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売り上げが半減…。最大のピンチを乗り越え、OEMから自社製品への転換に成功したスタジオソータの挑戦

著者: 株式会社SO-TA


株式会社SO-TAはカプセルトイやボックストイの企画・生産・販売を通じて、手のひらに収まるアートトイを届けたいと願っています。


リーマンショック後の不況の中、経営をしたこともない素人が何度も失敗を重ねながらメーカーを目指すに至った経緯について、当時の気持ちを交えながら創業者の安藤こうじがお話させていただきます。



リーマンショック後に4人で起業。アミューズメント景品卸売業を開始

起業前、僕はゲームセンターやカプセルトイのオペレーション・ぬいぐるみや雑貨などのアミューズメント景品を販売している会社で働いていました。


急激な不況のあおりを受けて、僕が勤めていた会社で2009年冬、所属していた部署の閉鎖が決まりました。リーマンショックが世間を騒がせた次の年でした。

本社が福岡にあった会社の東京支店は閉鎖され、販売部の人達は中国地区、九州地区の店舗に異動勤務になるとのことで、販売部のほとんどが退社してそれぞれの道を歩みました。



僕も今後どうしようかと考えた挙げ句、販売部の4人で同業の会社を立ち上げる事に。

アミューズメント景品をゲームセンターに販売する卸売業で36歳の時に起業しました。

4人が同じ立場で会社を経営するのは難しく、3年後に創業メンバーは2人になっていました。



OEM商品の不良問題が多発。最大のピンチから売上分散の重要性を痛感

起業1、2年目は、売上は立っていても手元にお金が無くて黒字倒産になりかけたり、作った商品が売れなくて大量在庫になってしまったりと何度も危機を迎えました。


4年目からは大手取引先とも取引口座を開設でき、徐々に会社が軌道に乗ってきました。その頃から大手取引先のOEM商品を手掛けるようになり、売上の大半を占めるようになりました。


資金繰りの心配も少しずつなくなり、安定した売掛も入って順風満帆。

それまで常にプレッシャーを感じていた精神状態からも開放されていた時期でした。


OEMで注文をもらっていた商品の不良が多発してしまいました。着払いで倉庫に返ってくる不良在庫の山。クオリティチェックの認識が甘く、中国の商社に任せっきりの生産体制。今思えば当然の報いでした。


信用も無くなり、昨年対比で50%減まで売上が下がってしまいました。

これまで何度もピンチはありましたが、この時が今まで味わった中で最大のピンチでした。

サラリーマン家庭で育ち、経営のノウハウも、先輩経営者に相談する人もいなかったので、失敗して痛い目を見て心に刺さることで反省し、経営を学ぶ事が唯一の術でした。


この大きな失敗で

  • 売上は複数の取引先へ分散しなければならない
  • 不良を出さない為には製造工程及び原材料知識を会社に蓄積しなければならない

は特に経営において意識するようになりました。



「エンドユーザーが欲しがる商品をつくろう!」OEMから自社製品への転換を決意

OEMが中心で、納期や価格に振り回されてばかりではスタッフが仕事をしていて楽しそうにない。

マンパワーや人間関係を使って売上を作っていては自分のキャパしか会社が大きくならないことに気づきました。

売上を分散させ、自分たちが納得できる商品を提供するにはどうしたらいいかを考え、問屋からメーカーに会社をモデルチェンジしようと決意しました。




取引先の要望に配慮した商品ではなく

自分達が作りたい商品をつくろう!


ただ、自分達が作りたい商品を作るためには、まず自分達だけでモノ作りができる会社を作らないといけないという当たり前の壁にぶち当たりました。

またおもちゃメーカーは数多あるので、生き残るためにスタジオソータはどのような特徴を持ったメーカーにするかも考えなければいけません。


自分達の思い通りに、スピーディに物事を進めるために

「できるだけ内製化する」をスタジオソータの特徴にしました。

「言うは易し」でこれが実際にやるとなかなかしんどいです。

お金の無い弱小企業には厳しい特徴を目標にしてしまいました(泣)


それでも3Dプリンター、モデリングソフト、UVプリンター、レーザー加工機などメーカーになるために必要と思うアイテムを毎年購入し、その機器を使いこなしてくれる優秀な人材をロールプレイングゲームさながらに招聘しました。



生産数量の壁を乗り越え商品発売、市場では空前のカプセルトイブームへ

サラリーマン時代にカプセルトイのオペレーション業務をしていたことで業界について少しの理解があったので、カプセルトイ流通でのメーカーを目指しました。


カプセルトイは販売価格500円までの縛りがあります。安価でクオリティの高い商品を作るためには生産数量を何万個も作らないと価格が合いません。

また毎月新商品を出し続けないと販売業者からメーカーとは認められません。

何万個も売れる商品を毎月出し続けるサイクルの構築が大変でした。



2017年にカプセルトイ業界に参入して3年ぐらいから徐々に風向きが変わります。

空前のカプセルトイブームです。

ショッピングモールを中心に数多くのカプセルトイショップが作られ、2025年には市場規模が1000億円に届こうかという勢いです。



カプセルトイ業界の上昇気流に便乗する形で売上も伸びていきました。

また様々なクリエイターや企業とのコラボで、マスコミでも取り上げられるようになり、少しずつ「スタジオソータ」の名前も覚えてもらえるようになっています。



スタジオソータが目指す”世の中が笑顔になること

自分が考えた商品を作りたいためにメーカーを目指したのですが、そのためにはモノづくりができる会社を作ることが一番重要で、モノづくりの風土や環境を作る事が僕の今の仕事になっています。


現在は業界内の競争が激しく、2017年10社ほどだったカプセルトイメーカーは約60社に膨れ上がっています。


スタジオソータが目指すべきは、カプセルトイだけに囚われず、エンドユーザーが求める「コト」を汲み取って、スタジオソータらしく味付けした「モノ」に仕上げて発信し続けることで世の中が笑顔になることです。


▼オンラインストア情報

https://so-taofficialstore.com/


▼スタジオソータX

https://x.com/SOTA170317


▼スタジオソータ公式チャンネル

https://www.youtube.com/channel/UC-OmcadU2XaeRqvkCLSBHIg

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