいかに落とし込み、ニューオータニの味を再現できるか。中島総料理長へのプレゼンは先述のとおり4回でしたが、開発期間3年でその100倍以上の試作・試食・研究による裏打ちが商品化の影にあります。
3. 役員の反対を押し切る「味のニューオータニ」としての矜持
エグゼクティブ シェフ プレミアム セレクションの缶詰シリーズは、ホテルニューオータニPB商品の中で売上高No.1を誇る商品群であったため、レトルト化にあたっては売上減を危惧する社内役員より猛反対(現状維持を主張)の意見もあり、商品開発以前の課題も山積みでした。
しかしながらご紹介したお客様のお声を胸に、今の缶詰よりさらに美味しく、そして開封やゴミ処理が簡単な商品作りを目指し、ふたりのシェフの情熱により、どうにかこの春3月に発売に至ることができました。
4.私たちの使命
その昔、今ほど外資系が進出する以前(バブル期)のホテル業界では、ホテル御三家といえばホテルオークラさん・帝国ホテルさん・ホテルニューオータニ。3ホテルのPB商品を外販ギフト展開する百貨店のバイヤー様の間では、絶品スイーツをはじめとする美味しさで名を売る「味のニューオータニ」と今でも言われております。
期待を超える圧倒的な美味しさで、お客様に喜んでいただく、楽しんでいただく、お役に立つことこそが、私たちに課された使命であると考えます。
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